私はフォルクスワーゲンのクルマに乗っていますが、フォルクスワーゲンと言えばDSG、一般的に言うDCT、つまりデュアルクラッチです。
DSGは、少し前だと壊れやすいという印象を持っている方も多かったようですが、以前にディーラーさんに行ってそのことをうかがったところ、確かに乾式DSGは構造的にやや弱く、ジャダーが出るようなこともありましたが、今では改善されていてほとんど問題はないとのこと。
湿式のDSGに関しては、初期のものは最近のものに比べると多少変速ショックなどもありましたが、特に故障するような大きな問題はないと言っていました。
でも、ちょっと調べてみるとDSGは壊れやすいとか不具合が出やすいというレビューを見ることがあり、そのあたりのディーラーの方にうかがってみたところ、多くの場合はこういう使い方をしてくださいという決まりがあるにもかかわらず、そうではない使い方をして不具合が発生しているのだそうです。
たとえば、よくあるのが前進していてしっかりと止まる前にリバースに入れてしまう動作だそうで、これをやると一気にDSGを痛めてしまうと言っていました。
決められたことを守って正しく使えば素晴らしいものなのに、正しくない使い方をして壊してしまうのは良くないことです。
じつは、私たちシューリパブリックの靴でもちょっとだけ似たようなことがありました。
それは、もう今から5年くらい前のことなのですが、初めてのご注文のお客様で諸々をご説明して靴を納品したのち、しばらく経ってまたお会いした時に足が痛くてその靴を履いて歩けないということをおっしゃっていて、問題解決のために少々お時間をいただいたということがありました。
納品時には必ず履いていただいてフィッティングを確認しているので、とんでもないフィッティングということは考えにくかったのです。
靴を確認しても問題はなさそうで、一度お客様に履いて歩いていただくことをお願いしたところ、原因が見つかりました。
それは、そのお客様が靴ヒモをほとんど締めずにゆるゆるの状態で履いていらっしゃって、足に対してほぼピタリのサイズで作っているのにもかかわらず、靴ヒモを締めないで歩くと自ずと靴の中で足が前にずれてしまい、靴の中で小指が当たって痛くなってしまったということでした。
そのことをお客様にお伝えしたところ、オーダーメイドなのでどんな履き方をしてもちゃんと履けるものだと思ったとのこと。
ある意味盲点でした。
アメリカでは、電子レンジに猫を入れないようになどという注意書きが書いてあるほどだそうですが、ヒモ靴はヒモをしっかりと締めるのが当たり前と靴屋は思ってしまっていました。
それ以降は、靴ヒモをしっかりと締めて履いていただくことをお願いするようになりました。
先ほどのお客様は、靴ヒモをしっかりと締めて履いて歩いていただいたところ、全く問題ないということで、問題解決となりました。
私たちシューリパブリックに限らず、靴屋は靴ヒモをしっかりと締めて履いていただくことを前提に靴を作っていますので、足が動かない程度にしっかりと締めて履いてください。
しっかりとヒモを締めないで履いていると、先ほどのお客様のように靴の中で足が動いて指があったってしまったり、カカトの部分が擦れてしまったり、ムダに汗をかいて足が臭くなったりします。
ぜひ、靴は正しく使ってポテンシャルを十分に発揮してください。
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