ドッグテイルとは、靴の履き口のカカト側の一番上の部分の補強のひとつで、犬のしっぽのような形をしているからそう名付けられたと聞きました。
履き口の一番上の部分は、特にブーツよりもシューズにおいては脱ぎ履きの際に力がかかり、単なる縫い割りだと糸が切れて裂けてしまうリスクがあるため、何かしらの補強を入れるのが一般的です。
イギリスの靴の特徴のひとつに、永く履けるように丈夫であることがあり、そんなことからもこのドッグテイルを用いる靴が多いのだろうと推測します。
イギリスの靴以外でも、アメリカの靴でもイタリアの靴でもドッグテイルを用いているデザインはたくさんありますが、ドッグテイルと言えばイギリスっぽいと感じる方ももしかしたら多いのではないかと思うほどイギリスの靴はこればかり使っています。
私たちシューリパブリックの靴の標準的な仕様がこのドッグテイルを用いているのはイギリスの靴に倣っていることだけではなく、写真のようにブーツにおいてカカトのラインをS字にしたいときにこのドッグテイルはイイ感じにまとまってくれるという理由や、
作業性を考えた時に、パターンを内側と外側の2つ作らなくてはいけないという手間以上に、ミシンをかける時には手間がかからないというメリットがあります。
見た目がすっきりしていて強度が十分で、そのうえ作業性が良いのなら、それはもうそれで決まりでしょうと言ったところです。
正直なところ、ブーツでドッグテイル仕様というのはあまり多くないと思うのですが、それでも強度は大切ですしイギリスらしさも大切ですし、そう考えるとここはシューズもブーツもドッグテイル仕様にしてしまうのは仕方ないところです。
★★★お知らせ★★★
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