オウルとは、ひとことで言えば千枚通しのようなものを言います。
そして、今日お伝えしたいのは、ウェルトを縫い付ける際に使うオウル、日本ではすくい針と言います。
この話は、以前にお伝えしたことがあるのでもうご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今日は諸々を細くしながらお伝えするつもりです。
このオウル、今私が使っているのはイギリス製のモノです。
これが結構高くて1本10ポンド近くしまして、それに輸入の費用諸々がかかっているので、そこそこ高い工具になります。
でも、これを使うメリットもありまして、以前に使っていた日本製のモノはちょっと気を抜くとすぐに折れてしまっていたのが、このイギリス製のモノは多少気を抜いて荒っぽく扱っても、そう簡単には折れません。
使い始めて数年経ちますが、これまでおれたのは2本だけで、ほとんど折れません。
このオウルが折れないというのはなかなか大きなメリットで、一度折れたら針先を研いで使いやすい形にするのにかなりの時間がかかります。
つまり、その間は作業が止まってしまうばかりでなく、針先の加工という余計な仕事をしなくてはならないのです。
なので、折れないモノがあれば多少高くても均して考えれば決して高いものではありません。
でも、そもそもどうして私がそれまで使っていた日本製のオウルをやめてイギリス製のオウルに変えたのかという話ですが、もう今から何年も前のこと、靴の材料や工具を扱っている浅草のお店というお店から日本製のオウルが消えてしまったのです。
その理由を聞いてビックリだったのですが、オウルを作っていたのが80を過ぎた職人さんただ一人で、その方の体調が悪くなって作れなくなったとのこと。
みんなが困ってしまったので、新たに作ると名乗り出た新米の方がいらっしゃったそうで、その方も80歳とのこと。
これはまた同じようなことが起こると思いまして、イギリスでオウルを作っている会社を見つけ出し、購入の手続きをとったということでした。
そうしたら、確かに高くてちょっと迷いましたが非常に折れにくいことがわかり、まとめて6ダース(72本)ほど購入したのでした。
モノづくりを続けている上で、工具が変われば作り方も変わります。
インソールの裏側にリブの加工をする際の数値がそれまでのモノとは変わり、簡単に言えばより丈夫に作れるようになりました。
その理由が、イギリス製のオウルの先の曲がり具合です。
こんなふうに使うのですが、日本製のオウルと比べて針先のカーブがきついので、
針をより深く入れることができるために、この幅を狭くすることができ、結果として糸に対する負担も大きく減るというメリットがありました。
日本製のオウルと違うものなので、当然ながら研ぎ方も全く異なります。
もう少し針先を細長く研いでも良いのですが、私の場合はまず折れにくいということを優先して、あまり細くしないように研いでいます。
じつは靴づくりの世界では、ここ何年かで入手が困難になった工具や材料がけっこうたくさんあり、その都度単に違うものに変えるだけではなく、せっかくの機会だからより良いものにしようと心がけてきました。
このイギリス製のオウルを使ったのもそうです。
まだまだ今後も入手が困難になる材料が出てくるはずで、またその都度大変な思いをしつつ、何とか乗り越えていくことになるのでしょう。
同じ靴の業界で仕事をされている皆様、ぜひ横の連携をもってみんなで力を合わせて乗り越えていきましょう。
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詳細は、2020年1月31日のブログをご覧ください。
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ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、
前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。
靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。
こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。
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ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
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まずはメールやお電話でお問い合わせください。
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オンラインによる打ち合わせにも対応させていただいております。
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詳細は、こちらをご参照ください。
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期間&足数限定 出張計測費用かかりません☆プラン を試験的に実施します。
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今回は試験的に特別な費用はナシで実施させていただきます。
あまり頻繁に工房を空けられないので、足数が限定となります。
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ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
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