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ギリーシューズ

その前に、ひとつお知らせです。 4月15日(土)と16日(日)は、長野市のIVY PRODUCTSさんにてイベント開催です。 昨年の12月以来で今年初になります。 今回もお客様の足の計測をしたり、足や靴に関するご相談をお受けいたします。 また、最近ご好評いただいている「幸運のラストワンプラン」の革もいくつか持参いたしますので、実際に革をご覧いただいてからもしよろしければ靴のご注文というのもOKです。 お時間がございましたら、ぜひお越しください。 IVY PRODUCTSさんは、長野駅と善光寺の間にありまして、ついでに観光も楽しめるロケーションです。 皆様のお越しをお待ちしております。 さて、今日はギリーシューズの話です。 今年に入ってからギリーシューズが人気で、今日お越しいただいたお客様も、当初は違うデザインの靴をご注文いただく予定が、ギリーシューズをご覧になってこちらに決めていらっしゃいました。 そんなギリーシューズがこちら。 靴ヒモを通すあたりのデザインがとっても個性的ですが、これはもともとケルト人のダンスの靴として使われていたものであり、それをいわゆる革靴のデザインにアレンジしたものです。 なので、ダンスの靴であった名残が今でも十分に生きていて、シューズなのにしっかりと足をホールドして非常に歩きやすい靴なのです。 靴はデザインによって性格も大きく変わり、私が大好きなギブソンブーツはカッチリドッシリという感じで、どちらかというとヘヴィーな履き心地なのに対し、チャッカブーツはブーツでありながらなかなか軽快な印象です。 そして、このギリーシューズはシューズなのにブーツに負けないくらいのホールド感があり、スポーツをやっている方が足元はしっかりと締めていたいという方に適していると思います。 それだけではなく、この個性的なデザインがとってもキュートで、黒やこげ茶の革で作ると非常に落ち着いた印象になるのに、もっと明るい色や目立つ色で作るととってもかわいい印象の靴になります。 男性用だけではなく女性用の靴も作れますので、ご夫婦でギリーというのもとってもステキですね。 まだまだ履いている方が少ないので、このギリーシューズを履いていれば静かに個性を出せるかもしれません。 まだ履いたことがない方は、ぜひ一度お試しください。 ★★★お知らせ★★★ * オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 * 私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 * 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 * ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 * また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 * メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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シャトーブリアン

もう、何が何だかわからないかもしれませんが、倉庫の中からまだあと1足分のシャトーブリアンのダークブラウンの革が出てきまして、でもこれをラストワンプランに使いたくないので、特別な企画商品として1足分だけご注文を受け付けるプランを作ってみました。 まず革ですが、 お伝えしました通り、デュプイのシャトーブリアンのダークブラウン色です。 以前にこの革を使った企画を何度か販売したことがありますが、まぁだいたい似たようなものになります。 ただ、この革に関しましてはこれがラストチャンスになりますので、前回逃してしまったという方はぜひこの機会にご注文ください。 詳細に関しましては、以下の通りです。 ・デザインは7穴の標準的なギブソンブーツもしくはギブソンシューズに限定(キャップ付きOK、親子穴付きOK)。ただし、親子穴をつける場合は別途オプション費用が加算されます。 ・ラストをお持ちではない方、もしくは新たにラストを製作される方はラスト費用が必要です。 ・お選びいただける革は、上記のとおりデュプイのシャトーブリアンの、色はダークブラウンのみ。 ・ウェルトは平ウェルト、LストームのどちらでもOKです。 ・ソールはダイナイトソールです(セミダブルの場合は別途オプション費用が必要)。 ・靴に合わせて調整したシューツリー付き。 ・販売価格は 115,000円 (親子穴、セミダブルソールはオプション費用がかかります)とさせていただきます。 ・既定数は1足のみで早い者勝ちとなります。 ・4月16日(日)までにご注文いただける方に限ります。 もしシャトーブリアンのこげ茶色の革で作りたいと思っている方でしたら、普通にオーダーするよりも15,000円近くお得になりますので、これを逃す理由はありません。 ただ、このシャトーブリアンの特徴と言いますか、仔牛の革なのでこのような模様が残っていることを知っておいてください。 仔牛には、ほぼほぼ全てこんな模様が入っていまして、もちろん裁断の際に配慮をして悪目立ちしないようにさせていただきますが、完全に避けて裁断するのは難しいのでご理解ください。 ただ、この首の部分の深いシワは、もし仮に使ったとしてもベロくらいですので、ご心配なく。 この革は、首の部分の深いシワ(グロースマークと言います)が結構深いので、さすがにこの部分は目立つパーツには使いません。 また、このシャトーブリアンは革の質感に関して昔の革のような重くてズッシリとしたものですので、カッチリとした昔ながらの靴の雰囲気を感じていただけます。 お選びいただけるデザインは、 ギブソンブーツか、 ギブソンシューズです。 ラストワンプランとはちょっと違う企画ですので、ちょうどこんな靴が欲しかったという方にご注文いただければ幸いです。 ちなみに、ギブソン限定としたのは、ギブソンのシューズやブーツはとっても履きやすいので、ぜひシャトーブリアンで格好良いギブソンを作って履いていただきたいと思ったからなのです。 ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。 この企画商品は完売いたしました。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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GB

余談ですが、ウチの娘は数年前からアニメにハマっていまして、先ほども進撃の巨人のすばらしさを懇々と語っていました。 作画が素晴らしいとか、内容においては登場人物ひとりひとりのストーリーがあるとか、それってスターウォーズの方が先なんじゃないの?って思いましたが、きっと進撃の巨人にはほかにはない素晴らしさがあって、ウチの娘にピタリとハマったのでしょう。 その他にも東京喰種が好きすぎて、一昨年の夏には石田スイ展を見るために名古屋まで、また昨年の夏にはまたもや石田スイ展を見るために岡山まで行きまして、その情熱をもっと他のことに向けてくれても良いのにって思うこともあります。 それだけではなく文豪の太宰治も好きで、昨年の秋には太宰治のヒストリーをたどる為に弘前や五所川原へ行ってきました。 結局のところ、私は石田スイさんにも太宰治さんにもさほど興味はないのですが、出かけて何か新しいことを知るのはとても楽しいので、すべて同行したのですが・・・。 こんなふうに何かに夢中になるのってとっても素晴らしいですよね。 お小遣いをもらったら、ほとんどすべてそれらに遣ってしまうので、それはそれで潔いと思います。 私も昔はそんな感じでしたが、だんだん大人になると変に常識に振り回されるようになって、持っているお金をすべて遣ってしまうこともなくなり、娘に向かって後先考えてお金を遣いなさいなんてわかったようなことを言って、いまいちオモシロくないなぁって思ったりします。 もう大人なので、子供の頃や学生の頃に比べれば自由に使えるお金はだいぶ増えているので、思い切ってほしいものや好きなことに使ってしまえばよいのに、変な理性なのかついつい我慢してしまいます。 さすがに持っているお金をすべて遣うのはどうかと思いますが、これくらいという金額を決めて自分のために遣って豊かな時間を過ごしたり、何かの経験をしてみたり、本当に欲しいものを買って大喜びをしてみるのは決して悪いことではないと思います。 そう考えた時に、それでは何に遣えばよいのかということですが、考えてみるとこれがありすぎて困ってしまいます。 お客様のKさんは最近キャンプにハマっているそうで、お話をうかがっているととっても楽しそうなので、キャンプも良いなぁということを、昨日の夜にウチの家内と話していました。 でも、ウチの家内はテントで寝るのはもう嫌だと言い出しているし、行くなら私一人になりそうです。 私は娘が小さいころから夏の1週間は長野のキャンプ場に行ってテント生活をしたりしていて、キャンプは好きなのでぜひまたやってみたいと思っているのですが、ひとりで小さなテントを持ってどこかのキャンプ場に行ってみたいものの、ひとりキャンプはこれは結構大変なのが分かっていて、後片付けも大変ですし、それなら家の庭でテントを張ってやってみたらと家内に言われたものの、庭で寝るくらいなら家で寝たいとなり、なんとなくこれは実行されなそうな流れです。 その他だと、私は旅行が好きなので以前にも書いたことがありますが、北海道の室蘭や富山に行ってみたいですね。 おいしいものを食べられると言えば、きっと家族も一緒に行くのではないかと思います。 あとは、スポーツカーに乗ってみたいとか、自転車に乗ってどこか遠くに行ってみたいとか、時間があればできそうなことが多いので、これは先延ばしをしないで何とか早いうちに実現したいところです。 あまり歳をとってしまって、気持ちが億劫になってしまうのは良くないですし、やっぱり今楽しみたいことってありますからね。 幸いにも、最近は何かを収集するなど買って満足するということにはあまり興味がないので、楽しむのはもっばら何か経験に通じる消費になりそうです。 さて、余談が長くなりましたが今日は改めて私たちシューリパブリックの靴が日常に履くためのものであることを伝えしたいと思います。 こちらは、今日私が履いていたギブソンブーツです。 今日はお休みだったので、主に家の用事で出かけましたが、娘が出かけるので駅までクルマで送ったり、その足でヤマダ電機に行ったり、その帰り道にスーパーに行ったりという感じでした。 じつは、私がこの仕事を始めたばかりの頃には、お客様や知人の方々から、 「普段に履くための靴にそんなにお金を出す人なんていないから、ちょっと考えた方が良いんじゃないの?」 というようなことをよく言われました。 その頃は、高価な靴は年に一度か二度の特別な時に履くというような考え方が一般的だったので、オーダーメイドの靴を普段に履くというのはまだまだ理解してもらえませんでした。 でも、それから20年近く経って最近は考え方も大きく変わり、一番多く過ごす日常(普段の時)にこそ快適なものを身に着けることの大切さを多くの方々に理解してもらえるように、いやお客様の方からそれを希望されて、お仕事用の靴やお休みの日に履く靴のご注文をいただいています。 最近は、日々のストレスを減らして心地よく生きることや、快適に眠ることなど、自分の体をいたわることの大切さが十分に理解されているので、靴もストレスなく履いて気に履けるものが求められるのだと思います。 さらに、靴の場合はもしもの時にしっかりと歩けること、例えば12年前の東日本大震災の時のように、災害時には場合によったら長い距離を歩いて帰らないといけないわけで、それができないと大変な事になってしまうことが経験からわかっています。 そういうことも踏まえて、やはり靴はしっかりと歩けるものでありたいと思いますし、靴の大切さをしっかりと伝えたいと思います。 なので、日常に履くための靴は、どうでも良い靴ではなく、いざという時にも身を守る事ができる靴であり、身体をいたわる目的からも最も長く過ごす時間を快適に過ごせる靴であるべきだと思っています。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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足は変わります

カテゴリー: Message:伝えたいこと

ラスト

今年の1月頃にご注文いただいたお客様の靴の製作が始まりました。 その中で、こちらのお客様は連絡こそ取っていたものの、実際にお越しいただいてご注文いただくのが何年ぶりでしょう? そこそこの年数が経ちます。 なので、ラストの調整も結構あちこちいじる必要がありまして、前回このラストで作った靴とは多少違うシルエットになりそうです。 私たちシューリパブリックでは、たとえ半年前にご注文いただいた場合でも、お客様が工房にお越しいただけるのであればご注文の度に足の計測をさせていただいています。 というのも、お客様の中には昨日と今日と明日とで足の数値が微妙に変わる方もいらっしゃれば、3年経っても4年経っても朝でも夜でもほとんど変わらない方もいらっしゃいます。 変わらない方はそれでよいのですが、変わる方の場合は本当の足の数値がどれだか判断が難しいということもあり、できるだけデータをたくさんとって本当の数値にたどり着きたいのです。 さらに言えば、ここ数年の新型コロナの在宅勤務で体形が変わったという方もいらっしゃって、それは単に体形に合わせて足が太ったということではなく、運動不足で足の形状が大きく変わってしまっているケースが多く、そうなるとなおさら正しいデータが欲しいのです。 そんなわけで、ここ数年の間に足の形が変わっていることが多く、お客様の足を積極的に計測させていただいています。 この写真のラストのお客様の場合、左足はさほど大きな変化はなかったのですが、右足はかなり大きく変わっていまして、調整も結構盛大なものになりました。 今回のように、多少のプラスの調整でしたら比較的簡単に行うことが可能ですが、マイナスの調整となると、それも1センチを超えるような調整ではバランスが大きく崩れてしまうこともあって、ラストの作り直しをお勧めしています。 スーツに比べれば、足のサイズの変化はそれほど大きいものではないようですが、それでも足はとっても敏感なので、やはり足の形が変わった時には、ラストをしっかりと調整してあげる必要があります。 ちなみに、それまで履いていた靴はどうなってしまうのかというご質問をよくいただくのですが、多少太った時は普段から履いていれば靴も少しずつ一緒に大きくなってくれるので心配は要りませんし、少しくらい痩せてしまった時も靴は一緒についてきてくれるので良いのですが、極端に痩せてしまった場合は調整も難しくなります。 もし、久しぶりに履こうと思った靴がきつくなってしまった場合は、修理屋さんなどに持っていくと調整をしていただけるので、相談してみるのも良いかもしれませんね。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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正しく

私はフォルクスワーゲンのクルマに乗っていますが、フォルクスワーゲンと言えばDSG、一般的に言うDCT、つまりデュアルクラッチです。 DSGは、少し前だと壊れやすいという印象を持っている方も多かったようですが、以前にディーラーさんに行ってそのことをうかがったところ、確かに乾式DSGは構造的にやや弱く、ジャダーが出るようなこともありましたが、今では改善されていてほとんど問題はないとのこと。 湿式のDSGに関しては、初期のものは最近のものに比べると多少変速ショックなどもありましたが、特に故障するような大きな問題はないと言っていました。 でも、ちょっと調べてみるとDSGは壊れやすいとか不具合が出やすいというレビューを見ることがあり、そのあたりのディーラーの方にうかがってみたところ、多くの場合はこういう使い方をしてくださいという決まりがあるにもかかわらず、そうではない使い方をして不具合が発生しているのだそうです。 たとえば、よくあるのが前進していてしっかりと止まる前にリバースに入れてしまう動作だそうで、これをやると一気にDSGを痛めてしまうと言っていました。 決められたことを守って正しく使えば素晴らしいものなのに、正しくない使い方をして壊してしまうのは良くないことです。 じつは、私たちシューリパブリックの靴でもちょっとだけ似たようなことがありました。 それは、もう今から5年くらい前のことなのですが、初めてのご注文のお客様で諸々をご説明して靴を納品したのち、しばらく経ってまたお会いした時に足が痛くてその靴を履いて歩けないということをおっしゃっていて、問題解決のために少々お時間をいただいたということがありました。 納品時には必ず履いていただいてフィッティングを確認しているので、とんでもないフィッティングということは考えにくかったのです。 靴を確認しても問題はなさそうで、一度お客様に履いて歩いていただくことをお願いしたところ、原因が見つかりました。 それは、そのお客様が靴ヒモをほとんど締めずにゆるゆるの状態で履いていらっしゃって、足に対してほぼピタリのサイズで作っているのにもかかわらず、靴ヒモを締めないで歩くと自ずと靴の中で足が前にずれてしまい、靴の中で小指が当たって痛くなってしまったということでした。 そのことをお客様にお伝えしたところ、オーダーメイドなのでどんな履き方をしてもちゃんと履けるものだと思ったとのこと。 ある意味盲点でした。 アメリカでは、電子レンジに猫を入れないようになどという注意書きが書いてあるほどだそうですが、ヒモ靴はヒモをしっかりと締めるのが当たり前と靴屋は思ってしまっていました。 それ以降は、靴ヒモをしっかりと締めて履いていただくことをお願いするようになりました。 先ほどのお客様は、靴ヒモをしっかりと締めて履いて歩いていただいたところ、全く問題ないということで、問題解決となりました。 私たちシューリパブリックに限らず、靴屋は靴ヒモをしっかりと締めて履いていただくことを前提に靴を作っていますので、足が動かない程度にしっかりと締めて履いてください。 しっかりとヒモを締めないで履いていると、先ほどのお客様のように靴の中で足が動いて指があったってしまったり、カカトの部分が擦れてしまったり、ムダに汗をかいて足が臭くなったりします。 ぜひ、靴は正しく使ってポテンシャルを十分に発揮してください。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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革

余談ですが、これまで生きて来て、まだやったことのないことをやってみたいとか、行ったことのないところに行ってみたいとか、食べたことのないものを食べてみたいなど、まだ経験したことのないことを経験してみたいってことありますよね。 私は子供の頃は人一倍引っ込み思案で、人前に出るのも嫌だし、何か特別なことをするのも嫌だし、とにかく平穏無事に生きていきたいと思う性格だったのですが、何がきっかけでこうなったのか全く分からないけれど、とにかく知らないことを知りたいという気持ちが強くなり、さらにイギリスに行って来てから人の目をあまり気にしなくなったということもあり、最近は思ったことや興味を持ったこと・ものには納得するまでとことんな性格になりました。 その流れで、興味を持って買ってみた16本骨の傘です。 普通の傘は8本というものが多いのですが、誰かが使っていた骨がたくさんの傘に目がとまり、ちょっと興味を持って買ってみました。 この傘のメリットは、やはり骨の本数が多いことで耐久性が高そうということ。 反対にデメリットは、骨の数が多いぶん重いです。 持ち上がらないほどではないので、好んで使っています。 こんな傘のようなちょっとしたこともあれば、もう少し大きいものでは知らない食堂に入ってそのお店の味を堪能したいということもあります。 ちょうど来月の中旬に長野出張の予定があり、いつもなら仲良くしていただいている店主さんがいる山小屋(カレー屋さん)か、もしくはコンビニで弁当を買ってくるというパターンなのですが、地図を見てみたら私がとまる予定の宿の近所には食事ができるお店やカフェがとってもたくさんあって、特に個人店は店主さんの個性が出ていて面白いのでぜひ今回は立ち寄ってみたいと思っています。 じつは山小屋にもしばらく行っていないので、久しぶりに山小屋のカレーも食べたいんですけど、どうしようかなぁって思っています。 とにかく、無難なコンビニ弁当というのはナシにして、せっかくなので何か楽しめる食事を考えてみたいと思います。 さて、在庫の革の残りが少しずつ少なくなってきて、もうあと1足ほどになった時には、ダブルブッキングのないように念のためリストから外して倉庫の中に保管しておくのですが、そんな革が結構溜まってきたので「幸運のラストワンプラン」として格安でご注文をお受けしています。 今回の革は、こちら。 ちょっと明るめのレンガ色のカーフの革です。 こちらの革は、ちょっと訳があって革の名前はお伝え出来ないのですが、聞くところによるとカーフの中でもかなりクオリティが高いもののようです。 フランスの某有名ブーツブランドでも使っているとのこと。 革の表面の仕上げはこんな感じで、グレージング仕上げなのでしょうか、キレイなツヤがあります。 また、革に詳しい方でしたらご存知だと思いますが、仔牛の革ならではのこの模様があり、靴になった時にもどこかにこの模様が残ります(キレイに入るように裁断します)。 革の断面はこんな感じで、 厚さは1.1㎜ほど。 普段使っている革に比べたらやや薄いですが、薄くても生地は非常にしっかりしていますので男性用の靴を作るとしても強度的には問題ありません。 実際、以前に色違いの革で何足か作っていまして、しっかりとキレイに仕上がっています。 ただ、よりカチッとした仕上がりをご希望であれば、フルブローグやセミブローグなどパーツの点数が多いデザインの方が硬く仕上がりますので良いかもしれません。 また、ラストワンプランということで出品させていただいていますが、男性用の靴と女性用の靴の合計2足なら作ることができそうなので、ご夫婦やカップルで同じ革を使って作るのも楽しそうですね。 詳しい仕様は以下の通りです。 〇 ご注文をお受けできるのは1名のみ(早いもの勝ち)。 〇 価格は1足の基本仕様が99,000円(税込み)。 〇 オプションを追加することはOKですが、別途オプション費用がかかります。 〇 デザインの制約はありませんが、シューリパブリックでお受けできるものの範囲でお選びください。 〇 初めてご注文される方は、別途ラスト費用(税込み28,600円)が必要です。 〇 通常のオーダーメイドの靴と同様に足に合わせて製作+ハンドソーンウェルテッドで製作します。 〇 こちらはご予約はOKですが1か月を超えるお取り置きの対象外とさせていただきます。 この革を使って靴を作ってみたいという方、お早めにご連絡ください。 皆さまからのご連絡をお待ちしております。 こちらの革は完売いたしました。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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ラストのはなし

カテゴリー: Message:伝えたいこと

ラスト

余談ですが、私は楽しみにしているYouTuberさんがいまして、ひとりはフェアレディZ33で旅をしているタカアキさん、そしてもうひとりは、海外で一人旅をしているぽんこつさんです。 先ほどぽんこつさんの動画がアップされていたので観ていました。 YouTubeに限らず、いわゆる素人の方が発信しているSNSってその人その人の温度が結構あって、すっごくキャッキャしながら話している人もいれば、とっても落ち着いて話す方もいて、こういうところでまず自分がその動画やインスタの写真などに興味を持つか否かが別れるのだろうなぁって思います。 タカアキさんにしてもぽんこつさんにしても、どちらも比較的落ち着いた感じの方で、私は彼らの旅を楽しむ様子を静かに見ながら、訪れたことのないところの様子を見聞きして楽しんでいます。 皆さんの中にもYouTubeなどをご覧になる方がいらっしゃったら、きっとそんな感じでご自身の温度に合っている方の動画などをご覧になるのだろうなぁって思います。 ということは、このブログをご覧いただいている皆さんも、きっと私のこの温度に合っている方々なのでしょう、きっと。 ありがとうございます。 そう言えば、初めてお会いするお客様でも、以前からこのブログを観ていますよっていう方の場合、なんとなく私のことをわかっていてくださるようで、初めてお会いするにもかかわらず結構抵抗なく親しくなれて、仲良くなれることが多いように思います。 さて、今日はラストの話です。 こちらは、私たちが使っているラストの中のひとつのモデルになります。 ラストは別名「木型」ともいう通り、昔は木でできていました。 以前に木型職人さんに聞いたところでは、ミズメザクラという素材(サクラと言ってもサクラの仲間ではなくカバの一種とのこと)を使っていたそうですが、素材としての価格の問題や、劣化など耐久性の問題、さらには似たところで年月による変形の問題もあって、最近ではこのような樹脂のラストが一般的になっています。 私が靴の仕事を始めた1990年代半ばにはもうすでにラストはこのような樹脂製でした。 なので、私が知っている限りでは、木製のラストは殆ど骨董品級のものか、一部靴の学校で使っていたものくらいです。 このラストの底面はこんな感じになっていまして、ラスティングの時やインソールの仮留めの際にクギを打つのでその都度クギの穴が増えていきます。 たくさん使いこんだラストは、 こんな感じでたくさんの穴が空いています。 特につま先の部分はラスティングの際に細かいピッチでクギを打つので、穴が増えてしまいます。 カカトの周りも同様ですね。 こんな感じで穴だらけになってしまっていても結構これが大丈夫なもので、私が所有しているラストは古いモノではもう20年を超えるものもありますが、全く問題なく使うことができています。 もちろんラストを作っている会社ではある程度の耐久性を考えて素材を選定しているのだと思いますが、それにしてもこのラストの丈夫さには驚かされます。 例えば、もう今から15年くらい前に一度だけシューリパブリックで靴をオーダーしたことがあるというお客様のラストも、全てちゃんと保管してありますので、もしまた靴を作りたいということであればお気軽にご連絡ください。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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オーダーメイド

余談ですが、少し前からちょっとコジャレたジャケットが欲しいと思いまして、ネットでいろいろと探しています。 もう3月だし、今年は例年よりも幾分暖かいので、ジャケットを買ったところで今年の登場はなさそうな感じですが、それでもやっぱり欲しいのです。 私が欲しいと思うジャケットは、秋物の生地のベージュのガンクラブチェックのテーラードジャケットなのですが、それがなかなかないのです。 もう5年くらい探し続けているものの、なかなか思ったようなものに巡り会いません。 だいたい、ガンクラブチェックのジャケットって昔はよく見かけたような気がするのですが、最近は本当に見かけなくなってしまいました。 さらに、もし仮にガンクラブチェックのジャケットがあったとしても、それが私の体形に合うかどうかの問題もあるので、私が思うようなジャケットに巡り会える望みは極めて薄いです。 そう思ったら、やっぱりこれはどこかでオーダーしてしまった方が全然はやいし、満足のいくものができるはずなので、非常に合理的に違いない。 オーダーメイドって、そりゃ既製品に比べれば価格は高くなりますが、手間と時間をかけて探してがっかりすることや、合うだろうと思って買ったのに実際に来てみたら合わなかったというリスクも激減するので、そういう点からしてもオーダーメイドって合理的のような気がします。 それに、オーダーメイドなら、似たようなガンクラブチェックでもより私の好みに近いものも見つけられるかもしれないので、素材の時点で妥協ということももしかしたら少なるかもしれませんから、やっぱりうれしいですよね。 おそらく私たちシューリパブリックの工房に靴をオーダーしにいらっしゃるお客様も似たような考えできてくださっているはずです。 たとえば、このようなギリーシューズを履いてみたいという方がいらっしゃったとして、でも普通の黒い靴ではなくちょっと違う色の革だったり、ちょっと違う素材感の革だったりをご希望の場合、オーダーメイドならその素材さえあれば問題なく作ることができます。 そのうえ、お客様の足に合ったものを作るので、当然ですが既製品よりも圧倒的に足に合っていて歩きやすいですし、お客様の足の形だけではなくより快適に歩けるようなセッティングもできるので、もっともっと歩きやすい靴になります。 革は在庫がたくさんあるので、お好きなものをお選びいただくことができます。 革の場合は、生地のような柄はあまりありませんが、色や硬さ、表面の仕上げ、そのほかの風合いなどにおいてもいろいろな雰囲気のものがあって、非常に奥深くて楽しいと思います。 こちらの青紫のチャッカブーツの革は、シュリンクというシボの革ですが、つま先やカカト周りは製作過程で革を引っ張るため、シボが薄くなっていてそのシボの感じがグラデーションのようで、これまた味があります。 こちらのギブソンブーツの革は、元々はネイビーだったものが経年変化でこんな色になりました。 グリーンのようなグレーのような、非常に味わいの深い色です。 改めて考えると、やっぱりオーダーメイドはお客様一人一人のご希望に合ったものを提供できるという昨今のニーズに合っているわけで、古くからあるものではありますが考え方によったら今後の文化が進んでいく方向にあるもののような気がします。 オーダーメイドは、限られたどこかの誰かのものではなく、もうだいぶ前から私たち一人一人のものなのです。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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修理の作業は続く

カテゴリー: @ Work:アットワーク

修理

余談ですが、1年くらい前からカメラのオールドレンズにハマりまして、ペンタックスのカメラにオールドレンズをつけて使っています。 オールドレンズとは、フィルムの時代のカメラ用に作られた主にマニュアルフォーカスのレンズで、昨今のデジカメのレンズに比べるとフワッとした写りやレトロな色合いが特徴で、そんな独特な写真を撮るのに使われます。 私が使っているペンタックスの場合、オールドレンズと最近のデジカメ用のレンズと互換性があって、最近のデジタルのカメラにも昔のオールドレンズを取り付けて使うことができます。 他のメーカーのカメラやレンズでは、レンズアダプターなどを介して取り付ける必要があるのに対し、ペンタックスの場合は直接取り付けることができるので、多少なりともハードルが下がるだけではなく、レンズの型式によっては絞りやシャッタースピードの計算もしてくれるものもあり、非常に使いやすいのです。 そんな感じで、簡単に使えるペンタックスのAレンズというシリーズをつけて使っているカメラです。 このカメラとレンズで工房の靴を撮ってみたところ、 こんな感じに撮れました。 オールドレンズにしては写りがシャープですが、やっぱりオールドレンズはこういう鮮やかな色のものよりもフワッとした風景をとるほうが適しているように思います。 こちらは、昨年の初めに撮った工房の建物の屋上の様子ですが、靴をとるよりもずっとオールドレンズらしさが出ているような気がします。 そう言えば、少し前にお客様のOさんがカメラを買うとのことで機種選びでご相談いただいたのですが、どうしたかなぁって思っています。 カメラって、ただ適当に撮るのなら何でもよいのですが、Oさんは凝り性でどんどん深くはまっていくタイプの方ですから、それなら個性の強いカメラを選んでいただくのが絶対に良いんですよね。 こういう仕事をしていると、のんびりお客様とお話ができて、楽しみながら情報をいただいたりこちらからお伝えしたりできるので、幸せだなぁって思っています。 さて、先日ご紹介した修理の靴ですが、少し進みましてウェルトが付きました。 ハンドソーンウェルテッドの靴は、このようなウェルトを縫い直す修理の場合に、手作業でやるので元の穴を使って縫うことができるため、グッドイヤーウェルテッドのリブのように穴がどんどん増えていくということがありません。 また、真新しい靴よりも履き込んだ靴の方がインソールが締まっているので、ウェルトを縫うリブにしっかりと縫い付けることができます。 このあと、シャンクやボトムフィラーをセットして、ソールを貼ってだし縫いをかけ、ヒールを取り付けて仕上げをして完成・・・。 まだちょっとかかりそうですね。 なるべく時間を作って作業を進める予定です。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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ライニング

余談ですが、今日は水曜日なので私たちシューリパブリックの工房はお休みです。 そして、久しぶりに最近中学校を卒業した娘も一緒に家族3人で市内にあるカフェに行ってみました。 このカフェは、ウチの娘が数日前に見つけたところで、かなり個性が強いお店です。 ともあれ、今日私たちが頼んだものをご紹介すると、 まずこちらがオレオミルクコーヒーです。 なぜか3人ともこれを選びました。 この大きさがかなり大きいのがお分かりになりますか? 比べるものがないとちょっとわかりずらいかもしれませんが、デカいです。 そして、3人ともブリトーを頼んだのですが写真を撮り忘れ(これもデカかった)、デザートにアイスクリームが入ったジャンボワッフルを頼みました。 とってもオモシロイご主人なので、もし加須にお越しの際にはちょっと立ち寄ってみてください。 お店はこちらです。→ https://goros-cafe.jimdosite.com/ とにかくみんなデカいです。 さて、お客様の靴を修理などでお預かりして時々気になることがあります。 それが、カカトのライニングが極端にすり減っていること。 たとえば、この私のチャッカブーツですが、 この靴の内側を覗いてみると・・・、 まったくすり減っていないわけではありませんが、ライニングのカカトの部分は殆どすり減っていません。 ライニングのかかと部分がすり減ってしまう主な原因は、歩くたびにカカトが動いてしまうことで、オーダーメイドで製作した場合でまだ靴が馴染んでいないケースを除き、カカトのライニングがすり減ってしまうというのは、靴ひもの締め方が緩いということが疑われます。 靴ヒモに関しては、以前からしっかり締めましょうということをお伝えしているのですが、その「しっかり締める」ということに関して、私が思うしっかり締めるとお客様が思うしっかり締めるがだいぶ異なっていることがあるようです。 初めての納品の時には、これくらいというのを覚えていただくために私がヒモを締めることが多いのですが、そうすると・・・、 「こんなにきつく締めるのですか?」 と言われることもあります。 逆に、私から見てそれは締めすぎということもあります。 締めすぎは足に対して良くないのであまりお勧めできません。 ただ、緩すぎるのも靴のポテンシャルを十分に発揮できないので良いことではないのです。 締め付けられるのが好きではない方もいらっしゃると思いますので、必ずそうしてくださいとは言いませんが、どれくらいの締め具合が理想なのかしっかりとお伝えしますので、参考程度にでも知っておいていただけると嬉しいです。 靴ヒモをしっかりと締めて履くことで、カカト部分のライニングの損傷が大きく軽減されます。 納品の時やイベント時にお伝えしますので、必要な方はぜひ一声おかけください。 そして、4月15日(土)と16日(日)に、長野市のIVY PRODUCTSさんで恒例のイベントを開催します。 皆さま、ぜひお立ち寄りください。 お待ちしております。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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