靴ンメンテナンスと言えば、だいたい必要なのは乳化性の靴クリームとブラシ、そして水分の補給が必要な時にはデリケートクリーム、さらにクリームを落としたいときにレザーローションなどなのです。
ですが、私はまれにこういうものを使うこともあります。
そう、ミンクオイルです。
ミンクオイルと言っても、有機溶剤が含まれているものもあれば天然素材もあるそうで、そのあたりは購入前にしっかりと確認する必要がありそうです。
そして、このミンクオイルですが、一般的にはワークブーツなどに塗るものとして知られています。
本来はいわゆるビジネスシューズなどの革靴に塗るというものではないのですが、夏が過ぎて首都圏ではだんだん空気が乾燥してくる時期には、私はちょっとだけこのミンクオイルに頼ってしまうこともあります。
でもその前に、ミンクオイルに関しては注意しなくてはいけない点がいくつかあります。
まず、決してデリケートクリームなどと同じように使わないように気を付けましょう。
革靴に使用する場合、ミンクオイルは栄養補給クリームとは別物です。
デリケートクリームは浸透性が高いですが、ミンクオイルは比べればそれほど浸透性が高くないようです。
水と油の違いというのでしょうが、物性的に違うものですから、その影響も異なります。
また、ミンクオイルは塗ったまま放置するとカビの原因になるという報告もあります。
そのあたりを理解したうえでお使いください。
私の場合、オイルを含んだ革じゃなくても、汚れを落としてからデリケートクリームを塗って落ち着かせたのちに、ミンクオイルを表面にさっと塗って・・・、
布でしっかりと拭き取ります。
ほとんど拭き取ってしまっていると言っても良いくらい。
目的は、保革の補助といったところです。
塗るときは少量に抑えることを心掛け、拭き取るときはしっかりと拭き取りましょう。
繰り返しになりますが、ミンクオイルを使う場合は何かと制約が多いので気を付けてください。
アニリン染めの革にはNGだったり、スウェードにもNGだったり、あとは素上げ調の革は染み込みやすくシミになる可能性があるので要注意です。
危ない橋だと感じたら、避けて通る方が無難です。
比較的相性が良いと言われているのは、タンニンなめし(フルタンニンではないものを含む)の革です。
私どもで取り扱っている革では、ELBAMATTやVACHETTAなどがこれに当たります。
でも、くれぐれもきわめて少量にして、しっかりと拭き取ってください。
ワークブーツのメンテナンスとは異なることを、知っておきましょう。
次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。
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