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パターンの話

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

靴のパターン

服のパターンのことは全くわからないので、比べることもできませんが、 靴のパターンはラストを元に作ります。 靴のラストは、立体で凸の部分もあれば凹の部分もあって、パターンを作る際には一度それを平面に変換するという、いわゆる特殊な技術が必要と言えば必要かもしれません。 私が教わった方法では、ラストに18ミリ幅のマスキングテープを巻き、アッパーの部分を外側と内側に分け、テープの外側と内側それぞれを平面の紙に貼ります。 ただ紙に貼っただけでは、立体の形を保ったままになります。 これを平面にするのですが、当然ながら完全に平面に変換するのはかなり無理があって、 ある部分はテープの端に切り込みを入れてあげたり、 またある部分はテープの端をギャザーにしたりして、 何とかごまかしながら平面にします。 この時に大切なのが、むやみに平面にしてしまうのではなく、切り込みやギャザーなどの調整をどれくらい入れたのかをしっかりと把握しておくことで、 このあと立体の元となるパターンを作る際に、調整分を考慮して無理のないパターンを作ることができます。 しかしながら一方で、パターンはただラストの形をそのまま3次元で復元するのではなく、ラスティングの際にある程度の力で引いて成型するように、 別の言い方をすると、ある程度の力で引かないとちゃんときれいな形が出ないようなパターンでないと、後々のことを考えるときれいで丈夫な靴になりません。 革は、ある程度の力で引いた状態を長く保っていると、その形を覚えるという性質がありますから、引くことを前提としたパターンである必要があります。 では、どれくらいの力で引くのか、それは作り手が良いと思う加減です。 引き過ぎては革が裂けたり必要以上に硬くなってしまいますし、逆に引きが弱いようではきちんと形を保つことが難しくなります。 パターンを作るときには、それらをある程度逆算して考えて作る必要があります。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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