服のパターンのことは全くわからないので、比べることもできませんが、
靴のパターンはラストを元に作ります。
靴のラストは、立体で凸の部分もあれば凹の部分もあって、パターンを作る際には一度それを平面に変換するという、いわゆる特殊な技術が必要と言えば必要かもしれません。
私が教わった方法では、ラストに18ミリ幅のマスキングテープを巻き、アッパーの部分を外側と内側に分け、テープの外側と内側それぞれを平面の紙に貼ります。
ただ紙に貼っただけでは、立体の形を保ったままになります。
これを平面にするのですが、当然ながら完全に平面に変換するのはかなり無理があって、
ある部分はテープの端に切り込みを入れてあげたり、
またある部分はテープの端をギャザーにしたりして、
何とかごまかしながら平面にします。
この時に大切なのが、むやみに平面にしてしまうのではなく、切り込みやギャザーなどの調整をどれくらい入れたのかをしっかりと把握しておくことで、
このあと立体の元となるパターンを作る際に、調整分を考慮して無理のないパターンを作ることができます。
しかしながら一方で、パターンはただラストの形をそのまま3次元で復元するのではなく、ラスティングの際にある程度の力で引いて成型するように、
別の言い方をすると、ある程度の力で引かないとちゃんときれいな形が出ないようなパターンでないと、後々のことを考えるときれいで丈夫な靴になりません。
革は、ある程度の力で引いた状態を長く保っていると、その形を覚えるという性質がありますから、引くことを前提としたパターンである必要があります。
では、どれくらいの力で引くのか、それは作り手が良いと思う加減です。
引き過ぎては革が裂けたり必要以上に硬くなってしまいますし、逆に引きが弱いようではきちんと形を保つことが難しくなります。
パターンを作るときには、それらをある程度逆算して考えて作る必要があります。
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