快適で歩きやすい靴を追求すると、どうしても避けて通れないのが靴のカカトです。
靴のカカト部分には、スティフナーと呼ばれる芯が入っていて、
その役割は、カカトをしっかりとホールドすることです。
でもここで大切なのは、スティフナーはカカトにぴったりと密着する必要があるわけではなく、
カカトを完全に固定する必要があるわけでもなく、
じつは足をホールドするためのひとつのパーツとして、靴全体の中でバランスよく機能することです。
私はそう考えています。
スティフナーの食いつきが良すぎると、カカトに負担がかかりすぎて、靴ズレの原因になりかねません。
そんなわけで、スティフナーは適度(感覚的には気づかない程度)にズレてくれるくらいがちょうど良いのです。
そんなマニアックなこだわりを持って作っている私たちの靴ですが、
非常にうれしいことに、カカトのホールドに関してはお客様から好評をいただくことが多く、
私たちの考え方をお客様にご理解いただいているんだと実感します。
まぁそんなふうに快適に履いていただいているのは、じつはいろいろと工夫している点がありまして、
スティフナーはカカトをポイントで押さえるような構造であったり、
しっかりとカカト合わせで靴を履いていただければ、履き始めてから半年くらいでスティフナーの形が変化して、足をイイ感じにホールドするようになったりと、
仕掛けとしてはなかなか面白い部分があります。
履き始めて数か月くらいの時に、
「カカトについて片足は素晴らしいホールドなんですけど、もう片足のホールドがちょっと甘いようで・・・。」
というご意見をいただくこともありますが、
ヒモをしっかりと締めてそのまましばらく履いていただけると、
これまで、ほぼすべてのケースでカカトのホールドが改善して、問題は解決しています。
心配な方は靴を確認させていただきますが、だいたいのケースでそのまま履いてくださいとお伝えしています。
関連したことで、カカトのホールドが甘いとか、ヒモをきつく締めると甲に負担がかかってしまうというケースでは、
原因を究明するとソールが厚いオプションの仕様で、返りがまだ硬くその結果として上記のような症状が発生していることがあります(というか、原因はほとんどそれです)。
オプションのセミダブルソールは、歩きやすさを考えると非常に素晴らしいものなのですが、
そのぶん履き初めの際の馴染みに時間がかかり、初めのうちは曲がりにくいソールで甲やカカトに負担がかかったり、カカトのホールドが甘く感じたりするケースがあるようです。
解決方法は、たくさん履くこと。
薬品で柔らかくすることもできるのですが、やはり革本来の特性を感じながら少しずつなじませてあげたほうが、後から考えれば履きやすい靴に育ちます。
使っている材料が天然由来のものなので、場合によっては左右の方さが異なることもあります。
でも、これまでで馴染まなかったケースはありませんので、ぜひ丁寧に靴を育てるつもりで靴と付き合ってあげてください。
原因がわからないと心配になるかと思いますが、3か月を過ぎたころから次第に兆しが見えてくるのではないかと思います。
それでも、半年過ぎてまだまだという方は、その旨お声がけください。
イベントなどにお越しいただければ、靴の状態を確認させていただきます。
★★★お知らせ★★★
【 お知らせ 1 】
5月25日(土)と26日(日)に、Rifare仙台一番町店さんにてイベントを開催いたします。
Rifare仙台一番町店さん におけるイベントは、今回が初めてとなります。
詳細は、また改めてお知らせいたします。
【 お知らせ 2 】
6月2日(日)に、長野市のIVY PRODUCTSさんにお伺いする予定です。
11時のオープンから19時のクローズまでずっとおりますので、足の計測をご希望の方、靴のオーダーをご希望の方、
靴のことに関してご質問のある方、そのほか特に用事がないけど興味があるという方、是非お気軽にお越しください。
【 お知らせ 3 】
6月8日(土)に、Rifare恵比寿店さんにてイベントを開催いたします。
Rifare恵比寿店さんでは、久しぶりのイベント開催です。
お近くの方、ぜひお気軽にお越しください。
【 お知らせ 4 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。