つま先の芯

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昨日で夏季休暇が終わり、今日から通常営業です。

さて、今日は靴のつま先に入っている芯の話です。

スニーカーなどは別として、ほとんどの革靴のつま先には芯が入っています。

これには目的が2つありまして、ひとつは靴のつま先の形を保つため、そしてもうひとつは足の先を守るためと言われています。

トーパフ

通常、こうして靴を見てもつま先の芯の存在はあまりわからないこともありますが、ちょっと触ってみればすぐにわかるはず。

トーパフ

靴のデザインにもよりますが、だいたいこんな形状の芯が入っています。

ただ、材質は靴の価格帯や生産国によって異なり、写真のような革の芯を使っているのはいわゆる高級靴の中でもかなり時間と手間をかけているもののみです。

私たちシューリパブリックでは、このような革の芯を水溶性の接着剤で固めて使いますが、手作業でラスティングをする場合には瞬時に固まってしまうような芯ではなく時間をかけて固まる水溶性の接着剤の方が作業に合っています。

トーパフ

この芯の厚さはだいたい2ミリくらいですが、ラスティングの際にかなりたくさん叩かれるので、靴になっている時にはもう少し薄くなっているはずです。

いずれにしても、つま先の芯はお伝えした通り形が変わらないようにしっかりと固められていて、言い方を変えれば形が変わってしまったら元に戻すことがかなり難しいのです。

ということは、靴のつま先は潰さないように気を付けていただくことや、もし既製品の靴を買う時につま先がきつかったらそれは調整ができないことを知っておいていただくこと、この辺りがつま先の芯に関する注意事項となるわけです。

靴の世界では、つま先が靴の顔とも言われていて、最もきれいにしてあげたい部分です。

なるべく傷をつけないように気を付けていただくだけではなく、芯を変形させないということにも気を付けていただくと、靴をキレイに保つ事が出来ます。

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