ここしばらく試作品を全然作っていなかったのですが、さすがにこれは良くないと思いまして、ギブソンブーツを作ることにしました。
仕様は、少し前から受け付けをしているアレです、妥協しないで贅沢に手間をかけ良い材料を使って作るギブソンブーツです。
靴の詳細に関しましては、こちらをご覧ください。
まず、今回使うのは私が履けるサイズのラストで、こちらです。
本来であればお客様の足を計測して、そのお客様の足に合わせてラストを調整するのですが、私が自分で自分の足を計測することができないので、これまでこのラストで作った靴を履いた経験から必要なところをちょっとだけ調整してみました。
パターンを作るために、テープでラストをぐるぐる巻きにします。
昔ながらのやり方です。
PCを使って作る方法もありますが、オーダーメイドの靴を作るということは、当然ながら毎回使うラストが違うわけで、こうしてラストを確認しながらテープを巻いてラストの特徴を確認できるので、これはこれでアリなのではないかと思っています。
テープを剥がしたヤツを平面に変換し、それを元にスタンダードフォームを作ります。
鉛筆で線を書いて、その線が靴の形になるわけですが、微妙なラインの違いで靴の雰囲気が異なります。
ちなみに、イギリス靴の場合、重要なポイントは数値が決まっていて、いわゆるラストにデザインのラインを描いてこんな感じかなぁという作り方とは異なります。
スタンダードフォームができてしまえば、パターンはほぼ手間要らずで完成。
ちなみに、黄色い紙が表側のパターンで、サーモンピンク色の紙がライニング(内側)のパターン。
クリッキング(革を裁断する作業)は、ただ裁断すればよいわけではなく、革の伸び方向を考え、パーツ同士をなるべく近づけて捨てる部分を減らし、さらにどのパーツはどのあたりを使うという決まりごとがあるので、それらに則っておこないます。
もちろんキズが入らないようにするのも大切なこと。
ちなみに、今回使用している革はTempesti社のELBAMATTの1.8㎜厚のものなのですが、こうして触っているだけでしっかりしているのがわかるし、優しい履き心地になるのもわかるし、もう今からこのブーツを履くのがとっても楽しみです。
ちなみに、私が履くから贅沢な仕様で作っているのではなく、限定受注ですがこのままの仕様でオーダーを受け付けています。
まだ受け付けていますので、ご興味がある方はぜひご検討ください。
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