靴のつま先にストレートキャップが付いているデザインと、何もないプレーントゥの違いって、皆さんご存知でしょうか?
向かって左がストレートキャップが付いているデザインで、特にこのように親子穴が空いているものをパンチドキャップと言います。
それに対して、向かって右側のものは皆さんご存知のプレーントゥです。
まず、構造的な違いですが、ストレートキャップが付いているデザインの靴には、そのキャップの形と同じような形状のトーパフ(つま先の芯)が入っていて、さらに言うとこのストレートキャップはストレートと言いながらも実際には直線ではなく若干凸のカーブになっているので、トーパフの芯の形としてはセンター部分がやや膨らんだ形となっています。
対するプレーントゥのデザインには、逆にセンターの部分がややへこんだ形の、いわゆる三日月のような形をした芯が入っています。
それらの芯の違いがどのような影響を及ぼすのかというと、靴が屈曲したときにシワができますが、ストレートキャップがついたデザインではシワができる部分の範囲が少ないのに対し、プレーントゥでは広い範囲にシワが分散するため、プレーントゥの方がより自然なシワの入り方になります。
次に見え方の違いですが、プレーントゥのデザインに対してストレートキャップがついたデザインはややつま先が短く太く見える傾向があり、あくまでも目の錯覚なのですが、スマートに見せたいときにはプレーントゥのデザインをお選びいただいた方が良いのかもしれません。
ところで、時々訊かれることですが、ストレートキャップがついたデザインのストレートキャップの部分は革が二重になっていると思っている方がいらっしゃるようです。
実際には、重なっているのは通常は貼り込みしろと言われるほんの10㎜程度で、その先は1枚になっています。
もしかしたら、大昔はジャケットのヒジのパッチのようにその部分を保護するためにこのようなデザインにしたのかもしれませんが、今は上記の通りです。
ストレートキャップがついたデザインの靴も、プレーントゥの靴も、どちらもちゃんと確立されていてとても格好良いですよね。
それぞれの違いを楽しみたいと思っています。
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