昨日から通常通りの営業&作業です。
今日はあれやこれやとたくさん作業をしまして、その中のひとつがこのインソールのリブ加工でした。
ハンドソーンウェルテッドのインソールは、グッドイヤーウェルテッドのインソールと違ってインソールの裏側に直接加工をしてリブを彫ります。
メリットとしては、グッドイヤーウェルテッドのモノに比べて高さが低く抑えられることや、そのために屈曲がしなやかなこと。
反対にデメリットとしては、加工のための作業に手間がかかることや、リブ自体の厚さが厚くなるためにウェルティングの際の縫いつけが大変なこと。
もしくは、グッドイヤーのリブに比べるとウェルティングが締まらないこと。
考え方によっては、リブに厚みがあるからこそ、ハンドソーンウェルテッドのあの履き心地が得られるともいえます。
ともあれ、ハンドソーンウェルテッドの靴はこのインソールのリブがあってこその履き心地なのです。
このリブの加工は、じつはどんな靴を作るかということに直結していて、リブの設計が靴の上がりを大きく左右します。
それはクオリティということではなく、靴の性格ということです。
私たちシューリパブリックの靴は、日常仕様をコンセプトにしていて、とにかく快適に履くことを目的としているので、このようなリブの設計になります。
これが、もっとドレッシーな靴にするのであればウェスト周辺のリブの設計は全く異なります。
昔、大変お世話になった先輩がよく言っていました。
インソールはとっても大切だから、インソールの加工には十分な手間と時間を費やすと。
靴づくりはどの工程もとても大切で、たとえるなら積み木を積み上げていくようなものです。
工程のひとつひとつに意味があり、ひとつの工程の出来が良くないとそのあとでリカバーすることはできません。
ちなみに、私たちシューリパブリックの靴のインソールの特徴はと言いますと、
ウェルティングの糸がしっかりと締まるようにリブの幅はやや細く、リブ自体の強度を保つためにウェルティングのすくい針は角度の急なものを使って針穴が深く入るようにしていて、
あとは細かいことですが、とにかく強度と履き心地優先で諸々の工夫をしてあります。
インソールの革自体も、厚くて目の詰まった部分を使っています。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
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