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レザーストレッチャーを上手に使う

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


今日いらっしゃったお客様から・・・、

「この靴をお願いする時に結構タイトめで作ってもらったんだけど、やっぱり普通のフィッティングで作ってもらった靴の方が履きやすいので、もしかしたらなんとかできるんじゃないかって思って・・・。」

とのことで、そのちょっとタイト目に作った靴をお預かりしました。

靴のフィッティングって、皆さんけっこうお好みがあってタイト目が好きかな方もいらっしゃればややルーズな感じな好きな方もいらっしゃいます。

打ち合わせの際にしっかりとお話をうかがってどれくらいのフィッティングにするのかを決めるのですが、今回のケースのようにやっぱり普通のフィッティングの方が良いというケースもあります。

また、既製品の靴に関して幅がちょっとタイトでキツイというケースもあると思いますが、そんなときに思い出してほしいのがこちら。

ストレッチャー

その名の通り革をストレッチ、つまり伸ばす薬品です。

参考までに、革には伸び方向というものがありまして、その名の通り引っ張ると伸びる方向の事なのですが、伸びる方向と伸びない方向は90度に交わっているケースが多く、例えば縦に引っ張ると伸びるけど横に引っ張ると伸びないというこのになっています。

それを踏まえて、靴はつま先カカト方向には伸びないように革を裁断しています。

ということは、靴はもし幅がきつくても横には伸びるようになっているので、レザーストレッチャーを使わなくても履いていれば少しずつ革が伸びてきつさが解消するのです。

ただ、それだと足が辛いので簡単に伸ばしてあげようというのがこのレザーストレッチャーです。

ストレッチャー

使い方は、こんなふうに伸ばしたい部分に靴の内側からスプレーして、そのまま履けば足の圧で革が伸びるという、非常に合理的なメカニズムになっています。

ですが、これができるのは今回のお客様のケースもそうですが数ミリきついという程度まで。

本来なら4Eの靴が合っているという方が2Eを買ってきたときにこれをやっても、かなり道のりは長いです(同じ足長で4Eと2Eでは足囲が12㎜違います)。

そのほか、もうひとつこのレザーストレッチャーの使い方があります。

それは、外反母趾などでピンポイントで当たって痛いという時に、その部分にやはり靴の内側からスプレーを吹きかけて、やはり内側から先が丸い木の棒などでグリグリと押し当ててあげるとピンポイントで逃がすことができます。

これは結構簡単に効果が出るので、必要な時にやってみてください。

ちなみに、私が使っているレザーストレッチャーは業務用で結構大きいボトルですが、一般用として小さいサイズのものが1,000円ちょっとで販売されているようなので、購入する際にはそちらがお勧めです。

お知らせ

★シューリパブリック創業20年を記念して、こだわりいっぱいの20周年記念モデルを発売中です。詳しくはこちら。グリーンの革は完売しました。この企画終了まであと少しです。

★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。

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