大まかに分けたときに靴のヒールの作りは2種類あって、
ひとつは、ヒールを含めた靴の底の形ができあがっているものをアッパーに取り付けるモノと、
もうひとつは、アッパーにソールだけを貼り、トリミングした後に縫って、さらにその後に別途ヒールを取り付けるモノです。
私達シューリパブリックで作るようなハンドソーンウェルテッドの靴の場合は、すべて後者になります。
ソールまでできあがっていたほうが、削る手間が省けて作るのが簡単じゃないの?
というご質問もあるかもしれませんね。
それにはちゃんと理由がありまして、
ハンドソーンウェルテッドやグッドイヤーウェルテッド、それにステッチダウンの靴も同様なのですが、
ラスティングをした後にウェルトをかけたりコバを何かしたりするような靴の場合、ウェルトの輪郭の形状が僅かではありますがばらつくのです。
なので、形状が決まらないために結局は少し大きめのソールを貼って削る事になりますので、
出来合いのソールを貼りっぱなしにするということが現実的には難しくなります。
さらに、だし縫いをかける靴の場合、ヒールが付いてしまっているとその部分が縫えませんので、やっぱりヒールはあとのほうが都合が良いのです。
そんなわけで、ソールが付いたあとにヒールを取り付けるという工程になります。
ただ、そうなるとヒールに関しても完全にピタリのサイズというわけにいかなくて、こちらも少々大きめのヒールを取り付けてあとで削るということが必要になります。
それが、この作業です。
サンドペーパーがグルグル回っているヤツで、カカトを削って整えていきます。
このサンドペーパーが回って削る機械は、フィニッシャーとかグラインダーなどと呼ばれています。
このグラインダーにはガイドがないため、ソールのみならずヒールに関しても形状やコバ面の角度は作り手のセンスや感覚が要求されるところです。
このあたりまで来ると、完成が見えてきます。
5月納品の靴達のグループは、明日には完成する見込みです。
ただ、最後の仕上げで靴の見栄えがだいぶ変わってきますので、このあたりの作業は出来る限り時間と手間をかけて進めたいと思っています。
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どのイベントも、オーダーするしないにかかわらず、靴に興味があるとか、靴のフィッティングに問題を抱えているとか、とにかく作り手である私たちに質問を投げかけたり、相談したりということも大歓迎です。
もしかしたら一緒に問題を解決ということになるかもしれませんが、何かしらお役に立てるのではないかと思います。
ぜひお気軽にお越しください。
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シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
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