前にも書いたことがありますが、私はよくお客様にこんな質問をします。
「最近、何かムダ遣いしましたか?」
それに対して、多くのお客様がそれは決してムダ遣いではないと思えるような答えを言われることが多く、
皆さんちゃんと考えてお金を遣っていらっしゃると感心させられます。
私は、最近でこそだいぶ減りましたが、以前は本当にムダ遣いが多かったと思います。
ボーダーの靴下が欲しくなって、楽天市場でありとあらゆるボーダーの靴下を買ってみたり(いまだにパッケージに入ったままのものもあり、しばらく靴下は買わずに済みそうです)、
モバイルバッテリーの必要性を感じて、Ankerのどのサイズが自分に合うのかわからなかったので大中小とすべて買ってみたり(これは今でも目的に合わせて使い分けています)、
SDカードリーダーが壊れた時に、スペアは絶対に必要だと思いスペアを3個くらい買ってみたり(これは今は作業をする各場所にひとつずつ置いています)、
単眼境を買って月を見たらとってもキレイだったので、家族全員で見たいと思って全員分の単眼境を買ってみたり(これは全員で一緒に見なくても良いとあとで気づき、さらに娘は全く興味がないみたいです)、
まぁとにかくあったほうが良いと思ったものは、結構すぐに買ってしまっていて、一応すべてちゃんと使っているので完全なムダではないものの、
無くても良かったかなと思えるものもいくつかありました。
でも、そういう必要があって買うもののムダとは違って、なんとなくほしくて買ってみるけど、それを理解してくれない人からすればムダとなってしまモノもあったりします。
たとえば、前出の家族分買う前段階の単眼境は、そんなもの要らないと言われましたが、やっぱり時々見える大きな月を拡大して見たいと思って買ったもので、
この必要性はたぶん私以外の人にはわからないかもしれません。
そう考えると、リキテンシュタインやキースへリングの絵は、好きじゃない人には絵画として理解してもらえませんし、
先日買ったトミカのハイエースやジープラングラーだって、単なるオモチャとしか見られない人には理解してもらえないでしょう。
私がときどきコンビニで買うアイスと、ミスドで買ってきて家族と一緒に食べるドーナツは、完全に立ち位置が異なります。
ひとことでムダと言ってしまえばそれまでですが、ムダの中にも心を豊かにするムダとそうでないムダがあって、
前者はムダと言いながらもムダではないと思います。
そうです、私が何台も持っている自転車だって、使う目的が全然違うのでそれらは全部ムダではないですし、むしろ家族そろって自転車で出かけようという時に家族全員分の自転車があるなんてすばらしいことです。
じつは、靴にもある意味ムダと言われてしまうようなものがあります。
それがこちら。
靴のつま先にあるメダリオンだったり、
親子穴だったり。
そもそもこれらは今でこそ穴飾りとなっていますが、昔は穴が貫通していて、ハンティングなどで湿地に入っていって靴が濡れた時に、早く乾かすために穴が空いていたと聞いています。
今は、革靴を履いて水の中を歩いたりしないのでムダと言えばムダですが、そういう歴史があって、そういう雰囲気の靴がいいなぁって思う方に、これは必要なモノなのです。
そういうものってたくさんあって、トレンチコートの肩のところのヤツは、もともと軍人さんが水筒を肩から下げた時に落ちないようにしたヤツの名残だと聞いたことがありますし、
ジャケットのチェンジポケットは、あと数年もすればみんなが小銭を使わなくなって必要なくなってしまうかもしれないけれど、きっと名残として残るでしょう。
機能面ではムダだけど、それがデザインや雰囲気につながることを考えると、決してムダではないということになります。
この靴に関して言えば、このストームウェルトも然りですね。
意味のあるムダは、やっぱり残ってほしいです。
ムダのない、キッチキチの環境だとどうしても息が詰まってしまいますし、心の余裕もなくなってしまいます。
靴だって、1足や2足くらい修理に出していても全く支障なく回せるくらいの余裕があると良いと思います。
それらはムダではありませんから。
★★★お知らせ★★★
【お知らせ 1 】
只今ご注文を受け付けております私たちシューリパブリックの企画商品のサイクルシリーズですが、
受付期間を半月ほど延長させていただきまして、ご注文いただけるのは3月15日までとさせていただきます。
自転車に乗ってペダルを漕ぎやすく、なおかつお仕事の服装に合わせやすいデザインです。
デザインは、写真のチャッカブーツのほかに、モンキーシューズ、ギブソンシューズの3種類をご用意しています。
また、お選びいただける革はスウェードが5色、シュリンクが5色の計10色で、キズが付きにくい革を選んでおります。
こちらの靴は、お客様の足に合わせたオーダーメイドとなります。
マッケイ製法ながら厚いインソールを使用し、履き心地もフィッティングも追求した道具のように履ける靴です。
価格は、ラストは別で79,200円(72,000円+税)です。
ブログでご紹介記事を書いておりますので、ぜひご覧ください。
【お知らせ 2 】
昨年2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。
履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。
詳細は、2020年1月31日のブログをご覧ください。
インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。
ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。
ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。
【お知らせ 3 】
新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。
ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、
前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。
靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。
こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。
詳細は、4月18日のお知らせをご覧ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
オーダーではなく、ちょっと話を聞いてみたいとかちょっと相談してみたいという場合には、リモート見学という方法もございます。
まずはメールやお電話でお問い合わせください。
【お知らせ 4 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。