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使い倒してもらうのが作り手の願い

カテゴリー: Message:伝えたいこと


以前に何度か書いたことがあるのですが、私は貧乏性でちょっといいモノを買うとなかなかもったいなくて使えません。

数年前に買ったコートも、2年くらい経ってからやっと使い始めたりして、でも使わない方がずっともったいないということはわかっているのですが、使ってヤレていくのがどうにも悲しくて使えなくなってしまうのです。

なので、それならいっそ中古で程度の良いものを買って使っていく方が良いのではないかと思ったものの、やっぱり中古で程度の良いものを探すのが大変で、どうしたら良いのか結論が出ないということがありました。

そんなことを前日いらっしゃったお客様のIさんにお話ししたところ、それは一番好きなものを新品で買って、しっかりと使い込んでいけば良いというアドバイスをいただきました。

たしかに、どうせ使うのなら一番好きなものを買って使うのが良いですし、使っていってヤレてきてもそれはそれで自分が一緒に過ごした証なので決して悪いことではないということです。

Iさんは、日本海側にお住いなので冬の間は雪が多く、なかなか一番好きなものを使うのが難しい期間が続くのだそうで、そんなIさんに比べれば関東に住む私は冬の間はお天気が良い日が続くのでコートでも靴でも好きなだけ使えます。

ただ、コートにしても靴にしても毎日同じものを使うのは良くないので、コートなら週に1回から2回の使用というスケジュールで使っていきたいと思います。

そして、帰宅したらしっかりとブレッシングをして、良い状態をキープしつつ永いこと使えるように大切にしていこうと思っています。


靴に関しても、私と同じような気持ちのお客様も中にはいらっしゃると思うのですが、作り手としてはやはり靴は履いていただいた方が良い状態を維持できますし、作り手としてもうれしいです。

とりわけハンドソーンウェルテッドやグッドイヤーウェルテッドの靴は、たくさん履いてソールが減ってきても交換することができますので、そうすればまた元気な状態に戻って使い倒すことができます。

ただ、使い倒す場合でも永く愛用していただくのなら、やっていただきたいことがいくつかあります。

それは、履いて帰宅したらブラッシングをすることや、履いた翌日以降はしっかりと数日間靴を休ませること、時には保湿など革のメンテナンスをすることなど、靴にムリをさせないことが大切です。

ほんのちょっとしたことなのですが、このちょっとしたことが数年後の靴の状態を大きく左右します。

使い倒すことは、ただ使ってほったらかしではなく、しっかりといたわってあげるところまでを含むと私は思います。

良いものを上手に使って豊かな日々を過ごせると良いですね。

gb
 

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