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靴のキャラとコバの張り具合

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


余談ですが、もう今から25年くらい前に私が靴づくりを学ぶためにイギリスに留学しまして、その時にホームスティさせていただいてお世話になったファミリーにイギリスのことをいろいろと教えていただきました。

中でも印象的なのが、そのころからイギリス人はできれば都会よりも田舎ののんびりしたところにゆったりと住みたいと思っているという話でした。

当時私はまだ20代で、若い人なら都会がいいに決まっているじゃんくらいに思っていたのですが、イギリス人はそうではないとのこと。

イギリスの場合は都会にせよ市街地にせよ、家が小さくて庭もないか、あっても狭かったり、もしくは半地下の部屋だったりして、のんびりと庭いじりができないのはつまらないのだそうです。

そういうのってそのファミリーだけかと思ったら全然そんなことはなく、多くの老若男女がそう思っているというから驚きでした。

確かに、郊外のホームセンターに行けば、庭いじりや家をDIYするものを扱ったコーナーがかなり充実していて、当時のイギリス人は衣・食・住の中で住をかなり大切にしていたのかと思いきや、実はそれだけではなく家族を大切にしていたということを様々な経験から知りました。

そういえば、ホームパーティーもよくやっていたし、家族で何かをするというのが当たり前の文化だったのを思い出します。

さて、それから四半世紀ほど過ぎて、今の日本ではなんとなくそんな文化に近づきつつあるように感じられることが増えてきました。

新型コロナのこともあって仕事はテレワークの割合が増えたことが影響してか、都心の狭いマンションから郊外の戸建てに引っ越すということが最近の流行になっているようですし、さらにコロナの影響で外出をせずに家の中で家族で過ごすという時間も増えているように思います。

これって20世紀末のイギリス化なのではないかと思うほどです。

新型コロナの影響ですが、家で過ごすことを重要視するとイギリス化するということに気づきました。

そう思いませんか?

みんなホームセンターに植物やDIYの材料や道具を買いに行って、家でご飯を食べることが増えて、時々バーベキューをやるってまさにそうです。

当時の日本は、まだバブルの余韻を知る人たちがとにかく頑張っていて、トップ争いから脱落せんとばかりに余裕もなく頑張りすぎていた感じでしたが、

対する当時のイギリスは、経済でトップを走る事なんてことには全く関心がなく、自分たちが楽しむことを大切にしていて、余裕すら感じられたように見えました。

どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、何が大切なのかということは時代によって変わるものだと実感した話でした。

さて、今日は靴のキャラクターとコバの張りだし具合についてお伝えしたいと思います。

これはイギリスでも日本でも同じで、都心でスーツを着ている人が履くような靴は、シュッとした雰囲気に合うようにコバの張りだしはかなり控えめです。

コバ

この靴は、最近の仕様に比べるとコバがやや張り気味ですが、まぁこんな感じです。

コバ

こちらは、オックスフォードに比べると少しカジュアル感は強めになりますが、それでもコバの張りだしはまだ控えめ。

コバ

少しカジュアルな要素が入っているギブソンブーツは、やや張り気味になっています。

コバ

そして、モンキーブーツはカジュアルブーツの代表のひとつともいえるモデルで、Lストームウェルト仕様で張り出しはマックスになっています。

そもそも、コバはソールを縫い付ける役割をしているものですが、それだけではなくアッパーに傷をつけないようにするためのクルマでいうバンパー的な役割も含んでいると言われています。

なので、都会で履くようなシュッとしたモデルはそれほどダメージの心配がないからバンパーは控えめでよいのに対し、郊外や田舎ではそれなりにダメージから靴を守る必要があるためにバンパーが大きめといったところなのでしょう。

スーツのラペルやポケット、ボタン、そのほかの装飾などの成り立ちとおそらく似たようなこともあって、靴もそのつくりや形の成り立ちが名残として今に引き継がれています。

お知らせ

【お知らせ 1 】

「雨の日でも気兼ねなく履ける靴」という企画商品を発売中です。

雨の日にも気兼ねなく履ける靴 企画概要

その名の通り、雨の日でももちろん晴れている日でも気兼ねなく快適に履ける仕様の靴です。

比較的お求めやすい価格で製作販売いたします。

詳しくは、7月30日のブログをご覧ください。


【お知らせ 2 】

昨年2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。

履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。

詳細は、2020年1月31日のブログをご覧ください。

インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。

ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。

ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。


【お知らせ 3 】

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。

ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、

前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。

靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。

こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。

詳細は、2020年の4月18日のお知らせをご覧ください。

ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

オーダーではなく、ちょっと話を聞いてみたいとかちょっと相談してみたいという場合には、リモート見学という方法もございます。

まずはメールやお電話でお問い合わせください。


【お知らせ 4 】

オンラインによる打ち合わせにも対応させていただいております。

ZOOMやGoogle Meet などのビデオ通話を使用して打ち合わせをさせていただきます。

詳細は、こちらをご参照ください。


【お知らせ 5 】

期間&足数限定 出張計測費用かかりません☆プラン を試験的に実施します。

これは、新型コロナウィルスの影響で多くのお客様が靴のご注文のために私たちシューリパブリックの工房にお越しいただくのが難しくなってしっまったため、先にオンラインで打ち合わせをおこない、新型コロナウィルスが多少落ち着いたころにお客さまの元へお伺いし、足の計測をさせていただくというプランです。

今回は試験的に特別な費用はナシで実施させていただきます。

あまり頻繁に工房を空けられないので、足数が限定となります。
ご了承ください。

今のところ、お伺いするエリアは関東の一都六県を予定しておりますが、スケジュール的に都合がつけば多少遠くても行けることもありますので、ご興味をお持ちいただいたお客様は是非お問い合わせください。

福島や長野、新潟も比較的行きやすいので、場所によっては可能になります。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【お知らせ 6 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。

私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

 

 




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