私たちシューリパブリックで製作するハンドソーンウェルテッドという製法の靴は、カカトやソールを交換して永く愛用できることがひとつの特徴となっています。
今回はこの靴を使ってご案内していきます。
だいたい多くの方がまず先にすり減ってくるのがカカトの部分。
カカトの外側から接地する方が多いので、ほとんどの方が外側から減ってきます。
時々・・・、
「自分は歩き方が良くないのかも?」
と気にされる方もいらっしゃいますが、外側からすり減ってくるのは普通ですし、どこからすり減ってきてもさほど気にする必要はないと思います。
このカカトですが、接地面のゴム(トップピースと言います)が最初は厚みが9㎜ほどありまして、これがすり減ってきて一番薄くなっているところで残り2㎜というタイミングが交換のお勧めの時期になります。
この線ギリギリまで履いてしまう方もいらっしゃいますが、結構これが積み上げにダメージを与えてしまうので、トップピースは若干のゆとりを持って交換することをお勧めします。
カカトの修理は、お近くの修理屋さんにお願いしても結構ですし、私たちシューリパブリックにお持ち(お送り)いただいても結構です。
そして、今日一番お伝えしたいことなのですが、歩き方の関係でつま先がすり減りやすい方もいらっしゃいます。
つま先に関しましては、この部分だけの修理は私どもではできないので、修理屋さんにお願いしていただくことになります。
その際に、修理屋さんにお伝えしていただきたいとこがあるのですが、
このウェルトとソールの接着に関して、最近は多くの靴において強力な接着剤を使っていることが多く、だし縫い(ウェルトとソールを縫っている縫い)の糸が切れても、極端なことを言うとだし縫いがなくてもソールが剥がれないという作りになっているのですが、
私たちシューリパブリックでは、ウェルトとソールの接着はだし縫いまでの仮留め程度の接着しかしていないため、だし縫いの糸が完全に切れてしまうとソールが剥がれてしまいます。
その点を踏まえて、修理屋さんでつま先の修理をする場合、削れたつま先を斜めにスライスするように削り落とし、その部分に新しい底剤を接着するという方法をとることが多く、そのやり方だとだし縫いの糸が切られてしまっているので、履いているうちにつま先がパッカリと口を開けてしまうのです。
なので、もしつま先の修理をするときには、修理屋さんに次のことをお伝えください。
・ソールの接着は仮留め程度しかしていないこと。
・つま先を補修するときには、だし縫いをかけてほしいこと。
このようにお伝えいただければ、修理屋さんはすぐに理解してくれます。
私たちとお付き合いのある修理屋さんにはお伝えしているのですが、まだお伝えできていない修理屋さんもありますので、ひとことお伝えいただけると安心です。
★★★お知らせ★★★
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