動画でご紹介
- STEP1
- パターンを作る
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- パターンを作るために、ラストにテープを巻きます。このときに使うテープは、18ミリ幅のデザインテープと呼ばれるものです。
- ラストの縦方向、横方向に巻きます。
- ラストのセンターを決めます。これは、この後にテープをはがす為のものです。ここで、ラストに作る靴のデザインに応じた必要なデザインを描く事もあります。
- 不要な部分は、トリミング。
- テープをはがして三次元を二次元に変換します。
- アウトサイドとインサイド。
- 二次元に変換した時の歪みは、メスを入れて調整。
- つま先もしかり。
- 前出のテープ型を使って、スタンダードフォームを作ります。
- スタンダードフォームを元にパターンを作ります。
- パターンの完成です。黄色のパターンは表のもの、そしてピンクのパターンはライニングのものです。
- テープを巻く
- スタンダードフォームを作る
- パターンを作る
- STEP2
- クリッキング
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- 革を裁断することをクリッキングといい、私は焼きの入った黒刃のカッターを使います。
- 革の伸び方向を確認しながら、手作業でクリッキングをしていきます。
- 表革のクリッキングが終わりました。
- ライニング(裏革)も同様に作業を行います。
- 左右裏表、全てのパーツが揃いました。
- 革を裁断する
- STEP3
- スカイヴィング
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- 革を漉くことをスカイヴィングといいます。
- 革が重なる際に、下側にくる部分の段が表に響かないように革を漉きます。
- また、革の端の処理の一つでビーディングと呼ばれる折り込む処理をする場合、折り込みやすいように革の端を漉きます。
- 必要に応じて、革の端を漉く
- STEP4
- クロージング
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- ミシンをかけてアッパーを縫い上げます。靴のアッパーを縫うミシンは、家庭用ミシンではなく工業用のミシンを使います。また、立体的なものを縫うので、一般的な平台ではなく特殊なポストミシンを使います。
- 専用の工具で、余分な部分のトリミングをします。
- アッパーが出来上がりました。
- ミシンを使ってパーツを縫う
- STEP5
- インソール打ちつけ
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- シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴は、厚さ6ミリ超のレザーインソールを使います。レザーインソールをラストの底面の形に裁断し、水に漬けて柔らかくします。その後、新聞紙などの上で表面がうっすらと乾くまで待ってから、ラストに打ちつけ、ラストの底面の形状を記憶させる。
- インソールをラストに打ちつける
- STEP6
- インソール加工
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- ウェルトを縫いつけるために、インソールの裏側にリブ加工を施します。リブ加工は、ウェルトナイフなどを使っておこないます。
- グッドイヤーウェルテッドのリブは、布製のテープを接着剤で貼り付けますが、ハンドソーンウェルテッドのリブは直接インソールを彫って加工します。
- インソールにリブを加工する
- STEP7
- トーパフとスティフナー
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- トーパフは靴のつま先の芯のこと、そしてスティフナーはカカトの芯のことです。大量生産の靴では、ケミカル素材の芯を使うことが殆ですが、ハンドソーンウェルテッドの場合は革を加工して芯を作ります。ともに革の芯ですが、目的の違いで素材も微妙に違います。水に浸して柔らかくした後、表面が乾き始めた頃に使います。
- 次のラスティング(つり込み)の際に、アッパーにセットします。
- STEP8
- ラスティング
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- ハンドソーンウェルテッドの場合は、ラスティングはこれらの工具を使い手作業でおこないます。
- ラスティングピンサーと呼ばれる特殊なペンチでアッパーの革を引いて仮どめをします。引く方向と力によってできあがった靴の履き易さや成形が左右されるので、非常に大切な工程です。
- STEP9
- トリミング
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- ラスティングが終わった状態では、つり込みしろの部分がデコボコだったり、リブが隠れてしまって見えにくかったりするので、トリミングをします。トリミングでデコボコを落としたり、余分なつり込みしろを落としたりします。
- STEP10
- 糸とブリストル作り
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- ウェルトを縫いつける際の糸は、麻糸を使います。
- 麻糸自体の強度を増すために、松脂ブレンドのワックスを塗り込み、布でしごいて十分に浸透させ、表面にビーズワックスを作業性を良くします。
- そして、ウェルティングをおこなう際の糸先の針がブリストルです。ブリストルは元々イノシシの毛で作られていましたが、今では入手が困難になってきたため、シューリパブリックでは釣り糸を使っています。
- ブリストルを作るには、糸先を細くして。。。
- 松脂ワックスをつけて。。。
- 釣り糸に巻き付けます。
- 滑りをよくし。。。
- 針先を整えたら、準備完了です。
- ウェルティング用の糸と
- ブリストルを用意する
- STEP11
- ウェルティング
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- ウェルティングは、ハンドソーンウェルテッドの靴を作る上での最大の見せ場のひとつです。
- ひと針ひと針手作業でおこないます。
- 強度を出すために等間隔のピッチで縫っていき。。。
- しっかりと締めます。
- 手作業で縫い上げたものは、機械では絶対に出せない非常に美しい出来映えです。
- STEP12
- ボトムフィラーからソール貼り
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- グッドイヤーウェルテッドやハンドソーンウェルテッドの靴には、その構造上の理由からインソールとソールの間にボトムフィラーと呼ばれるコルクが入っています。シャンクを接着し。。。
- ボトムフィラーをセットして形状を整えたのちにソールを仮接着します。
- 仮接着である理由は、将来ソールがすり減って交換する際に、他の部分にダメージを与えることなく、糸を切るだけで簡単に剥がせる為です。
- だし縫いの工程まで完了です。
- ボトムフィラーをセットする
- ソールを仮止めする
- だし縫いをする
- STEP13
- ヒール加工
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- カカトの部分は、積み上げとトップピースでできています。
- カカトは、少し大きめのモノを用意します。
- これらを接着し、余分な部分を削って形を整えます。
- ヒールのみでなく、
- ソールの部分もきれいに成形して形が完成します。
- 積み上げとトップピースを取り付ける
- コバを整える
- STEP14
- フィニッシング
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- 形ができあがったら、ヒールをとめるためのクギを内側から打ち。。。
- インソックを敷きます。
- そして、アッパーの仕上げをし。。。
- 靴ヒモを通して。。。
- 完成です!!!
- 最終仕上げから完成まで