もしかしたら革についてあまり詳しくない方だと、良い革=柔らかい革というイメージがあるかもしれませんし、柔らかい革の方が履き心地が良いという考えをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
これについてははっきり言っておきたいと思います。
柔らかい革も硬い革も、良い革もあれば良くない革もありますし、履き心地が良いものもあれば履き心地が良くないものもあります。
ただ、柔らかい革の方が足に合わない靴の場合は柔軟な対応ができるというメリットがあるのは間違いありません。
ということは、足に合わせて製作するオーダーメイド靴の場合だと、硬い革で作った靴でもとても履きやすい靴ができるというこのになります。
実際にそういうことなのですが、硬い革には硬い革にしかないメリットがありまして、そんなところを気に入って硬い革で作られるお客様もたくさんいらっしゃいます。
もっと詳しくお伝えすると、確かに履き始めの頃はまだ革が馴染んでいなくてぎこちないと感じることもあるのですが、ちょっと慣れてくるとしっかりとした鎧に包まれている感が感じられて、もう身を任せて履けるのでとっても安心なのです。
革が硬いからと言ってどこかが当たるわけでもなく、むしろカッチリとしていることがメリットにさえなるのです。
そんな硬い革の代表格が、こちらの革です。
イタリアのTempesti社のMAINE(メイン)という革です。
Tempestiの革は、元々がちょっと厚い仕様で作られていて、目的に合わせて厚さを調整してもらうという使い方が多いのですが、私の場合はだいたい1.6mmほどにしてもらっています。
ただ、このMAINEの場合、普通の革に比べて結構硬めなので1.6mmでもかなりしっかりしていて、とてもカチッとした靴に仕上がります。
こちらの革は黒なので、見た目に関しては至って普通ですが、このMAINEのもうひとつの特徴が革の発色が良いということで、革ではなかなか出しにくい鮮やかな色もキレイな仕上がりになっています(と言っても私たちが扱っているのは黒とか紺とか茶色などのベーシックな色ですが)。
これまでにこのMAINEで靴を作られて方は結構たくさんいらっしゃいまして、皆さんこのしっかり感を気に入ってくださっています。
むしろ、長時間歩く方や足の力が強い方であれば、このような革で作った靴の方が歩きやすいのではないかと思うほどです。
そんな感じで、硬い革もなかなかスバラシイですから、ご興味をお持ちいただけたらぜひ硬い革の靴もお試しください。
★★★お知らせ★★★
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