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革に熱ゴテ

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

熱ゴテ

今日は本当に寒かったです。 工房から夕焼けが見えたので、カメラの用意をして屋上に上がったら、空がこんな感じでした。 遠くに富士山のシルエットが見えます。 そして、工房から西の方を見ると、 冬の寒々しさを感じるような写真ですね。 寒いのは苦手です。 さて、まれにお客様から、靴のアッパーが少し緩くなったので何とか調整をしてほしいとか、アッパーのシワが気になるので何とかしてほしいとか、さらには靴の形状を微妙に調整してほしいなどのご要望をいただくことがあります。 一度靴になってしまっているので、大きく調整を入れるのはちょっと難しいですが、微調整程度ならこれを使って行うことができます。 熱ゴテ、もしくは電気ゴテと呼んでいます。 簡単に言ってしまえば、このコテの柄の部分にヒーターが入っていて、その熱で小手先が温まって革の微調整に使えるというものです。 これは私もこの業界に入ってから知ったのですが、革は熱を与えると縮むという性質があり、ちょっとくらいであれば緩い靴を縮めたり、シワを消したり、もしくは形の微調整などをすることができます。 でも、できてもほんの数ミリなので、間違ってハーフサイズ大きい靴を買ってしまったという場合にはちょっと難しいです。 それに、いくら縮むと言っても熱をかけて縮ませるので、やりすぎてしまえば革が硬くなったり、素材によっては焦げてしまうこともあるので、無理は禁物です。 靴を作っている工場では、同じような目的のために使う熱風機というものがありまして、それはスチームを出しながら熱風が出て、革が焦げにくい環境でシワを消したり縮めたりすることができます。 ただ、昔からよく言われている言い伝えでは、革はいじればいじるほど汚くなるそうで、こういう熱ゴテの処理も本当はやらないほうが革の質感はキレイなままです。 ちょっとくらいの処理でしたら、大変なことになる心配はありませんので、こういうものは必要に応じて活用するのが良いでしょう。 それと、革の色に関しては、黒であれば問題ありませんが、茶系や明るい色の場合、コテを当てた部分の色が変わることもあるので、もし使う時には事前に目立たない部分で確認をしてからにしましょう。 ★★★お知らせ★★★ ★2022年1月より、ハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴の価格を改定させていただきます。 旧価格107,800円(税込み)から新価格110,000円(税込み)となります。 ★シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。 ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★私たちは、埼玉県の基準に則った感染対策をして、お客様のお越しをお待ちしております。 ★旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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