一般的に良い革というと、しなやかな革ということになっているのではないかと思います。
革ジャンの革も、しなやかなモノのほうが高価だったりします。
ですが、靴やカバンの場合は事情がちょっと異なります。
というのも、特に靴の場合は足をしっかりと守る必要があり、長期に亘って型崩れを起こさないということも大切で、
それらの条件を備えたうえでのしなやかさということになるわけです。
ただし、靴の場合は男性と女性では適した硬さが異なりますし、体格や肉付きによっても異なりますので、
普段から私がお客様にお勧めする革に関しましては、それらの条件をふまえたうえでお選びしています。
さて、私たちが扱っている中で、おそらく最も硬い部類に入るであろうこちらの革。
Tempesti社のCRETAという革です。
以前にご紹介したことのある革で、同社のMAINEという革に型押し加工を施し、さらにワックスを塗った仕上げになっており、
パッと見たところの感じがエイの革のような雰囲気です。
こちらのCREATは作り手泣かせの硬い革で、厚さはそれほどでもないのに型押しということで結構カッチリしています。
革ジャンにはこういう革は使わないでしょう、きっと。
でも、この革は靴にはとっても素晴らしい革で、確かに履き初めのころは硬くて曲がらないと感じるかもしれませんが、
何度か履いて靴が馴染み始めると、そこから徐々に成長していき、そのうち足の形をしっかりとコピーした鎧のような感じになります。
でも、そうなってしまえば履いた感じは決して硬いものではなく、不思議と優しい履き心地なのです。
硬い革なのに履いた感じはやさしい履き心地って、とっても不思議じゃないですか?
この革で靴を作られたお客様は、この革の魅力にすっかりはまってしまい、同じ仕様で2足目をご注文された方もいらっしゃいます。
このほかにも、結構硬いのに革としてはとってもクオリティが高いというモノがたくさんあります。
そもそもが、靴の革においては目の詰まった生地を上手になめしてキレイに仕上げをし、
硬いのに適度にしなやかで良い感じのハリがあるというものがたくさんあります。
足は私たちの身体を支えていますから、それなりに力を持っていて、そんな足をしっかりと保護し、そんな力に耐えうるクオリティの革が必要とされるのです。
足の力がある方には、結構硬めの革の靴をお勧めします。
今在庫しているものでいえば、写真のCRETAやMAINEやELBAMATTの厚口(ともにTempesti社)、ほかには国産のプルアップヌメオイル、さらにはチャールズFステッドのオイルを含んだスウェードもあります。
やや手強いですが、永く付き合っていくにはとても適した革です。
★★★お知らせ★★★
【お知らせ 1 】
2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。
履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。
詳細は、1月31日のブログをご覧ください。
インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。
ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。
ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。
【お知らせ 2 】
新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。
ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、
前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。
靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。
こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。
詳細は、4月18日のお知らせをご覧ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
【お知らせ 3 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。