お客様と革の話をするときに、だいたい同じもののように思われるシュリンクの革と型押しの革ですが、
この写真では左の茶色の革がシュリンクで、右のワイン色の革が型押しになります。
こうして見てみると、確かに似ていますよね。
では、シュリンクの革と型押しの革の違いについてお伝えしたいと思います。
細かい部分はさておき、ざっくりで言ってしまえば、シュリンクは製作段階で薬品を使って表面を縮めたのもで、
対する型押しの革は元の革にシボのガラのハンコを押して凸凹を作り出したものというのが原始的な説明になります。
なので、シュリンクは型押しの革に比べてふっくらしているのに対し、
(これはイメージです)
型押しの革は、一般的には元の革をプレスしているのでその分硬くなっています。
これもイメージです。
ですが、実際には型押しの革に様々な加工を施して革を少し柔らかく仕上げることもあり、型押しだから硬いとも言い切れないこともあります。
また、シュリンクの革と型押しの革の大きな違いのひとつに、革の面を見た時に型押しの革はだいたい全面に同じような型でシボをつけるのに対し、シュリンクの場合は革そのものの状態によってシボの出方が全く異なるため、部位によって大きなシボであったり小さなシボであったりということが見受けられます。
私個人的にはシュリンクも型押しも機能的なところを見てもとっても良いと思います。
確かにスムースの革は磨いてツヤを出すという楽しみがありますし、スムースの革こそ革らしいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、シュリンクや型押しの革はシワの入り方が非常に自然で、ちょっとくらいのキズでは目立ちにくいですし、これぞ実用的な靴にピッタリだと思います。
革をお好みでお選びいただいて良いと思いますが、シュリンクや型押しに対して食わず嫌いはもったいないですから、まだお試しいただいたことがない方は是非この機会にお試しいただきたいと思います。
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