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オックスフォード

今日ご紹介するお客様は、埼玉県にお住いのYNさんです。 ご注文いただいた靴が完成いたしましたのですが、当初の予定では工房の方にお越しいただけるはずでしたがお仕事の都合でお越しいただくのが難しくなったため、郵送にて納品させていただきました。 今回完成したのは、黒いオックスフォードです。 YNさんのお好みは、靴のつま先があまり尖っていないものということでしたので、今回はこの#SRCというラストを使って製作いたしました。 YNさんの足の幅がやや広めということもあり、このラストでイイ感じの丸みに仕上がったと思います。 また、ご注文時にキャップをやや小さめにしてほしいというご要望をいただきまして、通常の仕様よりもキャップが少し小さくなるようにパターンを製作しました。 このキャップの大きさに関しましては、じつはイギリス靴ではこの大きさという基準がありまして、その通りに作っていればシワの問題や当たる問題もおおよそ解決できるようです。 言い換えると、キャップを極端に大きくしたり小さくしたりすると、折れジワや変なところで当たって痛いという問題が起こりうるわけで、基本には忠実に従うのが無難だと思います。 もちろん今回の靴でも、基本の範疇で調整しています。 そのほか、YNさんは足のある部分が当たると足が痛くなってしまうという症状が出るため、その部分はほんの少しだけ逃がして、その前後でしっかりとホールドするようなセッティングに仕上げています。 このあたりは、実際に確認させていただきたかったのですが今回は叶わず、次回に見せていただきたいと思います。 そして、靴の履き方に関しまして、直接お伝え出来なかったのでこの場でお伝えしたいと思います。 これは、YNさんだけではなく、新しい靴を入手した方皆さんに共通することなので、ぜひ参考になさってください。 まず、靴の脱ぎ履きの際には、しっかりと靴ヒモを緩めて、ハネを広げて履いたり脱いだりしてください。 また、靴を履くときには靴ベラは絶対に必要です。 靴ベラなしで履くと、靴の履き口のスティッチがほつれたり、革がクタクタになって、靴が一気にヤレてしまいますので、靴ベラは必須です(ブーツには不要です)。 靴に足を入れたら、カカトをしっかり合わせるために、カカトでコンコンと地面をたたいてカカトを密着させ、普段よりも20%増しくらいで靴ひもをしっかりと締めます。 20%増しなのは、初めは靴にあなたの足の形をしっかりと覚えさせるためで、履き始めの5~6回くらいはこれをやってください。 靴を履いたら、いきなり激しい動きをせず、ゆっくりと歩いてみて靴の状態を確認してみてください。 たとえオーダーメイドと言えども、成長して変化する分を考慮して靴を製作しているので、履き始めからMaxではないことをご理解ください。 15分も履いていると、インソールが馴染んできて沈み始め、さっき締めた靴ヒモにゆとりができてくるはずです。 そうしたら、もう一度しっかりと締めてみてください。 こんな感じで、靴と対話するような感じで、少しずつ靴の成長を確認しながら履いてみてください。 それから、靴に関しては当たり前のことではありますが念のためにお伝えしておきますと、靴は一日履いたら必ず2日以上休ませてあげてください。 理想は、週に1度、多くても2度履く程度です。 そして、靴を休ませる時には玄関のタイルの上に置きっぱなしにしないで、少し高いところにおいてください。 というのも、玄関のタイルの上では靴の中にたまった湿気が逃げにくく、湿気を放出できない結果になってしまいます。 基本的に、靴にムリをさせないように履いてあげると靴の劣化が少なく、10年後でもパリッとした良い状態を保てることが多いです。 ご参考になさってください。 靴の仕様 デザイン:オックスフォード レザー:  キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRC+お客様の足に合わせた調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド 今回使用した革の在庫の有無:有り ★★★お知らせ★★★ ★次回の長野市のIVY PRODUCTSさんでのイベントは、4月13日(土)と14日(日)の予定です。 ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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