まったくの余談なのですが、少し前にずっと使っていたスーツケースのハンドルが壊れてしまい、今日新たなものを購入しました。
改めてこれまで使っていたスーツケースの色を振り返ってみると、今の仕事をするようになって国内の出張が多くなったために、まず初めに黄色いスーツケース(35L)を購入しました。
1泊の出張ばかりでしたのでかなりコンパクトなものでした。
その後、ちょうど海外に行く用事があって購入したのがとっても派手なオレンジ色のスーツケースで、その少し後には黄色のスーツケースよりも少し大きいサイズの落ち着いた赤のスーツケース(45L)を買っています。
そして、その赤のスーツケースでも荷物が入りきらなくなって、白いメタリックのスーツケース(55L)を買いました。
ちなみに、最近の出張では荷物の量に応じて赤の45Lと白メタの55Lのものを使い分けていたのですが、赤のスーツケースが壊れてしまい、その代わりにと今回47Lのネイビーのスーツケースを買ったという訳です。
私のスーツケース遍歴はじつはどうでもよいのですが、これまでに選んだスーツケースの色がその頃の時代背景というか景気というか、なんとなく私が見た世の中の印象を反映しているような気がしました。
黄色いスーツケースやオレンジのスーツケースを買った頃は、どちらかと言えば少し景気が良くなりつつあった頃で、世の中の流行もちょっとポップな感じだったような記憶があります。
そして、落ち着いた赤や白いメタリックの頃は、東日本大震災の後でもう少し地に足をつけた生き方をしようと言われんばかりの空気感で、以前に比べてベーシックなものが好まれるような時代だった記憶があります。
そして、8年ぶりに今年購入したスーツケースがネイビー。
新型コロナの影響がまだ残る中で、手放しで喜べないけれど少しずつでも着実に成長していこうという気概が感じられ、落ち着いている中にも殻を打ち破っていきたいという時代を色に例えたようなものだと思います。
例えば、一言で青と表現される色にもじつはたくさんに種類があって、緑がかっている青もあれば黒に近い青もあったり、ちょっと柔らかい青もあれば硬い青もあります。
赤も然り。
その時にいいなって思える色は、その時代の文化的背景にも影響を受けていて、たとえ昔から青が好きでも20年前と10年前と今では好きな青が違っているということもあるかもしれません。
私が選んだネイビーは、まさにそんな感じの色です。
いつか何かの時にご紹介しますね。
さて、そんな色の流行もあるのですが、今私がお勧めしたい革がまさにネイビー。
今、私たちシューリパブリックの工房で展示している靴のひとつにこんなモンキーブーツがあります。
少し明るめのネイビーに生地色のウェルトという組み合わせ。
これからの季節に履くのにぴったりです。
どちらかというと、軽やかで優しい雰囲気のネイビーですね。
それに対して、かなりエッヂの効いているネイビーもあります。
それがこちら。
実物をご覧いただくと、もう少しだけ濃い色合いなのですが、いずれにしてもかなり個性が強いネイビーです。
よくよく見てみると、ちょっとメタリックのような色あいです。
シワの入り方もかなり独特というか、ほとんどシワが目立ちません。
イタリアの革だそうで、私も靴の世界に25年くらいいますがこんな革はこのほかに見たことがありません。
とにかくレアでエッヂが効いていて、それでいて靴用の革としては非常に素晴らしいものです。
この革で作る靴のデザインを考えようと思ったのですが、何を作っても個性が際立ちそうなので、ここはあえてベーシックなギブソンブーツとかチャッカブーツをお勧めしたいと思います。
今のところ、残りはあと2足分です。
ご興味をお持ちいただけて、この革で靴を作ってみたいという方、ぜひその旨ご連絡ください。
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