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実用ですから

カテゴリー: Message:伝えたいこと


余談ですが、YouTubeで昔のユニコーンの「大迷惑」のPVを観ていて、

とっても楽しそうだなぁってしみじみ思いました。

私は奥田民生さんと同世代で、この「大迷惑」は私がまだ学生の頃の曲だったと思います。

民生さん、若いなぁ・・・って思ってみたり。

今でもユニコーンの皆さんはとっても楽しそうで、やっぱり楽しむことって良いですよね。

私もお客様に、

「高山さん、いつも楽しそうですよね。」

って言われることが多く、まさに楽しく仕事しています。

 

ところで、今日ラジオを聴いていたら、News Picksのコーナーの中で人々の消費について解説していまして、

かつては「モノ消費」の時代があって、それから「コト消費」の時代になり、さらに今は「トキ消費」なのだとか。

そう言われれば、昔クルマのCMで「モノより思い出」とか「子供と一緒にどこ行こう?」っていうヤツがあって、

それがコト消費の典型だったと思います。

クルマを買うことが主たる目的ではなく、大切なのは家族や子供たちと一緒に楽しく過ごす経験であり、

そのためにクルマを使う、さらには買うということになります。

その消費の形態が少しずつ変わってきて、今は「トキ消費」と言ってその時のためにお金を遣うことが主流になってきているのだそうです。

例えば、お花見は桜がきれいに咲いているときじゃないとできなくて(と言ってもお花見をしている人のうち、どれだけの人がサクラの花を見いているのかは不明)、その時期限定のコトのために何かを買うとか、

家族でスキーに行くとか、単なる旅行でもそうですが、なかなか家族全員の予定が合って出かけられる時が少ないので、行けるとなったらその時のためにお金を遣うなど、

いつでもできるのが「コト消費」だとしたら、限定されるその時のためにというのが「トキ消費」なのだそうです。

確かにそう言われれば、最近はだんだんモノもそろってきてムダに何かを買うことは少なくなりましたし、

いつでもできるコトやいつできるかわからない͡コトに対してお金を遣うよりも、

今度家族で行くスキーのためにあれとこれを買おうというお金の使い方は、確かにしているかもしれません。

でも、これがまた時の流れとともに変わっていくのでしょうね、きっと。

その先には何があるのでしょうか?

私が思うに、そういう特別な時のちょっとした幸せよりも、常日頃のちょっとした幸せの方が、幸せの恩恵を受ける量が多くなりそうなので、

「日常消費」というものになるのではないかと思っています。

まぁそんなことはどうでも良いことで、、、

ただ、それがどんなことであれ、私たちの製作するオーダーメイド靴が流行りの経済の最先端となるとは思えないので、

いやいや、オーダーメイドの靴がそんな流行り廃りになってほしいとも思っていないので、大人のたしなみとして少しずつでも関心を持ってくださる方が増えるようお伝えしていくばかりです。

 

さて、前置きが長くなりました。

私たちシューリパブリックの靴は、基本的な部分はイギリスの靴作りそのままで、じつは大変実用的な作りになっています。

イギリスのビスポークの繊細な要素ももちろん大きく入っていますが、仕様としてはガツガツとたくさん歩くことを前提とした実用的な靴なのです。

歩くための靴は主にどんな仕様なのかと言いますと、当たり前ですが歩きやすくて丈夫で、私が思うところでは道具として使えるものです。

すみません、毎回こんなことを言っています。

タブ

この部分をタブと言います。

イギリスの実用的な靴では、このタブのステッチは革を5枚重ねて縫っています。

履いていて力がかかる部分ですので、しっかりと丈夫にしているのです。

タブ

あまりこんなふうに力がかかることはありませんが、靴が屈曲した時には結構な力がかかります。

ウェスト

また、ウェストの部分はあまり細くしていません。

ウェスト

内側も同様です。

土踏まずをグッとえぐっていてエレガントな靴が格好良いと言われる風潮がありますが、その部分を細くしてしまえばそれだけ剛性が低くなってしまい、歩いているときの強度が不足します。

見えない部分に補強を入れてありますが、それでもウェストはカッチリと幅を持たせて強度を得る方が、靴がヤレてきた時でも安定して歩くことができます。

スティフナー

スティフナー(カカトの芯)も同様です。

しっかりとカカトをホールドして、安定して歩けるようにスティフナーの剛性も重要です。

このほかにもまだまだ見えない部分に実用として使っていただくための工夫があります。

お客様の足の合わせて作るとなると、どうしても少量生産になってしまうのですが、

それでも私たちは骨とう品を作るようなたいそうな作り方ではなく、極力合理的にハンドソーンウェルテッドの靴を作ることを心がけています。

品質が良いものが作れるのなら機械を使ってもOK。

こだわり過ぎないことがこだわりです。

 

お知らせ

4月21日(土)には、大阪北堀江のRifare大阪店さんにて、恒例の「足の計測会&靴のオーダー会」のイベントを開催します。大阪近郊にお住いの方、ぜひいらしてください。

4月22日(日)には、神戸三宮のSUNさんにて、シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のオーダー会を開催いたします。神戸近郊の皆様、ぜひお越しください。

どのイベントも、オーダーするしないにかかわらず、靴に興味があるとか、靴のフィッティングに問題を抱えているとか、とにかく作り手である私たちに質問を投げかけたり、相談したりということも大歓迎です。
もしかしたら一緒に問題を解決ということになるかもしれませんが、何かしらお役に立てるのではないかと思います。
おばあちゃんが、ご近所のおうちの縁側にお茶を飲みに行くような感覚で、ぜひお気軽にお越しください。

 

シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。

スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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