余談ですが、最近は頻繁に手を洗うせいか手荒れが酷く、さらに空気が乾燥していることもあって、自宅ではユースキンを、工房ではこのメンタームをよく使っています。
作っているのは近江兄弟社。
ですが、皆さんメンタームとメンソレータムって紛らわしいと思いませんか?
もしかしたらどちらかが真似て作っているなんて思ったことはありませんか?
じつは、私は以前に滋賀県の近江八幡を散策したことがありまして、その際にこの近江兄弟社本社1階にあるメンターム資料館にも行ってきました。
そのあたりのいきさつに関しては、Wikipediaをご覧ください。
簡単に言ってしまえば、メンソレータムはもともとアメリカのメンソレータム社の製品であり、日本では近江兄弟社が販売権を持っていて製造販売していたものの、経営不振の為にその販売権を失ってしまいます。
そして、メンソレータムの販売権はロート製薬に移ります。
その後、近江兄弟社は大鵬薬品工業の協力を得て再建を目指すものの、メンソレータムの販売権は取り戻すことができず、ですがそれ以前に取得していたメンタームという商標で製造・販売することになったのです。
なので、どちらが本物かというと、どちらも本物なのです。
ちなみに、近江兄弟社の創業者のW・M・ヴォーリズさんは有名な建築家でもあり、私が昨年の夏に訪れた豊郷小学校旧校舎や私の母校のチャペルなども代表建築のひとつとのことですが、そのほかにもたくさんの西洋風の建物に関わっているようなので、ちょっと調べてみると、
「これもそうだった!」
ということもあるかもしれません。
さて余談が長くなりましたが、数年前に廃盤になったスコッチスウェードの在庫が終わってしまいそうな時に、ちょうど良いタイミングでレザーフェアで見つけたLondonというイタリア製のスウェードですが、これがなかなか良い、というか思っていたよりもはるかに良さそうです。
どの色を入荷しようかと考えた結果、この5色になりました。
以前のスコッチスウェードは、いわゆる定番の黒・こげ茶・キャメルという色がメインでしたので、今回はちょっと違う方向性の色を入荷してみました。
私的には、左下の”Curry”はこれまでにない色でとっても気に入っていますし、
こちらの”Giungla”は、うぐいす餅のような色でとってもさわやかでステキです。
この2色は単色でチャッカブーツやギブソンブーツを作ってもとっても格好良さそうですし、何かと合わせてコンビにしても良いかもしれません。
また、左上の桜を意味する”Ciliegio”は、オシャレな方に是非履きこなしていただきたいと思っています。
私だったら、このCiliegioならネイビーのスムースとコンビにしてサドルシューズでも作ってみたいですね。
きっと赤系の革が大好きなIさん(SUNさんでもご注文されているそうでありがとうございます)も、興味をお持ちいただいていることと思います。
昔は、スウェードといえば秋から冬にかけての素材でしたが、今はそういうことななくなって一年中使えるものとなっています。
特に、今回入荷したものは、カジュアルな雰囲気の服に良く合いそうなので、男性でしたらデニムに合わせるのも良し、チノに合わせるのも良し、さらには私が思いつかないような合わせ方をしていただくのも良し、
もちろん女性にももっと幅広く合わせていただきたいと思います。
今のところ、在庫が残りわずかという色はございませんので、ごゆっくりご検討ください。
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