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牛革のことを正しく伝えたい

カテゴリー: Archive:保存版,Message:伝えたいこと


こういうことを伝えたいと思った時に、往々にして伝わるのはすでにご存じの方で、まだご存じない方に伝えたいと思ってもなかなか伝わらないものです。

じつは、ある動物愛護団体が衝撃的なキャンペーンを発表したそうです。

こちらをご覧ください。

それは、簡単に言えば人間の皮を使って作った商品を売り出すと言っているとのこと。

もちろん実際にはそういうことはなく、あくまでもキャンペーンとして皮革製品の製造・購買を批判することが目的なのだそうです。

ただ、その中でこの団体は・・・、

「牛の肌は、牛のもの」「牛だって殺されるときは怖い思いをしますし、痛みも感じるのです」「人間と同じですよ」とメディアにコメントしたそうで、

その部分だけを切り取って伝えられたら、そんな残酷なことは良くないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私自身はこの伝え方はちょっと良くないと思っています。

ご存じの方も多いかもしれませんが、基本的に牛革は牛肉をとった残りの革を使うわけで、革が欲しいが為だけに動物を殺すということはないと言ってよいでしょう。

つまり、世界のどこかで牛肉を食べるのであれば革のもととなる原皮が発生するわけで、地球上の食物連鎖にのっとったことをしているだけで、決してひどいことをしているわけでも何でもないのです。

そのことを伝えないまま、革を使うことは動物の虐待だというのはちょっと違うと思います。

ただ、牛革のほかにも革は存在していて、その中には革が欲しいが為に動物を殺すものも過去には実際にあって、そのような食肉用の残りではない革に関しては、私は反対意見を発信しています。

私の考えは、牛の肉を食べるのであればその残りの皮をちゃんと使うことが牛たちへの感謝につながることであり、革はとっても大切な素材だから永く使える製品の材料として使うべきだと思っています。

そして、もし将来的に牛肉を食べないことになって原皮も発生しなくなったら、その時はいさぎよく革をあきらめてほかの素材を使うべきだと思っています。

私たちは靴を作っていくうえで革の業界の方々との付き合いがあり、年々革の調達が難しくなっていることを知っています。

昔のようにしっかりとした良い革がなかなか入手できなくなっていて、今後はどうなるかわかりません。

なので、皆さんもぜひ革を大切にしてください。

数か月履いて履きつぶしてしまうような靴のアッパーに革を使っているようなものは、アッパーはまだまだ大丈夫なのに他の部分がダメになって捨てなくてはいけないわけですから、本当に革をムダにしています。

革は、ちゃんと取り扱っていれば10年くらい普通に持ちますので、靴そのものが永く履くことを前提としていて、修理をしながら10年くらい履けるものを選んでいただきたいです。

革

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