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しごとのこと

カテゴリー: Break Time:ブレイクタイム


今日は水曜日なので、私たちシューリパブリックの工房はお休みです。

先週のお休みは、クルマを車検に持って行ったり、歯医者さんに行ったりしていてバタバタしているうちに一日が終わってしまいましたが、

今日はちょっとゆっくりすることができて、家の雑用を終わらせることができました。

午前中にはゆっくり本を読む時間まであったり、そのあと午後からは家の端っこの方にある家庭菜園の草取りと土慣らしをすることができました。

家庭菜園のほうは、結構前からやらなくちゃって思っていたので、気分的にスッキリです。

ところで、今日読んでいた本はこちらです。

なぜ僕らは働くのか

池上彰さんが監修した「なぜ僕らは働くのか」という本です。

ウチの中学生の娘に買った本ですが、娘が読まないので私が先に読んでいます。

この本は、中学生の男の子がいろいろな経験から仕事について考えていくというストーリーを軸に、たくさんの挿絵とともに解説が入っている本です。

中学生くらいになると、早い子は将来の仕事のイメージができていることもあるかもしれませんが、まだまだ知らない仕事がたくさんあって、これからもっと広い視野で仕事を選んでほしいというメッセージもあるように感じました。

まだ途中ですが、大人が呼んでもなかなか楽しい本です。

ちなみに、全然どうでも良い話ですが、私が靴屋になろうと思ったのは28歳になったばかりの時で、学校を卒業した時には好きなクルマ関係の仕事に就きましたが、なんとなく合わないこともあって、

翌年にとりあえず食いつなげる仕事に転職をして、そのままズルズルと続けていた時でした。

お休みの日にテレビを観ていたら、藤村俊二さんがドイツのロマンチック街道を旅するという番組が流れていて、その中で靴の職人さんに靴を作ってもらうという話がありました。

単にそれだけでしたが、靴を作るということが私にピンと来て、そのまま近所の本屋さんに行って靴について学べるところを探し、たまたまそこにあった靴の本に載っていたのが私が行ったイギリスのTresham Institute でした。

その本を買って帰って、その学校にすぐにFax(昔なのでメールはまだ普及していませんでした)を送り、学校の方にいろいろ教えていただきながら入学の手続きをして、翌年入学したという流れです。

今思えば、偶然の連続でした。

藤村俊二さんのテレビ番組といい、本屋さんで見つけた靴の本といい、本当に運が良かった。

靴屋になろうって思った時は、そんなに難しいことは考えていなくて、靴を作れるようになれば良い程度でしたが、

実際の靴の業界はそんなに簡単なものではなく、日本に帰ってきてからたくさんの会社に勤めてたくさんのつながりや日本の靴業界の常識を学び、

独立してからも楽ではありませんでした。

でも、自分でお客様と打ち合わせをして、自分でそのお客様にとってのベストの靴を考えて、自分で作って自分でお客様にお渡しするという仕事は、私の性に合っていたようで、なかなか楽しく仕事をしています。

日常に歩きやすい靴を履くというコンセプトでオーダーメイドの靴を作っていますが、そのこともお客様がちゃんと理解してくださって、

埼玉県の田舎のほうに工房を構えていても、遠くの方からたくさんの客様が来てくださり、本当に毎日感謝しています。

実際にお客様と打ち合わせをしたり靴を作ったりするのは私ですが、見えないところでしっかりとフォローしてくれるパートナーのおかげで安心して作業をすることができますし、

材料を提供してくださる会社の方々や、お取引のあるショップの方々、そしてたくさんの同業の仲間たちにも支えられているからこそ、この仕事を続けることができています。

独立する前は、靴の仕事って結構儲かりそうだと思っていましたが、実際のところたくさんの材料をそろえておいたり、機械や工具がいちいち高価だったり、材料も特殊なので高価だったり、手間がかかる割には靴の価格がそんなに高いわけではないなど、思いのほか儲かりません。

そうなんですけど、モノを作っている人はみんな同じことを言うと思うのですが、たとえ大変な仕事でもその仕事によってお客様が喜んでくれるのなら、それが一番うれしいのです。

私たちシューリパブリックの場合、多くのお客様が既製品の靴で合わず、とっても困っていらっしゃることが多く、そんな方々に心から喜んでいただける靴を作ってお渡しすることができるので、とってもやりがいがあります。

どうしても仕事は営利目的なので、きれいごとばかりだと工房を存続させることが難しくなってしまいますから、しっかりと利益を出すことは必要ですが、

それはお客様が喜んでくださった結果としていただける報酬であれば、つまりニトリのCMのようにその靴がお値段以上であれば私たちもお客様もともに嬉しいはず。

そんな考えで靴屋をやっています。

私は、子供のころから何かを作るのが好きで、モノづくりの仕事に就きたいという気持ちがありましたが、靴の工房での仕事の醍醐味は、靴が好きということとともに、お客様の足に対してどのように履きやすい靴を作るかをすべて一人で考えて作り上げることだと思っています。

これって、意外と似たような仕事があるのではないかと思っていまして、

じつは10年以上前に益子の陶器市に行ったときに、ある出展者の方から言われたことなのですが、マグカップはそのバランスで重く感じることもあれば軽く感じることもあるのだそうです。

つまり、陶芸家も作るものは違えど、思いのほか靴屋と遠くないのかもしれません。

そんなことを考えつつ、今の若い世代の子たちが将来大人になってどんな仕事に就くのか、表面に見える仕事だけではなく、もっと奥の方に面白そうな仕事がたくさんあるはずなので、幸せに生きられる仕事を選んでほしいと思っています。

お知らせ

【お知らせ 1 】

昨年2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。

履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。

詳細は、2020年1月31日のブログをご覧ください。

インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。

ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。

ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。


【お知らせ 2 】

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。

ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、

前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。

靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。

こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。

詳細は、4月18日のお知らせをご覧ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

オーダーではなく、ちょっと話を聞いてみたいとかちょっと相談してみたいという場合には、リモート見学という方法もございます。

まずはメールやお電話でお問い合わせください。


【お知らせ 3 】

オンラインによる打ち合わせにも対応させていただいております。

ZOOMやGoogle Meet などのビデオ通話を使用して打ち合わせをさせていただきます。

詳細は、こちらをご参照ください。


【お知らせ 4 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。

私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

 

 








 

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