私達シューリパブリックでは、靴の価格に関しまして基本的にはブーツでもシューズでもどの革を選んでも同一価格としているのですが、
例外として価格が非常に高価な革(現在は2種類)をお選び頂いた場合と、セミダブルソールのオプション、そしてフルブローグやセミブローグの親子穴のオプションをお選び頂いたときに、オプション費用を別途頂いております。
じつは、少し前にご注文いただいたMさんのご注文の中で、オプションの価格を加えるのを忘れてしまい、金額を訂正させていただくということがあり、
Mさんには大変なご迷惑をおかけしてしまいました。
Mさん、本当に申し訳ございませんでした。
でも、なぜフルブローグやセミブローグなどの親子穴のオプションに追加費用を頂いているのかと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、
これらのパーフォレーション(穴飾り)はプレーンの靴に比べてかなりの手間がかかり、その作業を時間計算にして、
しかしながら、全額いただくのは申し訳ないので、半分くらいをオプション費用としていただくことにしています。
パーフォレーションは、こんな風に打っています。
まず、きれいなラインのような穴の列になるよう、パターンのラインに沿って穴を開けるところにマークをします。
履き口にも穴を開けるので、そのライン決めます。
フルブローグやセミブローグの場合、結構な数になるのでその作業だけでもかなり大変です。
そうしたら、パターンにつけたマークをさらに革の方につけます。
ちょっと見にくいかもしれませんが、上の写真は革の上にパターンを重ねてマークをしているところです。
ちなみに、私達シューリパブリックの場合は穴ピッチが4.5ミリとしています。
ピッチが粗すぎると寂しくなってしまいますし、逆に細かすぎると場所によってはカジュアルな雰囲気になりすぎてしまいます。
適度な穴のピッチが上品に見えます。
穴あけに使うのはこれらのパンチです。
日本では親子穴と言いますが、大きい穴と小さい穴(こちらは2個連結)のパンチです。
これらで地道にコツコツと穴を開けていきます。
先程の工程でマークをしたところに穴を開けていきます。
じつは、パーフォレーション(親子穴)はこのパターンにマークする→革にマークする→穴を開けるという工程で終わるわけではなく、
穴を開けたらライニングの革が見えてしまわないように穴隠しをする必要があり、その作業も結構面倒です。
つま先のメダリオンなら、メダリオンの形状に合わせた穴隠しの抜き型があって、その方で抜いた革を薄く漉いて裏から貼れば良いのですが、
親子穴の場合には形状がバラバラなので、そのラインのとおりにそれぞれパターンを作って更にパターンに合わせて革を裁断し、それを漉いて裏から貼る(パーツの関係で不要な部分もあり)という工程になります。
通常のミシンの作業が1足あたり1時間程度なのに対し、フルブローグなどでは1足作るのに半日近くかかることもしばしば。
そんな感じで作業をしています。
ただ、私自身はこういう黙々と同じことをする作業が嫌いじゃないので、時間ばかりかかって非効率でありながらも、じつは楽しくやっています。
少量生産なので仕方ない作業ですね。
工場などで大量生産のケースでは、抜き型に予め穴を開けるパンチをセットしておいて、バン!と1回で革の裁断と穴あけまで終わってしまうという、非常に作業性の良い方法をとっています。
これは大量生産だからこそできることで、そのぶん抜き型の費用もたくさんかかっています。
みんな生産の規模に応じて、それぞれベストな方法を選んでいます。
★★★お知らせ★★★
【お知らせ 1 】
2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。
履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。
詳細は、1月31日のブログをご覧ください。
インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。
ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。
ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。
【お知らせ 2 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。