Archives

革をもみほぐす

少し前のウェザーニュースの発表によると、今年2023年は台風が発生する数が多くなる見込みということでしたが、今日本列島に近づいてきている台風7号の進路が気になります。 今日の予想では、東海から近畿のあたりに上陸するとの予想ですが、どこに上陸するにせよそれなりに被害が出てしまうでしょうから本当に心配です。 数年前にも台風の影響で、私の地元を流れる利根川が危険水位を超えるとのことで、その地域の方々がクルマで避難することになり、夜中なのに道路が大変な渋滞になったということがありました。 結局、大きな災害は起きずに済んだのですが、水害は一度起きると規模がとっても大きいので冷や冷やです。 今回の台風に関しては、まだ進路が定まっていないので、とにかく食料の確保や電源の確保を今のうちから進めておきたいところです。 さて、少し前にご注文を受け付けていた私たちシューリパブリックの20周年記念モデルですが、初めの頃にご注文をいただいたお客様の靴から製作を進めています。 この20周年記念モデルは、これまでになく厚くて硬い型押しの革を使用するため、手作業でもみほぐすという作業が入るのですが、これが思っていた以上に大変でなかなか時間と手間がかかっています。 写真は革をほぐしているところですが、この前にひとつ工程がありまして、パターンを革の上に並べてギリギリ必要最小限の革を粗断ちし、その後にこのようにほぐす工程に進みます。 あまりにも気前よく大きく切ってしまうと、使わない半端な革が残ってしまって結局ムダになってしまいますし、逆にギリギリを攻めすぎると足りなくなってしまうわけですから、緻密に計算してギリのことろを攻めていきます。 このほぐす作業は一方向ではなく、あちらからもこちらからもそれも何度も何度もほぐしてあげて、革がしなやかになるまでほぐします。 無心になってしばらくの間やっていたので、手のひらがかゆくなってしまいました。 まだこの状態ではほんの一部がほぐれただけですが、これが全体的にほぐれて柔らかくなるまでほぐしていきます。 このシリーズの靴の完成がとても楽しみです。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

… 続きを読む

ソール

ハンドソーンウェルテッドの靴の場合、ソールはちょっと大きめのものを貼って余分なところをトリミングするというのが一般的です。 こちらは只今製作中のお客様の靴で、ウェルティングが終わりシャンクやボトムフィラーをセットして、ソールを仮留めしたところです。 こんな感じで少し大きめのソールを貼って、余分なところをするわけですが、 オーダーメイドで靴を製作していると当然ながら標準的な足の形をしている方ばかりではなく、とっても足の幅が広い方であったり、前の方だけ極端に幅が広い方など、場合によってはソールが足りなくなってしまうようなこともしばしばあります。 そんなときは仕方ないので少し大きいサイズのソールを使います。 ですが、中にはとっても足の大きい方で、なおかつ幅が極端に広くて、さらに幅が必要なLストームウェルト仕様で製作するなんてこともあり、結構四苦八苦して何とかまとめるということもあるのです。 大は小を兼ねると言いますが、あまり足長が大きくない方の靴に、いくら幅が広いからと言ってあまりにも大きすぎるサイズのソールを使うと、全体的にバランスが悪くなってしまうので、これもまた悩みどころなのです。 それでも、まだダイナイトはソールのデザインにおいて融通が利くので何とかキレイにまとまり、何事もなかったかのような靴に仕上がるので、いろいろな面で助けられています。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

シャトーブリアン

昨年から今年にかけて新たに革をたくさん買っているので、倉庫の中がかなりパンパンになってきています。 1足分ほど残っている革は企画商品として「ラストワンプラン」でご紹介していますが、そのほかにも微妙な量が残っている革もありまして、さすがにラストワンではないけれど何足分もあるわけではないという中途半端な革がこれまたたくさんあります。 そんな中で、今日は以前に皆さんに大変ご好評だったあのデュプイのシャトーブリアンの黒の革を使った企画ご紹介したいと思います。 まず、デュプイのシャトーブリアンは皆さんご存知の通り、大変有名で大変クオリティの高いフランスの革です。 有名ブランドなどでもよく使われているそうで、靴の業界ではブランド革として扱われています。 私は革マニアの方ほど詳しいわけではないので、あくまでも聞いた情報としてお伝えしますと、この革はセミアニリン仕上げという仕上げが施されていて、こんな感じにツヤがある仕上げになっています。 素上げの革と比べるとかなり雰囲気が異なりますが、どっちが良いかということに関しては完全にお好みでということになります。 セミアニリン仕上げは、初めからこんな感じにツヤがあるので靴をピカピカに磨かなくてもそこそこのツヤを保ってくれます。 また、このシャトーブリアンはだいたい200デシほどの大きさの革(マル革、半分に切っていない状態の革)なのですが、これは日本で言うベビーカーフ(80デシ前後)よりも少し大きく、キップ(半裁で120~140デシくらい)に比べると一回りくらい小さい革で、実際にはまだ仔牛であることから脇腹に上の写真のような仔牛特有の模様が入っています。 言い換えれば、この模様が入っている革は仔牛の革である証と言えます。 あと、フランスの革あるあるでお尻の周りや背中の部分は生地がしっかりしているのは当然なのですが、脇腹の方に向かっていくと急激に生地のクオリティが悪くなってしまうので、靴を作るのに使える部分が思った以上に少ないという特徴もあります。 そんなデュプイのシャトーブリアンですが、もうこれからなかなか良い革が入ってこなくなってしまうと言われているので、こういう革があるうちに良い靴を作っておいて永く履いていただきたいと思い、今回の企画を提案させていただくことにしました。 企画の詳細は次のような感じになります。 〇 このデュプイのシャトーブリアン(黒)を使って、永く履いていただけそうなクラシックなデザインの靴を作ります。 〇 ご注文をお受けできるのは先着1名のみ。 〇 価格は基本仕様が110,000円(税込み)。 〇 オプションを追加することはOKですが、別途オプション費用がかかります。 〇 デザインはシューリパブリックでお受けできるものの範囲でお選びください。 〇 初めてご注文される方は、別途ラスト費用(税込み28,600円)が必要です。 〇 通常のオーダーメイドの靴と同様に足に合わせて製作+ハンドソーンウェルテッドで製作します。 〇 こちらはご予約はOKですが1か月を超えるお取り置きの対象外とさせていただきます。 この革を使って靴を作ってみたいという方、お早めにご連絡ください。 皆さまからのご連絡をお待ちしております。 こちらの革は完売いたしました。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

ムラサキ

まったくの余談なのですが、少し前にいつも行っているスーパーで、普段買わないものを買ってみるということをやったことがあります。 いつも同じスーパーに行っていると、なんとなくわかったような気になって、目新しいものがないなぁなんて思ってしまうのですが、じつはそれは全く違っていて、私自身が目を向けるものが決まってしまっているだけで、端から全部細かく見てみると今まで全く気をとめなかったものがたくさんあることに驚きます。 野菜のコーナーだけでも、こんな野菜があったのかと驚くことがたくさんありますし、飲み物のコーナーも然り。 私の場合、意外と見ているようで見ていなかったのが中華料理のソース?タレ?、いわゆるCock Doなどがあるコーナーなのですが、なんとなくこんな感じだろうと思っていたら、中華だけではなく和食のソースもたくさんあって、白菜と油揚げの炒め物とか、大根と豚肉の炒め物など、確かにソースがなくても作れそうなメニューではありますが、一度作ってみると自分とは違う味付けだったりして、これが思いのほかおいしいのです。 その他では、雑貨のコーナーもなかなか楽しいですね。 ゴミ袋などは、だいたいホームセンターに行った時に買ってしまうので、スーパーで雑貨のコーナーを見ることってほぼなかったのですが、あたらめて見てみるとホームセンターのものよりも使いやすそうなタッパーが安かったり、鍋とかバットなども結構しっかりしているものが売られていて、必要ならここで買っても良いかと思うほどでした。 缶詰のコーナーやドレッシングのコーナーも、普段買うものが決まっているとそれだけ手に取るのみでさっと通過してしまいがちですが、こんな時こそいつもとは違うドレッシングを買ってみたり、敢えて聞いたことのない肉料理のソースを買ってみたりすると、人生の視野が広がりそうです。 前回は、冷凍食品のコーナーを徹底的に見て、どの時に発見したとんかつ4枚入りはいまだに我が家のヒット商品になっていて、簡単にかつ丼を作りたいときに活躍してくれています。 スーパーって、本当に楽しいです。 明日も行こうと思います。 さて、今日はムラサキ色の靴の話。 こちらは、工房に展示してあるチャッカブーツです。 ムラサキの中では比較的青に近い青紫色ですが、この色の革を見ると初めは殆どの方が自分には履きこなせないとおっしゃるのです。 まぁ確かに普段からスーツを着て黒やこげ茶の靴を履いている方には、なかなかちょっとハードルが高いかもしれません。 ただ、最近はお仕事の時でもスーツを着ないという方がかなり多くなっていて、例えばチノパンであったりカジュアルパンツであったり、いわゆる堅苦しくないスタイルでお仕事をされている方がたくさんいらっしゃって、そういう場合にスーツの時の黒のオックスフォードを履いているとやや重苦しい感じになってしまうと思います。 そのあたりがスーツ以外の服でお仕事をするときの難しい部分で、やっぱり服が多少柔らかくなったら靴のそれに合わせて雰囲気を変えてあげる必要があります。 それは、デザインを変えるのも良し、形を変えるのも良し、そして今回のように色を変えるのも良いでしょう。 そういう選択肢の一つとして、ムラサキ色の革は上手に使っていただきたいと思います。 もし私がオフィスで働いているとして、時々お客様にもお会いするような職種だったとしたら、服は白いシャツに黒いパンツなどベーシックなものにしておいて、靴を青紫とか紺色などのちょっと柔らかく感じられるような色のチャッカブーツ、ギブソンブーツ、もしくはギリーシューズなどにしてみたいなぁって思います。 靴の色は、悪目立ちしない程度に個性を出してあげるのって、とても良いことだと思っています。 黒い靴だとちょっと重苦しいなぁって思う方、ぜひムラサキをご検討ください。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

目の錯覚?

カテゴリー: Break Time:ブレイクタイム

フルブローグ

こちらは、ただいま製作中のお客様のフルブローグブーツです。 片足だけウェルトを縫い付けた状態です。 じつは、靴の形やバランスはウェルトやソールの有無によって非常に大きく影響されると言えます。 こうしてパッと見たところ、ウエルトが縫い付けてある向かって右側の方がバランスよく見えませんか? これに関連した話で、こんなことがありました。 まだ私が靴の仕事を始めたばかりの頃のこと、私はある靴のメーカーでパターンを作る部署に配属されまして、まだ駆け出しの新人だったのに早速新商品のパターン製作の仕事をさせていただくことになりました。 ただ、周りの先輩たちは、外国で靴づくりを習ってきたと言っているものの経験が極めて少ない新人のパターンが心配だったようで、一度要らない革で試しに作ってみましょうということになり、私の作ったパターンを元に裁断のチームの方やミシンのチームの方、そしてラスティングのチームの方が作業に携わってくださいまして、ソールをつける前までの状態の靴、まさに写真の向かって左側のような状態のものを作っていただきました。 その時の先輩の評価は、バランスが良くないとのこと。 こんなアンバランスな靴じゃ売れないから作り直すようにと言われたのですが、ある方が・・・、 「ちょっと待て、こういう靴ってソールをつけてみると意外と変わって見えるかもしれないんじゃない?」 と言ってくれたことで、半信半疑で片足だけソールをつけてみることになったのですが、なんとソールをつけてみたところ、それまでと全然変わりまして予想外にバランスの良い靴が出来上がったということがあったのです。 今回の製作途中の靴に関しても、ウェルトまで縫い付けてあるものは靴としてバランスが良く見えるようです。 特に、比較的ノーズが短めのイギリス靴はその傾向が強くて、お客様の中には途中の状態の写真を見て心配になったという方も過去にいらっしゃったことがありました。 普段から見慣れている私たちでも、時々心配になったりすることもありますが、毎回杞憂に終わっています。 その他、靴の形はなかなか複雑な形状なので、味方によってとっても不格好に見えたりすることもあり、慣れないと目の錯覚に振り回されてしまうことも多々あるようです。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

靴クリーム

今日の空。 工房の入り口から見たところです。 さて、ときどきお客様から・・・、 「靴クリームはどの色にも使えるニュートラルを使っている。」 という話を聞くことがあります。 それが悪いことかというと決して極悪というほどではなく、ただなるべくなら革の色に近い色のクリームを使ってくださいということをお願いしています。 というのも、 例えば、手近にニュートラルのクリームはこれしか目に入らなかったのでこれを使って説明しますと、 クリーム自体の色はニュートラルと言いつつ白っぽいクリーム色っぽい、とにかくこんな色をしていまして、決して透明ではありません。 これを靴に塗るとこんな感じになります。 こうして見てみても、ニュートラルのクリームと黒い革とでは色が違うのははっきりわかりますよね。 これを伸ばしてみがくと、まぁとりあえずキレイになるわけなのですが、これってちょっとだけだから白っぽい色が目についていないだけで、もし今後これを繰り返していくと黒い革に白っぽいクリームが堆積されていってしまい、だんだん白っぽくなってしまうのです。 こうして見てみても、1度くらいでは差が出ません。 むしろ、ニュートラルでも磨いた右足の方がキレイに見えるほど。 でもやっぱり黒い靴は黒くキレイに光ってほしいですから、どうせ塗るのであれば黒い革には黒いクリームの方がキレイに仕上がるので、黒い靴には黒いクリームの方がお勧めです。 基本的に乳化性の色付きのクリームを使っていただくことをお勧めします。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。      

… 続きを読む

トントンコロコロ

カテゴリー: @ Work:アットワーク

ラスティング

靴のラスティングにおいて、日本ではとにかくたくさんハンマーを使ってパリッと成形していくという印象があります。 イギリスでも確かにハンマーを使って形を整えることはしましたが、ここまで頻繁に、それもここまで徹底的にやったという記憶はありません。 それだけ日本人のモノづくりは徹底しているのだと思います。 カカト周りのラスティングにおいては特にスティフナーの形をしっかりと整えるためにハンマーを使います。 ホントにこれでもかと言わんばかりにたくさん叩きます。 さらに叩きます。 時々訊かれるのは、ハンマーで革を叩いて革にキズが付かないのかということなのですが、もちろんキズはつきません。 ハンマーの面は凸の形になっていて、さらに作り手は常にこの面にキズが付かないように気を付けているのです。 ハンマーはこんな感じで使うのですが、どうしてもポイントの連続ということになってしまって、確かに最終的にはキレイに仕上がりますができることならもっと効率よくキレイに仕上げたいと思うのです。 そんなときに使うのがこちら。 ゴロゴロのローラーです。 こんな形状をしています。 こちらは、ハンマーに比べると圧が弱くなるため、ハンマーほどパリッと仕上げるのはやや難しいのですが、靴の表面に多少の凸凹があるようなときにはこれを使うと一気に平らになるのです。 なので、一長一短ということで上手に使い分けてキレイに仕上げるようにしています。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

チャッカブーツ

毎日暑い日々が続いています。 こんなに暑いっていうのに、私はこの冬に向けてキャメル色のダッフルコートが欲しいなぁって思っています。 というのも、少し前からTVerで菅田将暉さん主演の「ミステリと言う勿れ」というドラマの配信がまた始まりまして、時間があったのでつい見てしまったのですが、ドラマの中で菅田将暉さんがいつも着ているダッフルコートが当時からすごく気になっていて、せっかく忘れていたのにまた思い出してしまい、欲しくなってしまったのです。 私が覚えている範囲でドラマの中で菅田将暉さんは、キャメル色のダッフルコートに茶系のチェックのパンツ、そして茶色っぽい靴を履いていましたが、私は茶色系のパンツがあまり得意ではないので青系のチェックのパンツに青っぽい靴で合わせてみたいって思っています。 また夏なのに、ねぇ。 そんなことを考えていると、やっぱり靴屋としてはお客様に楽しい提案をしてみたいなって思いまして、ダッフルコートに合わせると格好良さそうな靴を考えてみました。 ダッフルコートはシルエットがいくつかありますが、私がイメージしているのはグローバーオールなどに代表されるイギリスのベーシックなスタイルのもので、真冬に着るとたいして暖かくないのですがやっぱり格好良いですよね。 そんなダッフルコートに合わせるパンツは、太めのパンツかやや細めのパンツか、そんなところになるかと思いますが、そうなると足元は多少ボリュームがあるチャッカブーツが良いと思うわけです。 例えばこんな感じ。 青系だけどまだらな色合いで、Lストームウェルト仕様でボリュームが出ているという仕様です。 もうこの革は終わってしまって在庫がないのですが、青い革はこのほかにもたくさんの種類がありますし、そのほかではグリーン系の革もありますから、こんなイメージというのがある方はぜひそのイメージを教えてください。 ダッフルコートが流行るかどうかわかりませんが、ファッションなんて他人の流行に合わせる必要はありませんから、ダッフルコートがお好きな方はこんなスタイルをお勧めします。 ★★★お知らせ★★★ ★7月26日(水)から8月4日(金)まで私たちシューリパブリックは夏季休暇となります。 ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

ギリーシューズ

かつて私はカメラと言えばキャノン派で、他のメーカーのカメラを使うなんてあり得ないくらいに思っていました。 ところが、何かのきっかけでペンタックスのカメラで撮った写真を見て、その写真はキャノンのものと比べてグリーンがはっきりしていて、すべての色がこってりしていて、主張が強く、それでいて懐かしいような要素もあって大変すばらしく、それでもうすっかり考え方が変わり、というよりこれが自分が求めていた写真だと気づき、すべて機材を買いなおしたことがありました。 本当に一目惚れでした。 2011年ころのことで、その当時はペンタックスのカメラだとK-5というモデルが最新でしたので、たまたまそのスペシャルバージョン的なものが発売されたばかりでそれを買ってずっと使っていました。 その後、何年か経って新しいK-3というモデルが発売し、ただどうにも値段が高くて買えなかったのですが、少しずつこなれてきたタイミングで頑張って買いまして、その後はしばらくこのK-3をメインに使っていました。 ただ、ペンタックスのカメラを使っている方はご存知だと思いますが、ペンタックスは発色が素晴らしいことと引き換えに動いているものにピントを合わせるのが苦手とか、ホワイトバランスが暴れやすいとか、さらにはツルンとしている(例えば革など)にピントが合いにくいという欠点があり、それでもペンタックスの画が大変好みだった私は、さらに数年後に新しいKPというモデルを購入し、この辺りに来てかなり不満が少なく撮れるようになりました。 実際、このKPというモデルは今でも活躍してくれていて、もう今からすれば6年も前のモデルですがその古さをあまり感じません。 カメラって、いやカメラに限らず機械などはすべてそうなのかもしれませんが、新しいものはそれなりに優れているところがあって、ペンタックスのカメラの場合は少しずつピントが合うまでの時間が早くなったり、変な迷いが無くなったりしていて、確かに進化を感じることができますが、実際に出てくる画はどれもペンタックスのこってりとした画に変わりなく、良くも悪くもペンタックスだと感じられるものばかりなんですよね。 そして、数年前にK-1 markⅡというフルサイズのモデルと、K-3 markⅢという最新のモデルが発売され、今ではこの2機種がペンタックスのフラッグシップモデルとして頂点にあります。 じつは私はこれらが発売した頃からとっても欲しかったのですが、欲しいのと裏腹にどうしても買えない、それは金銭的なことではなく恐れ多いというか自分なんかにというか、それらは私なんかが触ってはいけないものと感じていたのです。 いやいや、単なるカメラですし、メーカーにすれば1台でも多く買って欲しいはずですし、普通に考えれば買えるのなら買っても全然悪いことではないとなるはずなのですが、しばらくの間私は恐れ多いという気持ちでそれらのフラッグシップを買うことができなかったのです。 そんなこんなで時間が過ぎまして、今年が私たちシューリパブリックの創業20周年なのですが、もうこれはこのタイミングで買うしかないと思い、20周年ということを理由にやっと買いました。 念願のK-1 markⅡです。 他にも理由をくっつけて、5年後を考えた時これまでメインにしていたKPを10年以上も使い続けられないのではないかと思えたことや、今ここでK-1 markⅡを買わなかったら数年後になくなってしまうか、もしくはモデルチェンジして買えないほどの価格になってしまうだろうということで、意を決したのです。 結果、K-1 markⅡは思っていたほど遠いものではなかった。 上の写真は、そのあたらしいK-1 markⅡで撮ったものですが、私が思っていた以上にわからない部分の進化がすごいというのが実感です。 陰になって真っ黒になってしまいそうなところも、ギリギリがんばってくれたり、シャキッと表現してくれたり、細かいことを言えばキリがありませんが。 そう言えば、以前にあるお客様が言っていた名言があります。 「技術がないのなら、機械や道具に頼る。」 確かにと思いました。 そしてもうひとつ、実際に買って使ってみて、思っていたほど高いハードルではなかったと感じました。 使いこなせているかと言われれば、そりゃ全然まだまだですが、オートモードでも何でもよいからどんどん使っていくと、このカメラのことがわかってくるのだろうなぁって思っています。 欲しいものがあるのなら、元気なうちに買って使っておこう。 食べたいものがあるのなら、元気なうちに食べておこう。 会いたい人がいるのなら、元気なうちに会っておこう。 行きたいところがあるのなら、元気なうちに行っておこう。 歳を重ねても、学ぶことは多いです。 ★★★お知らせ★★★ ★7月26日(水)から8月4日(金)まで私たちシューリパブリックは夏季休暇となります。 ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

… 続きを読む

ギブソンブーツ

すみません、もう少し今回の旅行の話を引っ張らせてください。 今回の旅行は4日間のスケジュールで、その間は革靴(ブーツ)2足とスニーカー1足を用意しました。 革靴は、このギブソンブーツともう1足はチャッカブーツで、 スニーカーは、こちらのサッカニーのJazzです。 旅行に行ってたくさん歩くのならスニーカーの方が楽でしょうとか、まぁいろいろご意見はあるかと思いますが、そのあたりはお好みということで、今回はあくまでも私の個人的な感想ということで聴いていただければよいかと思います。 今回、私はたくさん歩く予定の奈良や京都を観光する日には革靴を履き、クルマ移動が多くてさほど歩かない日にはスニーカーという予定で行ってきました。 なぜそうしたのかというと、一般的にスニーカーって暑い日にはもとっても靴の中が熱くなって大変なのです。 革靴で比較的足に合っているものなら、たくさん歩いても靴の中が熱くなることもなく、仮にたくさん汗をかいたとしても靴の方が吸収してくれるから靴の中がグチョグチョで気持ち悪いということはありません。 実際、京都では夕方に凄い雷雨があって(ちょうど私たちは宿に着いたタイミングで雨に降られることはありませんでした)、外に出るともうサウナに入っているような感じで、顔や体が湿気でベトベトして気持ち悪いくらいでしたが、幸いなことに靴の中はカラッとしていて不快なことはありませんでした。 なので、あくまでも蒸れるとか靴の中が熱くなることに対しては、革靴の方が快適に過ごせると私は確認しています。 あとは、履きなれているかとか、硬さが合うか否かなど、いわゆる好みの部分ですよね。 今回私が履いて行ったサッカニーのJazzは、言ってみればかなり安いスニーカーの部類のもので、NBのようなソフトで購入な素材を使っていなくて、それが逆に普段から硬い靴を履いている人には履きやすいと感じるモノだと思います。 じつは、今回履いて行くスニーカーを選ぶ際にいくつか候補がありまして、たまたま娘とおそろいになってしまった某アディダスの厚底のスニーカーや、以前に購入して下ろすタイミングを見計らっていた某ヒュンメルのスニーカーは、長時間歩くことを考えると私には柔らかすぎて、足首が不安定になったり力が逃げてしまったりしてちょっと合わない感じがしました。 これって、普段から革靴を履いている方からよく聞くことなんですよね。 柔らかすぎて歩きづらいって。 結構足が健康だったりある程度足の力がある人の場合、柔らかいスニーカーは歩きにくく感じるのです。 これは年齢や体格などの関係もあるので、すべての方に当てはまるわけではありませんが、そういう傾向があるのは間違いないと思います。 ともあれ、革靴は長時間歩くには向かないなんてことはなく、走る場合はまた別ですが、革靴ってなかなか良くできていて疲れにくくて良いモノだということを知っていただきたいと思っています。 ★★★お知らせ★★★ ★7月26日(水)から8月4日(金)まで私たちシューリパブリックは夏季休暇となります。 ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 ★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 ★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 ★また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

… 続きを読む

<<    |   >>

↑トップへ