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モンキーブーツ

先日、革靴倶楽部EYELETさんに取材していただき、その記事がアップされました。 すでにFacebookでご紹介させていただいておりますので、そちらをご覧いただいた方はもうご存知のことですが、改めてご案内させていただきます。 こちらにリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。 革靴倶楽部EYELET編集長の向永飛香さんとは、昨年のRifare恵比寿店でのオーダー会の時に初めてお会いしまして、偶然にも私の大学の後輩に当たるそうで、これも何かのご縁ですね的なお話をさせていただきました。 あまりご自身の感情を加えずにありのままの文章を書いてくださるので、私もほとんど修正していただくことなくOKとさせていただきました。 まぁ、私自身あまりこういうメディア露出が好きではなく、その理由はたくさんあるのですが、私が考えていることをちゃんと伝えていただけることは大変歓迎なので、今回は非常にありがたい機会だったと思っています。 向永さん、大変お世話になりました。 ありがとうございます。   EYELETさんに限らず、靴をテーマにしたサイトはたくさんあって、方向性とか深さとか、それぞれの個性などの違いがあると思いますが、 そのような基準からすると、おそらく私たちシューリパブリックは非常に紹介しにくく、面白みのない工房になってしまいかねない存在です。 特別何かすごいことをやっているわけではなく、むしろ履きやすいとか実用とかきわめてスポットライトを当てにくいキーワードを使っているわけで、 実際にはそのような靴が必要であるものの、やっぱり目を引く商材ではないのだろうなぁって思っています。 食パンに例えると、特別スゴイ小麦を使っているわけではなく、どこかのホテルに納品しているわけでもなく、とにかく他に比べれば安心して食べられる良い小麦や材料を使って、 目だない場所にいて見つけてくださったお客様だけが来てくださって、でも来てくださった方々はとっても気に入ってくださって何度も何度も来て買ってくださいます。 味が濃すぎないから毎日食べても飽きないし、胃がもたれることだってない。 それを宣伝しようにも、あまりにも普通のことをしっかりとやっているだけのことだから、キャッチーな言葉があふれる現代において、言葉にするとぜんぜん響かない。 そんなところでしょう。 ただ、良い靴とか高価な靴という存在が、歴史的に裏打ちされた形態にあることに対して、私の考えは歴史的に見たときにこれまでずっとこうだったからということだけを理由にするのは好きではなく、 時代はどんどん変わっていくわけですから、世の中の変遷に合わせて当たり前のことは変わって行っても良いと思っています。 歴史的に淘汰された作りは大切にしながらも、例えばレザーソールだけが高価な靴ではないと思いますし、むしろ実用として考えるのであれば現代においてはレザーソールが一番というわけではないのだろうと思います。 もちろん、履く方の好みだってありますから、すべて実用で片づけるのも良くないと思います。 革に代わるもっと適した素材があればそれでも良いですし、本当にもっと理にかなったつくりやデザインが出てきたら、それも良いと思います。 ともあれ、私がこの仕事を通して伝えたいのは、靴は長時間履いていても快適なものであるべきということです。 何となく文化的に見てスーツには革靴を履くものだからとりあえず履いているけれど、足が痛いし疲れるし・・・ というのは、何かが間違っています。 1日のうちの8時間とか10時間を靴を履いて過ごす方がたくさんいるわけですから、履いていて苦にならない靴を履いていただけるようなお手伝いをするのが、私たち靴屋の仕事だと思っています。 なので、私は快適な靴をたくさんの方に履いていただくことを目的として、現代の環境にあった靴を作っています。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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計測データ1

今日は午後から、ご注文を頂いたお客様のラストの調整をしました。 改めて考えると、靴づくりは例えるならば建物を作るようなもので、まずしっかりとコンセプトを決め、測量(計測)をし、設計(パターン)を仕上げ、製作に入ります。 その製作においては、前工程の正確さが非常に重要で、ひとつの工程でいい加減な仕事をするとそれ以降の工程ではリカバーすることができず、だんだん歪みが大きくなってしまいます。 なので、すべての工程が非常に重要であることは疑いのないことであるものの、ことさら初めのほうの工程においては精度が要求されるのです。   こちらは、あるお客様の計測のデータです。 このお客様は、すでに何足かご注文いただいている方ですが、それ以前は既製品の靴を履いていらっしゃいました。 また、こちらは別のお客様の計測のデータです。 どちらのお客様も、少し前までは既製品の靴を履いていらっしゃったわけで、既製品においてはある程度のフィッティング(幅)の選択肢はあるものの、かなり制約されてしまうのが現状です。 というのも、上のお客様は足の幅が広い割にはカカトが細いので、幅広の靴を選べばカカトの収まりが悪く、標準サイズの靴を選べばカカトは良いけれど足の前のほうが窮屈になります。 下のお客様は、何となく全体のバランスが良いようにも見えますが実際にはちょっと問題があって、足長の割にはカカトが大きめで、さらには小指の付け根部分と親指の先が少し張っています。 ですが、足の幅からすると甲がやや低めで、それでもこのお客様は標準の幅の靴をちょっときついと言いながら履いていらっしゃいました。   いつもお伝えしているように、私たちの足の長さや幅、厚さ、形、バランスは本当にそれぞれであるのに、大多数を占める既製品では長さのみの選択か、良くてもジョイント(屈曲点)の足囲を表すEの数程度しか選べません。 皆さんきっと気付いていないと思いますが、多くの方が先に掲載したのお客様のように、標準のバランスとはだいぶかけ離れた足をされているのです。 本当は、足の長さ、ジョイントの足囲の数値、そして甲周りの数値とカカトの形状くらい合わせることができるともっと快適に履いていただけるようになります。 特にカカトのフィッティングは、ちゃんと歩くための基本と言っても過言ではないのに、思いのほか気にかけていただいていないように感じます。 気になった方は、ぜひ一度専門家に足の計測をしてもらって、ご自身の足の特徴を確認しておくのが良いと思います。 それだけでも知っているのと知らないのとでは、大きな差となります。 快適に過ごすための正しい靴選び、そしてそのための正しい知識を備えておきましょう。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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Re-TAiLビル

ちょっと先の話ですが、私たちシューリパブリック主催で11月にイベントを開催いたします。 日程は11月11日(土)と12日(日)の2日間、 場所は愛知県の一宮市の尾張一宮駅ちかくにあるとてもレトロなRe-TAiLビルにて開催です。 イベントの名称は「Handmation & Market」。 イベントサイトを製作いたしましたので、こちらをご覧ください。   イベントに関しましては、かねてから一部のお客様にこんなイベントをやりたいというお話をしておりまして、それがやっと実現する運びとなりました。 具体的には、実力派のプロフェッショナルとして国内で主にモノ作りなどに携わっている方を集めて、実際にその技術をお客様に見ていただき、直接お客様に会って伝え、双方向に繋がり、 そしてお客様に知っていただいたり、良かったら気に入っていただくきっかけとなるためのイベントです。 今回出展していただくのは、私たちシューリパブリックを含めて8チーム。 すべてのチームが持ち回りでパフォーマンスとして実際の作業などを行いますので、実際に間近でクリエーターたちの技術を見ていただけます。 また、あらかじめ商品を用意しておいたり、もしくはその場でご注文を受けて製作するなどで、商品をお買い求めいただくこともできます。 私たちシューリパブリックも、詳細は後日発表しますが2日間とも靴づくりの作業のパフォーマンスをして、グッドイヤーウェルテッドの靴を用意しておいて多少格安で販売する予定です。 ハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴の受注も、工房で直接ご注文いただく価格に近い価格で承る予定です。   このイベントを一宮で開催することにしたのは、このRe-TAiLビルがとても素敵だったことと、一宮はとてもアクセスに優れているというのが理由です。 こちらは一宮のマスコットキャラクターのいちみん。 一宮では「138」がキーワードになります。 138は「いちのみや」なのだそうです。   一宮で開催することに決まってからすでに何度か訪れていますが、訪れるたびに新たな文化的情報を得ることができて、非常に興味深いところです。 かつてこの辺りは繊維産業がとっても盛んな地域で、繊維業に関係する会社がたくさんあり、もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが尾州毛織物というのはこの辺りで織られた織物のことだそうです。 また、そんな環境の中、会社で打ち合わせをしようにも織物の機械の音がうるさくて打ち合わせができないため、喫茶店を打ち合わせの場所としてよく使っていたそうで、 その関係もあって喫茶店が多く、さらにはモーニングの文化もこの一宮から始まったと聞いています。 ですが、今ではかつての活気はだいぶなくなってしまっており、少々寂しい感じもあるのですが、過去にそれだけ繫栄した痕跡はあちらこちらに見ることができ、街の上品さもそんな過去の栄光を表しているのかもしれません。 そのほか、最近では青年会議所の方々が中心となって、名物「どてカラ丼」なるどんぶりの普及に尽力されているようです。 市内で20件ほどの食堂やレストランで食べることができるそうなので、喫茶店とあわせてご案内できるように準備しておきます。 あとは、愛知県といえばきしめんや赤だしのお味噌汁です。 やっぱり旅の目的のひとつに食べ物は絶対に必要ですよね。   イベントは私たちの主催という形になりますが、実際には一宮の行政や地元の飲食店の皆さま方にもご協力いただくなどして、ホンワカしながら楽しく、そして元気になるようなイベントにしたいと考えております。 イベントサイトのほか、Facebookページも作成しましたので、情報はこちらからも発信させていただきます。 ぜひ、今から予定を立てていただいて、観光がてらにイベントにお越しください。 ちなみに、会場となるRe-TAiLビルはJRの尾張一宮駅、名鉄の名鉄一宮駅から歩いて数分のところですし、近くにはたくさん駐車場もございますので、お気軽にお越しいただけます。 出展者はみんな頑張って準備を進めておりますので、ぜひ皆さまお越し下さい。 お待ちしております。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

今日のお客様は、栃木県にお住いのMKさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 MKさんは、とても長いお付き合いのお客様で、私としては気心知れた旧友のような方です。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、シュリンクの革を使ったチャッカブーツです。 皆さん、この革お分かりになりますか? 昨日ご紹介した「Vacchetta 800」です。 私個人的には、とっても良い雰囲気の仕上がりだと自負しております。 ところでMKさんは、お選びになるものひとつひとつに大変こだわりを持っていらっしゃる方で、今日は最近気に入っていらっしゃるチノパンについてお話をうかがいました。 今日履いていらっしゃるのも、そのお気に入りのショップのものだそうで、先日のRifare恵比寿店さんのイベントにもお越しいただいた帰りに、そのチノパンのお店に寄って行かれたとのこと。 そのチノパンは何がどのように良いのかといいますと、 生地が厚くてしっかりしていて、それでいてゴワゴワしなくてしなやかなのだそうです。 そもそもチノパンは起源が作業着であったり軍服であったりと、動くためのパンツですから、丈夫さと履き心地は非常に大切な要素になるのではないかと思います。 そんな中で、変に時代に振り回されることなく、ちゃんと良いものを作ってくれるショップがあるのはとっても嬉しいことです。 そして、そんな本物を好んでいらっしゃるMKさんも、とってもステキです。 このチャッカブーツを履いていただいたご感想はと言いますと、 「土踏まずの部分に、少し突き上げを感じますが、ほかはいつもの通りです。」 とのことでした。 じつは、最近使っているインソールの革が少し厚くて目の詰まったものでして、履き初めはおっしゃる通り下側から押さえられているように感じるかもしれませんが、 その部分に関してはちょっと履いていると落ち着いて履いても感じなくなりますので、馴染むまで少々お待ちください。 MKさんにお越しいただく度に、最近ご覧になった映画やお勧めの映画をうかがったりして、とにかく豊富な情報量に毎回驚かされます。 面白そうな情報をたくさんありがとうございました。 また次回お会いするのを楽しみにしています。   靴のスペック デザイン:ギブソンブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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革のご紹介

カテゴリー: Leather:革入荷情報

チャコールグレー 革

今日ご紹介するのは、すでに何度かこのブログでご紹介している革ですが、 PCで見るのと実物とではかなり雰囲気に違いがあって、PCで見たときはあまりよく見えなかったけど実物はとってもイイというお客様が多く、 無くなってしまってから「どうしてもっとちゃんと紹介してくれなかったのか?」と言われるのが目に見えているので、 くどいようですが改めてご紹介させていただきます。 あるお客様も、まさにそのような方のお一人で、実物をご覧になって大変気に入ってくださいました。 その革が、こちらです。 この革の特徴は、まず深いチャコールグレーという珍しい色であること、 そしてグレージング仕上げの革で、小さなシボがあるもののとっても上品な雰囲気に仕上がる革であること、 さらに、生地に関しても独特の風合いがあって素晴らしいことなどがあります。 もし、お客様に「なにかオモシロイ革がありますか?」と訊かれたら、 ドラマ「HERO」のバーテンダー役の田中要次さんのように、 「あるよ!」と、この革をお勧めしたいと思っています。 ビジネス用としてパンチドキャップのオックスフォードなどを作っても良いですし、オフィスカジュアル的にチャッカブーツやフルブローグのブーツなどを作るのも格好良いと思います。 ぜひ、この革の実物をご覧になってください。 すでに、ひとめぼれでお一人の方がご予約いただいておりますので、あと3足分です。 こげ茶のテーブルと色を比べると、思いのほか近いかも?と思える色です。 チャコールですから。   また、このほかでは、最近多くご注文いただいている革がこちらです。 再入荷した「Vacchetta 800」というシュリンクの革です。 この革の特徴は、オイルを含んでいてやや厚めですがしなやかな風合いであることです。 この革ですでに作られている方もいらっしゃるかと思いますが、独特の優しい履き心地はこの革ならではのものです。 あまり堅苦しくない革靴がほしい時には、スムースよりも少しシボが入っている革や、この革のようなはっきりとしたシュリンクの革をお勧めします。 ちょっと上品なカジュアルの靴を作るには、最適の革だと思います。   どちらも実際にご覧いただくと、革の雰囲気を感じていただけることでしょう。 ぜひ、お越しいただいて実物をご覧ください。 お待ちしております。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ギブソンブーツ

今日、ラジオを聴いていたら、何かの話の流れで「それは生きているうちにやっておきたい」という話がありました。 具体的な内容は忘れてしまいましたが、そんなふうに聞くといかにも心から切望しているような印象を受けます。 でもよくよく考えてみると、それはひねくれた考え方かもしれませんが、「一度経験すればもう十分」と取れなくもないなぁって思いました。 たとえば、とってもおいしい本場のインドカレーを生きているうちにインドに行って食べてみたいというのは、一度食べればもう満足というようにとれなくもありません。 いやいや、美味しいものだったら何度でも食べたいはずです。 むしろ、美味しいものなら若いうちに知って、何度も食べて満足したいもの。 屁理屈といえば屁理屈ですが、生きているうちにという表現は改めないといけないと思いました。 そうなると、ちゃんと作られていて足に正しくフィットする靴は、生きているうちに一度試すのではなく、むしろ若いうちから知っておいた方が絶対に良いものだということになります。 年をとってあまり歩くこともなくなってから履いたのでは、靴を十分に履きこなすことはできません。 それよりも、日々営業でたくさん歩いている方や、一日中靴を履きっぱなしの環境にある方に履いていただきたいのです。 生きているうちにどれだけ経験をするかが人生を充実させるひとつの目安になります。 さらに、快適な靴はそれ自体がゴールではなく、そこからたくさんの経験が始まります。 そんなことを、今日は靴屋として皆様にお伝えしたいと思いました。 私が生きているうちにやっておきたいことは、もう一度フィッシュアンドチップスとイングリッシュフレックファストを食べることでしょうか。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ギブソンブーツ

今日ご紹介するお客様は、大阪府にお住いのMKさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしました。 今回完成したのは、黒のギブソンブーツです。 残念ながら、今回は直接お渡しすることができず、発送による納品となりましたが、 MKさんには先月の神戸三宮のSUNさんでのイベントでお会いしておりまして、その際にこのブーツと一緒にご注文いただいたこげ茶のギブソンブーツを納品させていただいており、 全く同じ仕様の革違いでしたので、フィッティングは大丈夫だと思います。 MKさんとお話をしていると、本当に革がお好きなんだなぁって思うほどの方で、革のサンプルをご覧になるときはまさに目をキラキラさせています。 革のサンプルをご覧になりながら、その革でこんな靴を作ったら格好良いだろうってひとつひとつ思い浮かべながらご覧になっているのでしょうね、きっと。 そんな方に私たちシューリパブリックのブーツを気に入っていただけて、大変光栄です。 シューリパブリックのブーツは、履きやすさと実用性を第一に考えて製作していますが、それは決して素材やデザインをないがしろにしているというわけではなく、 現代において私たちが靴を履くとなれば、それなりにファッション性にも気を遣う必要があり、そのようなことも含めて実用性と考えています。 なので、こうして横から見たときのギブソンブーツはとってもキレイですよね(自画自賛です)。 これが、今後履き込まれていい味が出てくると、もっと格好良くなるはずです。 次回お会いする頃には、このブーツもきっと良い雰囲気が出ていることでしょう。 楽しみにしています。 MKさん、よろしくお願いします。   靴のスペック デザイン:ギブソンブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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フルブローグブーツ

今日ご紹介するお客様は、埼玉県にお住いのTSさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 TSさんは、今回の靴が初めてのシューリパブリックになります。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、黒のフルブローグのブーツです。 正直なところ、私自身はこのモデルが最もブリティッシュクラシックらしいブーツのうちの1足だと思っておりまして、とっても格好良いと思います。 TSさんがシューリパブリックの工房にお越しいただいたきっかけは、通勤で工房の前をよく通っていらっしゃって、以前から気になっていて、 ある時ふらっとお越しいただいて、工房でお話をしてちょっと関心をお持ちいただき、 さらに、私がお休みの日(TSさんも私と同じ日がお休みとのこと)にショッピングモールで偶然にお会いし、 これはもう縁だなと思って、オーダーすることに決めたのだそうです。 履いていただいたご感想をうかがってみたところ、 「とっても軽く感じます。それに、カカトもちゃんとフィットしているし。」 とおっしゃっていました。 じつは、TSさんご自身も気づいていらっしゃらなかったようですが、TSさんの足は非常に特殊な形をされていて、既製品ではまずカカトがしっかりとホールドできないのです。 それが、ただ単にカカトが細いというのではなく、足の前のほうはとっても薄いのに片足だけ外反母趾ぎみで、かなり左右差もあるのです。 今回靴をオーダーしていただいたことがきっかけで、そのことがわかりました。 なかなか自分の足が標準と比べて近いとか全然違うとかそんなことを知る機会なんてそう多くないですし、そんなことを考えることすらないかもしれません。 でもそれを知らないことが幸せななのかと言えば、私はそうは思いません。 標準的な既製品の靴がイマイチ合っていなくて、そのためにいつも足に負担がかかっていて、 それが靴が合っていないということを知ることによって、もっと快適な毎日を過ごすための突破口が見つかるわけであり、 対策をとればこれまでとは全く違う心地よい日々を送ることができるわけですから。 旅行に行って知らない文化に触れることだって、靴擦れなどに悩まされることなく思う存分に楽しめるかもしれませんし、 それよりも何よりも毎日の足のストレスが激減することがどんなに素晴らしいことかを実感できるはずです。 TSさんの場合は、靴が好きで好きなデザインの靴と言うところがスタートでしたが、思わぬところで大きなメリットがあったのではないかと思います。 これをきっかけに、今後も足に合った靴をお選びいただいて、快適&好きなデザインの靴を履いて楽しい毎日をお過ごしいただきたいと思います。 TSさん、ありがとうございました。   靴のスペック デザイン:フルブローグブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRC+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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モンキーブーツ

今日のお客様は、埼玉県にお住いのGさんご夫妻です。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。   まずは奥様のサイドゴアブーツから。 ご主人のGさんがこれまでに何足かご注文いただいておりまして、Gさんのお勧めで今回は奥様もご注文いただいたのですが、 奥様はとにかく足が細くて、さらに外反母趾もありなかなか既製品では合う靴を見つけることが難しいとのこと。 あるコンフォートのお店で購入した靴も、長く履いていると足が痛くなってしまうとおっしゃっていました。 なかなかハードルは高そうです。 今回製作したのは、サイドゴアのブーツ。 それも、センターに縫い割が入らないデザインをご希望とのことで、このようなデザインにさせていただきました。 履いていただく際に、フィッティング優先で製作したため、履き初めはちょっと履きにくそうでした。 じつは私もそうなることを予想して製作していまして、これだけ足が細くて、特にカカト周りは特別に細くて、さらに薄くて外反母趾という条件でしたので甲の足首寄りの部分をタイト目の設計にしたのですが、 履きにくいのは初めのうちだけで、少し慣れてしまえば問題なく履けるはずです。 履いてしまえばフィッティングは上々でした。 Gさんが奥様に、 「ここのブーツは、真夏でも快適でしっかりと足をホールドしているのにきつくなくて、それでいて足の指がちゃんと動くんだよ。」 とお話しされていたそうで、奥様はこのブーツを履いて実際にその感覚を体験してご理解いただいたようでした。 「まだ長時間履いていないからわからないけれど、今のところはとっても良さそうです。」 との評価を頂きました。 近いうちに習いごとの発表会があるそうで、その時に履こうかなっておっしゃっていました。 ぜひぜひ履いてください。   そして、こちらはGさんのモンキーブーツ。 この革を覚えていらっしゃいますか? 私のチャッカブーツと同じ、ネイビーのまだら模様の革です。 何足か作っているお客様は、いつかはモンキーブーツというご希望があるようで、Gさんも自然な流れであるかのように1足はモンキーブーツをご注文いただきました。 「硬いはずなのに、履いた感じが柔らかいですね。」 とおっしゃっていました。 以前の仕様に比べて、靴自体の剛性はかなり高くなっているのですが、足に触れる部分はやや柔らかくなっているため、履いた時の感覚は柔らかく感じるのではないかと思います。 やっぱりなんでも改良って必要です。 ちょっとでも良くなるように、細かい部分でも改良しています。   それから、Gさんのもう1足のチャッカブーツです。 こちらは、これからの時期に良さそうな軽やかな雰囲気の仕上がりになっています。 奥様から、 「この明るい色のチャッカブーツの時は、黒いパンツじゃダメよ。」 なんて言われていましたが、Gさんはもうすでにこんな感じというスタイルを考えていらっしゃるようでした。 ご夫婦で私たちシューリパブリックの靴を履いていただけるというのは、とっても嬉しい限りです。 考えてみると、私たちシューリパブリックのお客様で、ご主人が奥様にお勧めするとか、その逆のケースといった、いわゆるパートナーにシューリパブリックの靴をお勧めいただいたケースが結構たくさんあります。 実際に履いていただくことで、なぜこの靴を履くのか、この靴のどこが良いのかということをお二人でご理解いただいています。 こういうモノって、どんなに説明しても実際に体験してみないとわからないことってありますから。 ともあれ、この靴を履くことが、お二人で一緒にお出かけされるきっかけにもなると、もっと嬉しいです。   靴のスペック デザイン: サイドゴアブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRLA+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド   靴のスペック デザイン: モンキーブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRC+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド   靴のスペック デザイン:チャッカブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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コバインク

余談ですが、普段私が通勤で使っている自転車にちょっとしたアクシデントがありました。 こちらが最近私が通勤で使っているternのclutchという自転車です。 これがどうしたかと言いますと、ペダルをこぐ際に「カコン」と音がするようになってしまったのです。 ちょっとした原因がありまして、とにかく自転車に乗っていてカコンカコン言っていると気になりますから、思い切って修理をすることにしました。 クルマでもそうですよね。 走っていてギシギシとかカコンカコンいうのは気になるものです。 さっそく作業に取り掛かります。 ちなみに、私はこういう作業は初めてです。 音の出どころは、おそらくBBではないかと。 BBと言うのは、クランクの軸のこと。 この自転車はアッセンブリー交換をしなくてはなりません。 さっそく作業をスタート。 クランクを止めているボルトを外し、 このような専用工具を使ってクランクを外します。 ここまでは、思ったよりも簡単に進みました。 これを左右ともやったら、いよいよBBをはずします。 こちらも専用工具です。 たぶんそんなに固くなさそうなので、ラチェットでやってみます。 今日は順調に進みました。 新しく付けるshimanoのBB。 オリジナルはFSAのモノがついていました。 shimanoのBBを組み、クランクを元通りに組み立てて作業が完了。 確認のために走ってみたら、たしかにだいぶスムーズになりましたが完全に音が消えたわけではありません。 でも、効果は間違いなくありました。 ということは、ほかにも問題があるということですから、つぎにペダルの分解洗浄+グリスアップをやってみました。 ベアリングの締め具合はなかなか難しかったのですが、このメンテナンスで一気に問題が解決しました。 後半の作業は、時間が無くなってしまった(全部の作業を1時間半で終わらせる予定だったので・・・)ため、写真はナシです。 1度やってしまえば要領がわかりますから、次はもう少し早くできると思います。   さて、本題に入ります。 靴底のコバ面には、インクが塗ってあります。 このインク、いわゆるアッパーの革に塗るモノとは違って、樹脂やロウ成分が入っています。 というのも、ウェルトに使っている革はヌメ革であるため、コバ面からの経年劣化を防ぐために耐久性のあるインクを使うのです。 私たちシューリパブリックで使っているのは、コチラです。 コロンブスの業務用のインクで、黒は「SL-K10」で茶色が「SL-KB6」というモノです。 塗り方は簡単で、スポンジを使って塗ります。 アッパーについたら落ちないので、気を付けて塗ります。 こんな感じに塗って乾くのを待ち、乾いたら綿バフ(布のドーナツのようなものがぐるぐると回って磨く機械)をかけて完成となります。 お客様からよくこのインクを譲ってほしいと言われるのですが、綿バフはご家庭でできないので代わりにR&Dのコバクリームをお勧めしています。 そちらの方が一般ユーザー向けですので使いやすいのではないかと思います。 もし、どうしてもこのインクがほしいという方は、その旨ご相談ください。 いずれにしても、ソールのコバはインクが剥げたままにしておくのは良くないのでご注意ください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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