都内における新型コロナウィルス感染症の拡大が心配です。
あくまでも私個人的な意見ですが、こういう時には政府のやり方や考え方に不満があっても、とにかくみんなで足並みをそろえて対処していくのが良いのではないかと思います。
そして、今私たちがやるべきことをし、将来に向けてやっておくべき準備を進めたいと思います。
さて、今日の作業はウェルティング。
完成をお待ちいただいているお客様のために、しっかりと作業を進めています。
グッドイヤーウェルテッドのウェルティングは機械で縫って、片足ものの数十秒なのに対し、
ハンドソーンウェルテッドのウェルティングは手作業で縫って、片足50分ほど。
そんなに時間をかける価値があるのかと言うと、間違いなくあります。
そのメリットは、簡単に言えばやさしい履き心地です。
そもそもが、グッドイヤーウェルテッドは大量生産を前提にしている製法なので、既製品+機械でラスティング+機械でウェルティングというパッケージが一般的。
ハンドソーンウェルテッドは、大量生産というわけではないので、その特徴を生かしてオーダーメイドでお客様に合わせたフィッティングができ、
パターンも専用に作ることも可能ですし、革も好きなものを選んで問題ナシ。
加えて、ラスティングとウェルティングが手作業というパッケージ。
となれば、手作業のメリットを生かして履く方の足に合わせた細かい調整をしつつのラスティングやウェルティングだって対応できます。
手作業で許容範囲が広いので、オーダーメイドに適した作り方となります。
ウェルティング自体において何か違いを設けているかと言えばそれはなく、あくまでもしっかりと縫い上げるということになりますが、
その前の段階で、お客様の体格や筋力などに合わせたインソールの素材選びでは、やはりこの方にはこれくらいの革を使うという振り分けがあります。
結局は、ウェルティングは人間がやっている機械的な作業ですが、細かいことを言うなら革の状態に合わせた糸の締め具合という、言葉では説明が難しい部分での調整が関わってきます。
そして、こうして見た時にウェルトがパリッとキレイに縫ってあることも大切です。
やはり、履いているとどうしても力のかかる部分なので、強度の甲乙が起こらないように、同じピッチでまっすぐに縫う必要があります。
ちなみに、ハンドソーンウェルテッドのリブ(ウェルトを縫い付ける部分)は、高さが2ミリ強なので、この形状のままで機械でウェルトを縫うことはできません。
グッドイヤーウェルテッドは、機械で縫えるようにするためにリブを高さ6ミリのテープ状のものにし、
結果的に屈曲が硬くなりました。
対して、リブの高さが低くてテープではなくインソールを加工したリブに直接縫うことは、ハンドソーンウェルテッドのメリットであり、
そのおかげで屈曲が柔らかくなったり、インソールが厚くなるために履き心地において懐の深さを感じられるようになったのだと思います。
考え方の違いや、好き嫌いという見方もあるかもしれませんが、やっぱり作り手がいろいろと考えながらベストな状態に作り上げるハンドソーンウェルテッドは、
履き心地のみならず佇まいや経年変化においても素晴らしいと思っています。
★★★お知らせ★★★
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詳細は、1月31日のブログをご覧ください。
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ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。
ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。
【お知らせ 2 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。