私たちシューリパブリックでは、靴のご注文を頂く際に表から打つアイレットか、裏から打つブラインドアイレットかの選択をしていただいております。
表から打つものは、どちらかと言えば今ではカジュアルな位置づけで、裏から打つものはすっきりとして見える分フォーマルな印象を与えます。
これらは一長一短で、表から打つものは見た目がカジュアルになりますが、アイレットも周辺の革のへたりが少なく、
反対にブラインドアイレットは、すっきりとした見た目が人気ですが、アイレット周辺の革が比べればへたり易く、強度的に表から打つアイレットに劣ってしまいます。
さらに、ブラインドアイレットはその構造上外れることがたまにあります。
そんなことを了解いただいた上で、どちらかを選んでいただいています。
一長一短ですから、どちらでもお好きなほうをお選びいただきます。
さて、そのブラインドアイレットですが、実はブラインドアイレットは2種類ありまして、ひとつは#170というタイプと、もうひとつは#1700というタイプ。
170と1700とは、ちょっと紛らわしいのですが、物的な違いはアイレットの足の長さです。
#170は足が長く、#1700は足が短いタイプで、それに伴って打ち方も変わります。
#170は、ミシンをかけている途中に、アイレットの穴をあけ、ライニングの革だけにがっちりと留めます。
これは結構外れにくいのですが、もし外れたら修理に手間がかかります。
対する#1700は、ミシンが完成する直前、表の革とライニングが縫われてから穴をあけ、専用の潰し棒で表から潰します。
#1700は、#170に比べれば外れやすいのですが、修理するのも簡単という、これもまさに一長一短です。
私たちシューリパブリックは、後者の#1700を使っています。
こういうものは、あくまでも考え方の違いであって、
私はモノは壊れることを前提にしておくべきという考えです。
もちろん、壊れないことが理想なのですが。
そんな#1700のブラインドアイレットですが、打ち方を簡単にご説明します。
打ち具があれば、とっても簡単です。
これをハトメを打つ部分に見立てまして、
こちらが#1700のブラインドアイレットです。
足の短いタイプです。
足が短いと言っても、差はほんの少しなので比べないとわからないかも?
ブラインドアイレットをライニングの面にセットします。
表から、専用の打ち棒を使ってハンマーで叩いて潰します。
こんな感じに仕上がりました。
裏側は、こんな感じです。
じつはこの打ち棒ですが、あるお客様からのご依頼でここしばらく探しているのですが、どこに行っても売っていません。
靴の工具を専門に作っているところにもありませんでした。
#170の打ち具ならあると言われましたが、ちょっと形状が違うのでそのままでは使えません。
こういう時に、特殊工具は困りますよね。
当然にホームセンターでは入手できませんし。
ウチに何本かなかったかなぁ・・・?
ちょっと探してみます。
ところで、9月納品予定の靴たちが完成まであと一歩のところまで来ています。
すでにお客様にはご連絡させていただきました。
あと2日くらいで完成となります。
早く履いていただきたい気持ちでいっぱいです。
特に、今回は初シューリパブリックのお客様が4名もいらっしゃいますから。
たのしみです。
★★★お知らせ★★★
【 お知らせ 1 】
11月に愛知県一宮市にてイベントを開催します。
日頃から自らの手で作り出している実践的なクリエーターが集結して、パフォーマンスや商品の販売をします。
詳細はコチラをご覧ください。
【 お知らせ 2 】
9月3日(日)に、自由が丘のRifare自由が丘店さんにおいて、恒例の足の計測会&靴のオーダー会のイベントを開催します。
【 お知らせ 3 】
9月30日(土)と10月1日(日)に、神戸三宮のSUNさんにて、靴のオーダー会のイベントを開催いたします。
なかなか埼玉のシューリパブリックの工房までお越しいただくのが難しい方、オーダーのチャンスです。
どんな靴を作っているのか、見にいらしていただくのも大歓迎です。
【 お知らせ 4 】
雨の日&出張用の靴は、只今ご注文を承っています。
こちらをご参照ください。
今年は茶系のギブソンシューズです。
受け付けは9月18日(祝)までの予定ですが、革がなくなり次第終了となります。
ご希望の方は、お早めにご連絡ください。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。