靴は世界中で作らていて、それぞれの国に特徴があります。
日本の靴はというと、いわゆるギョウザ靴は言ってみれば日本的ではありますが、私個人的には日本の靴はまだまだベクトルがちょっと短いのかなぁって思います。
実際に作っている靴そのもののクオリティが結構高い分、ちょっと残念なところではあります。
私たちシューリパブリックで製作する靴は、私がイギリスで靴づくりを学んだということもあって、イギリス的な靴となっています。
その特徴としては、しっかりとした作りで修理をしながら永く履くことができることや、道具として履きやすくあることという考え方が挙げられますが、
じつはパッと見たときに「イギリスらしいねぇ・・・。」と感じていただけるところもあります。
たとえば、靴のトゥスプリング。
靴を横から見たときに、新しい状態でつま先が2センチくらい上がっています。
この反り上がったような形状のことをトゥスプリングというのですが、これはソールが硬い靴ほどトゥスプリングが大きくなっています。
というのも、靴のソールが硬いと曲がりにくいので、その分先に靴自体を反り上げておいて歩きやすくしているということなのです。
ソールが柔らかいイタリアやフランスの靴においては、トゥスプリングが小さくなっています。
それから、ラスト(木型)のセンターの位置もイギリスらしさを感じることができます。
ちょうど今日パターンを作ったあるお客様の靴のラストですが、センターにナイフの跡が入っていまして、これが山の頂上ではなく少し外側にあります。
イタリア人だったら、もっと美的な部分を気にしてきっとセンターを頂上に来るように作るのでしょうけれど、イギリス人は実際の足のセンターが頂上にないのだから、足の形に合わせて作るのが当たり前だろうとでも言っているのでしょう。
もし機会があったら是非見ていただきたいのですが、古いチャーチのフルブローグ(内羽のヤツ)などは、そんなイギリス人気質が露骨に出ていて、ウィングキャップのセンターとハネのセンターが微妙にずれています。
そんな英国靴でも、なぜか履いてしまうととっても格好良くて全く違和感すら感じません。
一般的に靴は左右揃って履くものですし、履いているときが格好良ければ良いじゃないというのが、イギリス人的な考えなのでしょう。
そんなイギリス人的な考えが、シューリパブリックの靴にはたくさん入っているのです。
次のイベントは、12月3日(土)と4日(日)にRifare大阪店さんにて開催の予定です。
さらに、翌週の12月11日(日)には、Rifare恵比寿店さんにてイベント開催の予定です。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。
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