先日、あるお客様が・・・、
「オーストリッチの革で靴作れる?ちょっとぞんざいに履ける靴をオーストリッチで作ってみたいんだよね。」
とおっしゃっていました。
残念ながら私たちシューリパブリックではオーストリッチの取り扱いがなく、オーストリッチで靴を作ることもお断りしているので今回はそのようにお伝えしたのですが、私が心に響いたのは「ぞんざいに扱う」という思う存分気兼ねなく使い倒せるものが欲しいというその気持ちでした。
どうしてもとっても大切にしているものは、気兼ねなく使い倒すというのはちょっと難しく、かと言って恐る恐る使うのもやっぱりちょっと違うかなって思います。
せっかく入手したのだから使わないでしまっておくよりも使った方が良いわけで、ここはひとつ考え方を変えて、高価なものや気に入っているものであっても思いっきり使ってそれを堪能するという気持ちで行くのが良いのかもしれません。
思いっきり使ってしっかりとメンテナンスをする、その繰り返しが良いのでしょう。
靴の場合は、あまり少ない足数でローテーションをすると1足に負担がかかってしまうので、できればなるべく多くの足数で回してあげると靴への負担が少なくなります。
服もカバンも然りです。
さて、今日も倉庫の中からこんな革が出てきました。
「Lily」というイタリアのキップです。
見た感じツヤがなくていまいちパッとしないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この革は奥が深いのです。
まず、このレンガ色の革はなかなか貴重で、こんな色の革でちょっと格好良いモンキーブーツやギブソンブーツを作ったら、これまでの靴を差し置いて一気にレギュラーメンバーになってしまいそうです。
そして・・・、
これをご覧ください。
軽く仕上げをすると、こんな感じで深いツヤが出るのです。
仕上げをしないでマットなままで履くのも良し、仕上げをしてちょっと上品な雰囲気で履いても格好良い革です。
革の裏側は、端の方はちょっとボソボソしていますが、靴を作るのに使う部分はキレイで生地がとてもしっかりしているんがわかります。
こんなちょっと個性的な革です。
この革は5足分の在庫があります。
もし、この革を使って靴を作ってみたいという方は、その旨ご連絡ください。
★★★お知らせ★★★
★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。
★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。
はじめまして。
なぜ、オーストリッチで靴を作ることをお断りしているのでしょうか。
差し支えなければ教えてください。
一読書様、コメントありがとうございます。
オーストリッチで靴を作ることをお断りしている件ですが、私どもは日常に使うための靴をなるべくお手頃価格で提供するというコンセプトを掲げておりまして、高価な素材や特別手の込んだ技術は作業効率が落ちたり、使い慣れなかったり、素材を入手するつてがなかったりなどの理由でお断りさせていただいております。
ご了承ください。