殆どの靴のつま先とカカトには、硬い芯が入っています。
つま先の芯をtoe puff(トーパフ)と言い、カカトの芯をstiffener(スティフナー)と言います。
どちらも芯ですが、それぞれ目的が違うため、形状も硬さも異なります。
つま先の芯は、足の先を保護するためのもので、カカトの芯は靴を履いて歩くときにしっかりとホールドして安定させるためのものだそうです。
これは、まだ芯を入れる前のアッパー。
これに入れるわけですが、その前に心はどのようなものかといいますと、
私たちシューリパブリックでは、このような形のものを使います。
上がトーパフで、下がスティフナーです。
スティフナーにおいては、しっかりとカカトをホールドする丈夫さが要求されるので、厚さ2ミリの革を2枚重ねにして使っています。
このトーパフにしてもスティフナーにしても、作りての考え方が大きく影響していて、形状や厚さ、更には素材までもが作りての考え方如何によって変わってきます。
私たちの場合は、とことん丈夫さを追求しているので、これほど厚いものを使っているというわけです。
スティフナーは、こんな感じにセットして、両面に専用の水性の接着剤を塗って固定します。
トーパフはこんな感じ。
やはりこちらも両面に水性の接着剤を塗ります。
接着剤を塗ったら、あまりのんびりしていると接着剤が固くなってしまうので、なるべく早めにラスティングに進みます。
この工程においても、昨日の記事で書いたように、ラスティングの終わったアッパーをハンマーで叩いて綺麗に形を整えます。
じつは、このような革のトーパフと革のスティフナーという仕様は、世の中に存在する靴の中ではかなり贅沢なものであり、それだけしっかりと機能している仕様とも言えます。
厚いカカトの芯+水溶性の接着剤という組み合わせは、強度面や履きこむごとの足に馴染んでいくということを考えても、非常に理想的な仕様となっています。
10月までのイベント情報:
9月4日(日) Rifare自由が丘店さんにて、恒例の計測&オーダー会開催 (無理言ってスケジュールを変えていただきました。すみません)
9月9日(金)~11日(日) コージ製靴新潟工場さんの、ファミリーセールに出品します。
久しぶりのコージ製靴さんですが、今回はグッドイヤーウェルテッドのチャッカブーツ(黒)を出品する予定です。隠し球もあります。「ブログ観たよ」とお申し出ください。
10月1日(土)~2日(日) 神戸三宮 SUNさんにて、恒例の計測&オーダー会開催。今回は、SUN特別仕様のこだわりいっぱいのチャッカブーツ(ダークグリーン)を用意していきます。こちらは数に限りがありますので、早い者勝ちです。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。
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