靴が完成していて、ですがお客様のご都合で取りにお越しいただけるのが少し先になってしまうという靴をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、こちらの靴です。
私たちシューリパブリックの20周年記念モデル第3弾のフルブローグ。
カーキっぽいグリーンの革とこちらの黒い革をお選びいただけまして、唯一の黒い革バージョンです。
こちらの革は、Tempesti社のMAINEで大変パリッとしていて硬めの革になります。
おそらく履き始めは結構硬く感じるのではないかと思いますが、何回か履いて馴染んでくるとシェルケースに守られているような履き心地になって、とっても心地よく履いていただけるはずです。
記念モデルなので、特別なインソックが貼ってあります。
私個人的には、この逆光の雰囲気が好みなんですが・・・。
そして、このモデルにはシューツリーが付属します。
このシューツリーは、お客様の靴に合うように削りなおして、靴に入れた時に靴を変形させず、そしてつま先をしっかりと伸ばしてくれる形状にしてあります。
シューツリーを入れたところですが、入っていないときと比べて親指の上の部分が膨らんでいません。
そもそもシューツリーの目的は、靴を履いているとつま先が反ってきてしまい、そのままにしておくと靴が反ったままになって、さらに反った時にできるシワが深くなってしまってそこに亀裂が入ってしまうリスクがあるので、つま先をピントまっすぐにしておくということです。
ですが、市販のシューツリーは思いのほか厚みが厚くて、足に合っている靴を履きにくいものに変形させてしまうこともあるので、しっかりと合っているものを選ぶ必要があります。
特にイギリス靴は親指の上の部分の隙間がほとんどなくなるようなセッティングにしている(これにはちゃんと理由があります)のに、シューツリーでその部分を広げてしまうと問題が発生してしまうので、シューツリー選びはより一層慎重になる必要があります。
手前側が今回加工を施したもので、奥側が加工をしていない状態のもの。
加工をしたものと、
加工をしていないもの。
靴の1ミリはとっても大きいのに、結構違うことがおわかりになると思います。
シューツリー選びは、靴を良い状態に保つうえで大変重要ですし、正しい知識を持って選んでいただきたいと思います。
こうしてセットで購入していただければ、お客様の靴にピッタリな状態でお渡しできます。
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