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チャッカブーツ

今日のお客様は、東京都にお住いのKOさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、こげ茶のスウェードのチャッカブーツです。 じつはKOさん、大変気に入っているチャッカブーツをお持ちなのですが、もうすでに何年も履いていてソール交換もして、靴自体がもうそろそろかなぁという状態なのだそうです。 そのチャッカブーツは本当に気に入っているので捨てるに捨てられず、かといって買った金額の半分近く払ってオールソール交換をのはちょっとためらってしまうとのこと。 なので、思い切ってそのチャッカブーツに代わるものを作ろうということで、今回のご注文となりました。 完成したチャッカブーツは、ちゃんと足にフィットしているため、とっても快適だそうです。 お気に入りのチャッカを引き継いで、この今度はチャッカをたくさん履いてあげてください。 こちらは、今日履いていらっしゃったギリーシューズ。 ギリーは、フィッティングが素晴らしいとのこと。 KOさん、ありがとうございました。   靴のスペック デザイン: チャッカブーツ レザー: キップスウェード ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRE+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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だし縫いのこと

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

だし縫い

だし縫いとは、ハンドソーンウェルテッドやグッドイヤーウェルテッドの靴において、ウェルトとソールを塗っている縫いのことです。 このギブソンブーツで言えば、 このステッチのこと。 マッケイ製法やセメンテッドの靴においてもイミテーションのだし縫いらしきものをつけている靴がありますが、リアルのだし縫いは・・・、 このようにソールまで同じピッチで縫ってあります。 なので、上側だけにしかだし縫いのステッチが見えない靴の場合は、イミテーションの可能性があります。 可能性があると言っているのは、上側しか見えなくてもヒドゥンチャンネルという手法をとっている靴においては、上側しか見えないので、あくまでも可能性があるということを理解してください。 ちなみに、だし縫いの機械は一般的なミシンと同じように上糸と下糸があって、上下で糸の色は変えることができます。 となると、履いていて接地面側の糸が擦り切れてきたらソールの口が開いてしまうのではないかと心配するかもしれませんが、 上糸と下糸を使って縫う縫い方を別名ロックステッチと言うように、上糸と下糸が引っかかる部分が玉のように少し引っ掛かりになって、 接地面側の糸が多少切れても、その玉のおかげでソールがぱっかりと開いてしまうことを防いでいます。 このあたりは、だし縫いの職人さんがちっかりとテンションを調整しているため、結構安心して大丈夫な部分です。 逆に心配しなくてはいけないことがありまして、 このようなつま先だけの修理を行う場合、ただつま先を削り、だし縫いの糸を切ってしまうような修理では、履いているうちにつま先が開いてしまいます。 多くの既製品のメーカーでは、グッドイヤーウェルテッドの靴を作る際にソールを接着剤で貼り付けてしまうところも多いのでそれでも大丈夫ですが、 ハンドソーンウェルテッドの靴を作っているような工房では、修理をすることを考えてだし縫いの糸を切ればソールが簡単に外れるようにしており、 強力な接着はしていません。 なので、修理をする方も、お客さんとして修理を依頼する方も、だし縫いに関する知識を深めて、トラブルを未然に防ぐようにお願いしたいと思います。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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スティフナー

今朝、テレビでニュースを見ていたら、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで写真家のソール・ライター展が開催されているということを伝えていました。 私は、恥ずかしながらソール・ライターという写真家を知りませんでしたが、さっと紹介していた写真が何ともステキで、これはぜひ行ってみたいと思っています。 ちょっと探せば写真集なども購入することができそうですが、まずは展覧会ですね。 同じものを見てシャッターを押しても、撮る人によって切り取られるものは全く異なります。 でも写真の面白さはそれだけではなく、使うカメラによっても、レンズによっても、画角によっても、もっと細かいことを言えばカメラの細かいセッティングによっても違ってきます。 どんな写真にするかを決めることができるのも写真の面白さで、機材×撮る人のセンスで個性が出るということになります。 自分が好きな雰囲気を出してくれる機材に出逢い、たくさん撮って、そして少しずつ自分の意図する写真が撮れるようになるのが写真の楽しみだと思っています。 私も普段からいつもカメラを持ち歩いていて、おもしろいものがあるとカメラを向けるようにしています。   さて本題に戻りますと、スティフナーとはカカトの芯のことです。 日本では「カウンター」と呼ぶこともあります。 そのスティフナーですが、そもそもの目的は何かと言えば、足をしっかりとホールドすることです。 スティフナーがしっかりしていればカカトをちゃんとホールドすることができ、さらにはカカト合わせで足全体をホールドすることができます。 言い方を変えると、スティフナーが不十分だとどんなに靴ヒモをしっかりと締めても、十分なフィッティングが得られなくなってしまうということになります。 私たちシューリパブリックでは、しっかりと歩く道具としての靴作りを目的いますので、スティフナーの強度も重要視し、余裕をもってホールドできる厚さ約4ミリの革のスティフナーを使っています。 ただし、ただ硬ければよいというわけではなく、スティフナーの相手は人間の足であるわけですから、じつは硬さの中にほんの少しだけしなやかさも必要なのです。 基本的にどれくらいの硬さが必要かと言いますと、 私が片手で思いっきり潰そうとしてもへこたれないくらいの強度は欲しいところです。 パーツというのは、スペックが高い方が良い場合と、必要にして十分であることが好ましい場合とありますが、私はスティフナーに関しては前者だと思っています。 革と接着剤で成形されるスティフナーは、年を経るにしたがって少しずつですが強度が落ちる可能性も考えられます。 そうなった時でも十分な強度を保てるために、強度が必要な部分の設計においてはMAXであるべきと考えています。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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革のご紹介

カテゴリー: Leather:革入荷情報

プルアップオイル

こちらは、以前に一度ご紹介している革です。 ワインとチョコ(こげ茶色)と一緒に入荷したネイビーなのですが、その時はこのネイビーがあまり目立たなくて、ワインやチョコをお勧めしました。 ですが、このネイビーをお選びいただいたお客様がいらっしゃったのがきっかけで、改めて革を裁断しミシンをかけてみたら思っていたよりも全然雰囲気がよくて、 これはご紹介しないといけないと思いまして、本日ご紹介させていただきます。 こちらの革は、プルアップオイルという革です。 少し前にワインでモンキーブーツを作られたお客様と、チョコでギブソンブーツを作られたお客様がいらっしゃいます。 どちらもとっても良い雰囲気に仕上がっていたと自負しております。 お客様も、大変気に入ってくださいました。 このプルアップオイルは、まだらな色合いとザックリとした雰囲気が特徴の革です。 基本的には厚くて硬い革で、カジュアルテイストの靴に向いていますが、ポリッシュ次第では結構きれいな仕上がりにもなります。 厚さは1.8ミリほど。 ワークブーツの2ミリ超えの革にはかないませんが、それでも結構しっかりとした革です。 さて、この革でどんな靴を作りましょうか? というよりも、今回はどんな服やどんなパンツに合わせる靴を作るかを考えた方が楽しそうです。 私だったら、やや太めのデニムに合わせるようなギブソンブーツが1足欲しいです。 ヘヴィな仕様で、Lストームとセミダブルソールは必須ですね。 そのほかに、ベージュのチノパンに合わせるようなチャッカブーツも1足欲しいです。 こちらは、どちらかというとスッキリめにして、つま先はラウンドで平ウェルトという仕様が良いかと思います。 あと、黒の細めのクロップドパンツに合わせたいのが、ちょっとポッテリした雰囲気のギブソンシューズです。 このギブソンブーツも、ちょっとヘヴィな仕様にしたいですね。 考え出したらキリがありません。 基本はブリティッシュな仕様なので上品な雰囲気に仕上げつつ、ちょっとクラシカルなパンク風など、選択肢は無限です。 この革は、ぜひ実物をご覧ください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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モンキーブーツ

今日は水曜日なので、私たちシューリパブリックの工房はお休みです。 そして、このお休み使って仕入れなどのために朝から浅草へ行ってきました。 私は仕入れに行く際に、荷物が少なければ電車で行き、荷物が多ければクルマで行くようにしています。 今日はだし縫いをかけていただくものが9足あり、そのほかにも結構な荷物になるのがわかっていたので、クルマで行きました。 ところで、私たちくらいの世代の男性は、スーツ以外の服を着るときにどんな靴を履いているのかちょっと気になっています。 スニーカーの方もいるけれどそれが多数派ではないような気がしますし、ウォーキングシューズという方もいるかもしれませんがそれも多数派ではないはず。 普段から足元を気にしている方でしたら、こだわりの靴を履くと思いますが、そうでない方はどうなのでしょう? じつは、私たちシューリパブリックのお客様は、全員が靴に大変関心を持っているというわけではなく、何となくですがファッションに興味を持っていらっしゃる方は、全体の半分くらいで、 残りの半分はファッションよりも快適に履ける靴を求めていらっしゃったというお客様です。 ですが、靴をきっかけにファッションに気を遣うようになったというお客様は多く、今では私がいろいろと教えていただくこともしばしばあります。 で、私の場合ですが、今日も履いていました、モンキーブーツ。 このモンキーブーツは、履き始めてからもうだいぶ経ちますが、オールソール交換やウェルト交換をして、今は非常に良い状態となっています。 私の勝手なイメージでは、大人の男性がスニーカーを履いていると、合わせる服にもよりますがややだらしなく見えてしまうこともあるように感じます。 それを、靴をモンキーブーツのような革のブーツにすると、だいぶ印象が変わります。 言い方を変えれば、とりあえずモンキーブーツを履いていれば、Tシャツとジーパンだったとしてもちゃんとしているように見えると思うのです。 これが、モンキーブーツの代わりにチャッカブーツでもOKですし、ギブソンブーツでもOKです。 その際の靴の仕様(アッパーの革やウェルトなど)で靴自体の雰囲気が雰囲気が大きく変わるので、あまりビジネスっぽくしないことが大切ですが、 いわゆるお休みの日などようとして多少カジュアルに履ける靴があるのは、大変心強いと思います。 私のモンキーブーツはオールドイングランドという黒のやや硬めの革で、スムースのキレイな革ですが、そのほかの仕様をカジュアルっぽくしているので、靴自体の雰囲気はカジュアルっぽくなっています。 黒い革に限らず、ネイビーの革やワイン色の革を使った靴も良い感じにカジュアル感が出ますし、もしくはスムースの革ではなくシュリンクの革など素材でカジュアル感を出すのも良いですね。 カジュアルというくくりでは、スニーカーやビーチサンダルという選択肢もありますが、私たちシューリパブリックではフォーマル、もしくはビジネスに比較的近いところのカジュアルをお勧めしています。 私たちシューリパブリックのベースがイギリスであり、イギリスのカジュアルと言えば真っ先に思い浮かぶのが冬にはツィードのジャケットを着て・・・というイメージです。 きちんとしたカジュアルな格好をするときの靴を1足欲しいという方には、モンキーブーツやチャッカブーツなどのブリティッシュテイストのカジュアルな靴をお勧めいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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革が入荷しました

カテゴリー: Leather:革入荷情報

オイルバッファロー

久しぶりにビジネスシューズ用の革が入荷しました。 革に詳しい方なら、きっとすぐにおわかりになるかと思いますが、バッファローのカーフです。 それも、少しオイルを含んでいて、なおかつグレージング仕上げというなかなか面白い仕様です。 基本的に、私たちシューリパブリックでは厚みのあるキップをメインで使っています。 これは、靴を永く愛用していただくために、ある程度の強度を考慮した上でのことなのですが、カーフでも時々十分な強度があるものがあります。 そんな時にはスペックにとらわれずにどんどん使います。 そんなわけで、シューリパブリックでは比較的珍しいカーフのご紹介です。 バッファローは、いわゆる一般的なスムースの革と違って、独特な柄というか風合いというか、ちょっと個性があります。 シボというほどのものではありませんが、バッファロー特有のものです。 こんなバッファローの革で、それもキメが細かくてキレイなカーフでビジネスシューズを作ったらとっても格好良いだろうなぁって思いまして入荷しました。 キーワードは、バッファロー、カーフ、オイル、そしてグレージング仕上げと、なかなかの個性派です。 ほかの人とはちょっと違う個性のある革で作るビジネスシューズは、履いていて楽しいはずです。 それに、少しだけオイルを含んでいる革ですので、見た目よりもしなやかです。 今回の入荷は、上の写真のこげ茶と、そのほかに黒もあります。 こういう革で、例えば正統派のストレートキャップのオックスフォードを作るのも良いですし、こげ茶でしたらパンチドキャップにするのも格好良さそうです。 ビジネス仕様のチャッカブーツも格好良さそうです。 革に個性があるので、セミブローグやフルブローグというのも楽しそうですね。 ビジネス仕様の靴と言っても、スーツに合わせるだけではなく、もう少しカジュアルなスタイルでお仕事される方にもぴったりです。 秋になってジャケット+チノパンというスタイルにも合いそうですね。 今回の入荷は、黒・こげ茶ともに2枚ずつです。 革自体が小さいので、ちょっと贅沢に1枚で1足と考えています。 ご興味がある方、こんな革でお仕事用の靴を作ってみたいという方、ぜひお早めにご連絡ください。 お待ちしております。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ウェルティング

カテゴリー: @ Work:アットワーク

ウェルティング

今日は夕方からウェルティングの作業をしました。 こうして主だった作業をご紹介していると、靴作りがとっても簡単だと感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、 実際にはひとつの作業を行う前に下準備がたくさんあります。 今回の作業では、ラスティングをしたあとにつま先のトリミングをして、その後に糸に松脂ベースのワックスを塗り、 糸の先にブリストルを作るなどの準備がありました。 そんな準備を経て、作業開始です。 オウル(すくい針)で下穴を開け、 ブリストルの付いた糸をこっち側と、 あっち側から通し、 糸をギュッと締めるという作業の繰り返しです。 つま先の部分はピッチが細かくなってしまうため、リブが裂けないように補強のための糸をかませます。 そうして縫い上がったのがコチラです。 糸作りやブリストル作りを含めて、両足で2時間半ほどの作業でした。 毎回書いていますが、ウェルティングは正確であることが強度に直結しているため、均一の力加減でピッチが揃っていて、そしてラインが正確であることがとても重要です。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ギブソンシューズ

今日のお客様は、埼玉県にお住いのJKさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、こげ茶のスウェードのギブソンシューズです。 このスウェードは、すでにデッドストックとなっているスコッチスウェードで、だいぶ残りが少なくなってきました(ご予約いただいているお客様の分は、ちゃんと確保させていただいておりますのでご安心ください)。 「こげ茶のスウェードは、何かと使い勝手がイイですから。」 とJKさん。 実際に履いていただくと、 「履き初めは、だいぶ硬い感じがします。」 とのことでした。 たしかに、最近使っているインソールが少し厚くて硬めのものなので、本当の履き初めの時には硬く感じるかと思います。 しばらくそのまま1時間くらい履いていていただくと、 「さっきよりも、だいぶ柔らかくなっていたように感じます。」 ということで、少し履いていていただくだけでも、硬さはだいぶ緩和してきます。 「こんなスウェードの靴は、1足あるととっても重宝しますよね。」 とJKさんがおっしゃってましたが、 実は私も知らないブランドのグッドイヤーウェルテッドのギブソンブーツを持っていまして、20年くらい前に買ったのですがその頃はかなり履いていてとても重宝したことを思い出しました。 こちらは、JKさんが今日履いていらっしゃったギブソンブーツです。 こちらはお休みの日仕様です。 ブーツって、そんなにキレイにしていなくても、履き込むだけで良い雰囲気になりますよね。 とっても格好良いです。 スウェードのギブソンシューズは、きっと季節を問わずに活躍してくれることでしょう。 JKさん、ありがとうございました。   靴のスペック デザイン: ギブソンシューズ レザー: キップスウェード ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ラスティング

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

ラスティング

以前にもこのブログで何度かご紹介していますが、日々の作業はやはり定期的にご紹介しておきたいと思いまして、今日はラスティングの作業風景をご紹介します。 まずは、カメラをカウンターの上に置いた時のフレーミングが何となく面白かったので1枚パシャリ。 では始めます。 ラスティングの時に、つま先とカカトに芯を入れます。 つま先の芯をトーパフ、カカトの芯をスティフナーと言います。 どちらも革ですが、スティフナーのほうが強度が必要なため、厚さが倍くらいになります。 何となくわかると思いますが、三角形みたいな形なのがトーパフ、横長のほうがスティフナーです。 どちらも水に浸けて少し柔らかくして、表面が少し乾き始めたくらいで使います。 スティフナーを入れるスティフナーポケット。 ここに、水溶性の接着剤を塗ります。 トーパフも同様に。 ラスティングの前に、ラストにアッパーを載せてセンターを確認します。 まず、つま先をピンサーで引き、そこに仮留めのクギを打って・・・、 前半分の仮留めをします。 この時の、引く力加減がとっても大切です。 つま先の引きが弱いとシワが残ってしまいますし、引きが強すぎると革が裂けたりデザインのバランスが変になったり、まぁ何事も加減が大切ということです。 仮留めの時点で、甲はしっかりとラストについています。 このあと、つま先から大きなシワが残らないようにラスティングを進めます。 クギのピッチはこんな感じ。 カカト周りのラスティング。 カカト周りに限らず、引く方向はキレイな靴を作る上でとても大切です。 そして、 ラスティングが完了です。 ラスティングは、引くだけでは十分ではなく、ハンマーでたたいたり、もしくは上の写真にも写っていますがローラーも効果的です。 以前から私は引く方向と挽く力加減がとっても大切ということを言っています。 それは、革の特性とも関係していて、ラストが入っているときは当然のことながら型崩れをすることはありませんが、ラストを抜いて暫く履いていると、時々変形してきてしまう靴があります。 その原因が、革を引く力と引く方向が間違っていたためということなのです。 また、パターンの良し悪しも関係します。 そうならないように、せっかく手作業で丁寧に作れる環境があるわけですから、正しい力と正しい方向に引いて、型崩れしにくい靴を作るのです。 型崩れしにくい靴は、それだけ丈夫なので足をしっかりとホールドしてくれます。 見た目においても機能においても、どちらも優れた靴になるということです。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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インソール

昨日から通常通りの営業&作業です。 今日はあれやこれやとたくさん作業をしまして、その中のひとつがこのインソールのリブ加工でした。 ハンドソーンウェルテッドのインソールは、グッドイヤーウェルテッドのインソールと違ってインソールの裏側に直接加工をしてリブを彫ります。 メリットとしては、グッドイヤーウェルテッドのモノに比べて高さが低く抑えられることや、そのために屈曲がしなやかなこと。 反対にデメリットとしては、加工のための作業に手間がかかることや、リブ自体の厚さが厚くなるためにウェルティングの際の縫いつけが大変なこと。 もしくは、グッドイヤーのリブに比べるとウェルティングが締まらないこと。 考え方によっては、リブに厚みがあるからこそ、ハンドソーンウェルテッドのあの履き心地が得られるともいえます。 ともあれ、ハンドソーンウェルテッドの靴はこのインソールのリブがあってこその履き心地なのです。   このリブの加工は、じつはどんな靴を作るかということに直結していて、リブの設計が靴の上がりを大きく左右します。 それはクオリティということではなく、靴の性格ということです。 私たちシューリパブリックの靴は、日常仕様をコンセプトにしていて、とにかく快適に履くことを目的としているので、このようなリブの設計になります。 これが、もっとドレッシーな靴にするのであればウェスト周辺のリブの設計は全く異なります。 昔、大変お世話になった先輩がよく言っていました。 インソールはとっても大切だから、インソールの加工には十分な手間と時間を費やすと。 靴づくりはどの工程もとても大切で、たとえるなら積み木を積み上げていくようなものです。 工程のひとつひとつに意味があり、ひとつの工程の出来が良くないとそのあとでリカバーすることはできません。   ちなみに、私たちシューリパブリックの靴のインソールの特徴はと言いますと、 ウェルティングの糸がしっかりと締まるようにリブの幅はやや細く、リブ自体の強度を保つためにウェルティングのすくい針は角度の急なものを使って針穴が深く入るようにしていて、 あとは細かいことですが、とにかく強度と履き心地優先で諸々の工夫をしてあります。 インソールの革自体も、厚くて目の詰まった部分を使っています。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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