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モンキーブーツ

余談ですが、先日ウチの小学生の娘が、図書館でこんな本を借りてきました。 少し前に話題になったのでご存じの方も多いと思いますが、世界一貧しいと言われる大統領のムヒカ大統領のスピーチの本です。 ムヒカ大統領のスピーチでは、 今の世の中は、モノを消費し続けなければいけない構造になっていて、そのためにもっと長く使える製品を作れるのにもかかわらず、これくらいで使えなくなるようなモノを作り、 できるだけ安く作って、できるだけ高く売り、 モノをたくさん作ってたくさん売ってお金をもうけ、もうけたお金で欲しいものを買い、更にもっと欲しくなってもっと手に入れようとする、 もし、これでたくさんモノを作らなくなってしまうと、お金の流れがストップしてしまい、たちまち不景気になってしまう。 そんな社会になっていることを伝えています。 それが本当に私たちが望んでいる社会なのか、その仕組を私たちはうまく使いこなしているのか、よくよく考えてみると疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ウチの娘が、この本を読んでどんなことを感じるのか、まだ小学生では十分に理解することは難しいかもしれませんが、いつかはその矛盾に気づいてくれることを願っています。   私たちのような極めて小さな工房は、そのような枠にとらわれることなく、比較的自由に、自分たちが理想とするところを目指すことができます。 本当に良いモノを本当に必要としている方のために作り、それをずっと大切に使っていただくために修理をして見守っています。 企業が考える利益率からすれば、極めて不合理な仕事ですが、そこにはお金ではないメリットが沢山あります。 お客様とお会いでき、ちゃんと向き合ってお付き合いができること、 私が一生懸命に作ったものを、お客様が喜んでくださること、 もっとたくさんのお客様に伝えるために、まだまだ長い道のりがこの先にあることなどなど。 マクロ経済ではわからない、とっても楽しい世界がここにあるのです。   さて、前置きが長きなりました。 普段、靴を履いていただいていると、靴のアッパーの状態は結構気にしていただいていると思います。 インソールの状態も、ソールやヒールのヘリ具合も、見てわかることですので、やはりこちらも気にしていただいていると思います。 ですが、ライニング(靴の内側の革)に関しては、あまり気にされていないのではないでしょうか? 実際、メンテナンスをするにしても、特にクリームを塗るという必要もなく、定期的に履いてあげていれば適度な湿気が保たれて革が固くなったり割れたりすることもありませんので、ついつ忘れがちになりかねません。 でも、ライニングも革ですので、時々気にしていただきたいのです。 こちらは、私のモンキーブーツです。 さすがに8年くらい履いているとだんだん黒ずんできます。 それは、仕方ないことですね。 でも、気にしていただきたいことがありまして、ライニングの表面の状態はどんな状態なのか、テカテカに光っているのか、こすれてバサバサになっているのか、もしくは穴が空いてしまっているのか。 ライニングの革は、タンニンを多く含んだなめしになっていますので、表面は押されたり力がかかっているのなら、ツヤが出てきます。 こうなると、強度的に見て強くなります。 私のモンキーブーツも、だいぶツヤが出ていますね。 ですが、こすれているような状態だと、これはもしかしたら将来的に穴が空いてしまう可能性があります。 たしかに、足の形状の関係で、どうしても何年も履いていると穴が空いてしまうという方もいらっしゃいます。 これは、ほぼ防ぎようのないことなのですが、それとは別にヒモの締め方で足が動いてしまって擦れているというケースは、靴に負担をかけてしまっているのです。 その見分け方は、ちょっと文章でお伝えするのは難しいのですが、ちょっと気になるという方はメンテナンスにお持ちいただくのも良いかと思います。 通常は、点検の時に一緒に履き方を確認させていただいて、問題があればお伝えしていますので、点検の際に特に指摘をしていない場合は、大丈夫と判断していただいてOKです。 やはり、永く履いていただくことを目的として製作している靴ですので、正しい履き方で永く快適に履いていただきたいと考えています。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月31日(金)〜4月1日(日)に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ハンドソーンウェルテッド

私たちシューリパブリックのオーダーメイドの靴は、ハンドソーンウェルテッドという製法で製作しています。 最近は、雑誌等でもハンドソーンウェルテッドに関して掲載しているものもあるので、靴の製法としてはかなり上級だということをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、 ハンドソーンウェルテッドがなぜ良いのか、ハンドソーンウェルテッドのどこが他の製法に比べて優れているのかということを理解しないで、単にハンドソーンだからという理由で靴を買ってしまうと、失敗してしまうこともあります。 例えるなら、フジフィルムのカメラはとってもキレイな写真が撮れるモデルが有りますが、フィジフィルムだからといって、どんなに安いモデルでもすべてがキレイな写真が撮れるかというと、そうではないといったところでしょうか? フジフィルムでも、良いものもあればそうではないものもあります。   かつて私が見たことがある靴は、ハンドソーンウェルテッドだと言って、グッドイヤーウェルテッド用のリブ付きのインソールに手縫い(ハンドソーン)でウェルトが縫い付けられているというもの。 ハンドソーンは嘘ではありませんが、グッドイヤーウェルテッド用のリブ付きのインソールを使うのであれば、グッドイヤーウェルテッドで作ったほうが何倍も合理的でお客さまにとって親切な商品になります。 でも、その商品はハンドソーンウェルテッドという肩書を得るために、ムダに手間をかけてハンドソーンウェルテッドで作るというものでした。 ハンドソーンウェルテッドそのものが好きな方には良いかもしれませんが、ハンドソーンウェルテッドの効果を求めている方にはあまり適した商品ではありません。   ハンドソーンウェルテッドの靴が素晴らしいのは・・・、 革のインソールの裏側に加工したリブにウェルトを縫い付けていることで、屈曲が柔らかくとってもしなやかな履き心地になること、 そのために厚いインソールを使うことが絶対条件となり、結果としてしっとりとした優しい履き心地が得られること、 作り手がリブの素材感を確認しながらベストな状態になるよう力を加減し、機械で縫い上げたカチカチの靴とは違った懐の深い履き心地が得られることなどが挙げられます。 実際に履いていただくとすぐにお分かりになることなのですが、ハンドソーンウェルテッドの靴は、一言で言って「しなやか」なのです。   私たちが作る靴は、日常に履くための、とっても快適な靴です。 価格や売上のために中途半端に妥協した快適ではなく、作り手として自身を持ってお客様にお勧めできて、ずっとずっと永く愛用していただけるような、こだわりを形にした靴です。 それがちゃんと作り込んだハンドソーンウェルテッドなのです。 おそらく、この世の中に存在するハンドソーンウェルテッドの靴は、靴全体の0.1%にも満たないでしょうし、ハンドソーンウェルテッドの存在すら知らない方もいらっしゃるはずです。 でも、このブログを読んでくださった皆さまは、もうすでにハンドソーンウェルテッドのことをご存知なのです。 一度とれたてのアジのお刺身を食べてみようとか、とれたてのトビウオのお刺身を食べてみようというのと同じように、ぜひ一度ハンドソーンウェルテッドの靴を履いてみてください。 私たちがお客様のために丁寧に作り上げる靴は、一生のうち一度は履いてみる価値があるものです。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月31日(金)〜4月1日(日)に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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作り手の意向

カテゴリー: Message:伝えたいこと

ギブソンブーツ

モノづくりにおいては、作り手がユーザーに対して・・・、 「こんなふうに使って欲しい。」 と考えて企画や設計、製作することがあります。 以前に聞いたところでは、私が乗っているワーゲンのシートは、こんな角度で座りなさいという暗黙のメッセージがあるとのこと。 たぶん、その通りにするのが総合的に見て最も良いのでしょう。 そういったことをあまり全面に出さないケースも有るかもしれませんが、こだわりのある作り手であれば、往々にして細かく考えていることが多いように思います。 この焼鳥は塩で食べてほしいとか、この紅茶はミルクティにして飲んで欲しいとか、この野菜はぜひ生で食べてほしいとか、発想が食いしん坊で申し訳ありませんが、そういうことです。 私たちシューリパブリックでも、製作者の意向というものがありまして、そのひとつにギブソンブーツのヒモの通し方があります。 シューリパブリックのギブソンブーツのヒモを、オーバーラップで通していただいた時に、最も使い勝手が良くなるように設計しています。 脱ぐときには、パッと一度でハネが開きますし、締めるときには2回くらいに分けて締めていただくと、バランスよくしっかりと締まります。 そしてもうひとつ、ギブソンブーツのアイレットの一番上はヒモを通さないで履いていただくように作ってあります。 もし、一番上までヒモを通してしまうと、足首の動きが阻害されてしまいます。 一番上のアイレットにヒモを通さないで履いても、ホールド面に関しては問題ありませんので、ぜひこれはこのように履いていただきたいと思います。 とは言え、お客様には好みがあると思いますので、それが絶対ではありません。 あくまでも、作り手がそう考えて作りましたということです。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月31日(金)〜4月1日(日)に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ブラッシング

時間が出来たらメンテナンスをしようと思っていた私のモンキーブーツ。 今日の午前中までバタバタとあわただしくしていましたが、発送するべき荷物を発送して少しゆとりができたので、さっとメンテナンスをすることにしました。 アッパーには定期的にデリケートクリームを塗っていたのでさほど状態は悪くないのですが、コバがインクがはげてちょっとかわいそうな状態です。 けっこうたくさんぶつけていて、コバが凸凹になってしまっていたので、細かい目のペーパーでさっと表面を削ってキレイにしてあげました。 コバの仕上げは後回しにして、まず先にアッパーのメンテナンスです。 時々デリケートクリームを塗っていたものの、やはりこの乾燥の時期には革は乾燥しがちですから、保湿のために今日もうっすらとデリケートクリームを塗ります。 そして、擦れて色が落ちてしまっている部分には、色のついた乳化性のクリームを塗ってあげます。 靴クリームを塗り過ぎると、革が硬くなって亀裂の原因になりますので、靴クリームの量、および頻度は極力少なくしておくことがポイントです。 でも、革が擦れている部分に関しては、擦れたままだと革自体の劣化の原因にもなりますので、保護する目的で靴クリームを塗ってあげることも大切です。 靴クリームを塗ったら、丁寧にブラッシングをしましょう。 靴クリームを塗ってブラッシングしただけで、こんなに深いツヤが出ました。 ツヤが出たせいか、イマイチピントが合っていません。 ちょっと残念。 靴ヒモを外したついでに、インソールのメンテナンスもしてしまいます。 もう、8年くらい履いていますが、ヌメの革は使っていると少しずつ表面にツヤが出てきます。 靴のインソールの場合、ツヤが出過ぎてしまうと硬くなったり滑りやすくなったりしてしまいますので、決して頻繁にやる必要はありませんが、数年に1度くらいはインソールの表面にペーパーをかけてあげると良いと思います。 私は、今回は#180のサンドペーパーを使ってみました。 最後に、仕上げとしてアッパーの全体にブラッシングをし、コバにインクを塗ってインクが乾いたらから拭きをして靴ひもを通して完成です。 このあと、ちょっと履いてみましたが、サンドペーパーをかけたインソールは、以前に状態に比べて滑りにくく、ホールドが上がったような印相を受けました。   コバを削ったりする作業などは有償になりますが、お持ちいただければ私どもでお受けすることも可能です。 メンテナンスは、お客様ご自身で定期的に靴の状態を確認することを兼ねてやっていただければよろしいかと思います。   いま製作中のこのグループの靴たちは、これからウェルティングに進みます。 この中には、シューリパブリックの靴は初めて履くという方も何人かいらっしゃるので、ご期待以上のものを作ろうと思っています。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月31日(金)〜4月1日(日)に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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SUNジャケット

「おとうさん おとうさん ぼくのおとうさん〜♫」 という曲が以前にEテレで流れているのを観たことがあります。 「ぼくのおとうさん」という曲のようで、気になる方はこちらをご覧ください。 今回の私はお客さんです。 以前に神戸三宮のSUNさんでジャケットをオーダーしまして、そのジャケットが完成して今日届きました。 ジャーン! こんな感じです。 生地を選んで、デザインや細かい仕様を選んで、もちろん採寸していただいてピタリのサイズです。 このジャケットは、少々カジュアルテイストを出したかったので、こんなポケットの仕様にしていただきました。 写真だと見にくいかもしれませんが、たくさんものを入れた時に膨れて開くような仕様です。 その仕様の名前はわかりませんが、いくつかあるデザインの中から選べますので、知識の乏しい私でも問題なくオーダーすることができました。 思っていたとおり、いやそれ以上の出来に、大満足です。 いつもは私がオーダーを受ける側ですが、今回はお客さんになって改めてお客様はこんなに楽しい思いをしているのかと実感することができました。 オーダーするのって、とっても楽しいですし、オーダーしたものが完成するまで待っているのも楽しいです。 更に、完成したらとても大切にしようと思います。 やっぱりオーダーメイドって素晴らしいですね。 でも、今回オーダーしたのは、オーダーを受けてくださったのがSUNさんのオーナーのNさんだったからということもあります。 SUNさんや和光市のテーラーミヤサカさんのような、本当に安心してお任せできることがわかっているお店なら、オーダーすることがとっても楽しいでしょうけれど、 これがもし不安を抱きながらオーダーするとなると、ちょっと躊躇してしまうかもしれません。   このブログやホームページなどをご覧になって私たちの工房へお越しいただき、初めてオーダーされる方には、 「私を信頼してくださって本当に有難うございます。」 と心からお伝えしたいです。 作り手は、上手に作れることは当たり前で、それ以上にお客様が何を望んでいるのか、言葉の端々までもをちゃんと受け取って、お客様が考えている以上のものを作ることが望ましいですね。 今回、私はお客さんという立場で、いろいろと学ぶことがありました。 オーダーすることはとっても楽しいことですから、その楽しさをお客様に存分に味わっていただきたいこと、安心してオーダーしていただけるよう、SUNさんのようにより細かく話を聞くこと、そしてお客様のご意見に対して、専門家として世界を広げて差し上げるような提案することなどなど。   いま製作中のこのグループの靴たちは、これからウェルティングに進みます。 この中には、シューリパブリックの靴は初めて履くという方も何人かいらっしゃるので、ご期待以上のものを作ろうと思っています。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月31日(金)〜4月1日(日)に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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飯綱山

出張2日目です。 昨日は荒れた天気でしたが、今日は日が差す時間もありました。 こちらは、宿から裏の方を望んだところです。 広々していて、とっても良いところです。 でも、こんな雪の山もあちらこちらにあります。 雪の多い地域は、本当に大変だと思います。   さて、今日は新潟から長野経由で帰ります。 旅行が好きな方はちょっと地図をご覧になっていただきたいのですが、私が昨日泊まった新潟市南区から長野市へ向かう方法として、大きく分けて2つのルートがあります。 ひとつは、北陸自動車道から上越ジャンクションを経て上信越自動車道で行くルート、 そしてもうひとつは、高速で小千谷から国道117号に抜けて、信濃川(千曲川)沿いを行くルートです。 私は迷わず後者を選択しました。 新潟を出る前に、新潟出張の際にはいつもお世話になっているスーパーの原信さんで笹団子などのお土産を買い、長野に向けて出発です。 これは、まだ新潟県のどこかで、 除雪車が作業をしていて渋滞していた時に撮ったものです。 小千谷インターから十日町までは思いのほか早くついて、快適な雪国ドライブを楽しむことができました。 十日町市から津南町、そして長野県の栄村にかけての地域は日本有数の豪雪地帯だそうで、今日はさほど降っていませんでしたが、それでも除雪をした雪が道路の端に積み上げられていて、降雪量のすさまじさを感じました。   長野県の飯山市辺りまで来ると、さっきまでのどんよりとしたお天気とは打って変わって、雪をかぶった山の景色が非常に素晴らしかったです。 毎日こんな景色を見て生活が出来たら、どんなにステキなことか。 もちろん喜んでばかりではないと思いますが、なかなか雪を見る機会のない私は、そう感じてしまいます。   その後、飯綱町で懐かしい景色に出会いました。 飯縄山です。 飯縄山は、毎年夏に家族で飯綱高原にキャンプに来ていて、キャンプ場からどこかへ移動するときに見える山です。 夏の飯縄山とはまた違って、雪をかぶった飯縄山もなかなかステキです。   なかなか目的地に到着しませんが、じつは今日の目的地は長野駅からほど近いところにあるIVY PRODUCTSさんです。 長野県にお住いのお客様に、 「長野駅の近くにとっても素敵なお店があるから、一度行ってみたら?」 と教えていただいて、新潟出張の帰りにちょっと足を延ばして立ち寄ったというわけです。 善光寺から長野駅に向かって、新田町の交差点を右折し、 こんな通りを入ったところにあります。 こんな感じのお店ですが、こちらでは革小物や革で作るバッグなどを製作販売されています。 靴でもカバンでも服でもそうなのですが、作り手のセンスが製品にかなり大きく影響を及ぼしていて、ちょっとしたところで良い雰囲気に上がったりちょっと残念になってしまったりするもので、 IVY PRODUCTSさんの商品は、私は温かさが感じられると思ました。 温かさと言っても、変にヘタウマな素人っぽさがあるわけではなく、プロダクトとしてちゃんとしています。 革もなかなか良いものを使っていて、手に馴染む印象を受けました。 オーナーのTさんとしばらくお話をさせていただき、まだお若い方なのですが、仕事でお付き合いが出来たら嬉しいなぁって思いました。 皆さんがもし長野へ行かれた時には、ちょっと立ち寄ってみてください。 けっこうあれもこれも欲しくなってしまうお店です。 http://ivy-products.com/ 今朝新潟を出るときに、長野経由だと距離もそこそこあるし、帰りも遅くなってしまうので、今日はやめようかとも思ったのですが、行って良かったです。 素晴らしい情報をくださった長野県在住のAさんに感謝です。 今日も楽しかった! 明日から、通常営業に戻ります。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月下旬に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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モンキーブーツ

今日は朝早く出発して、新潟に来ています。 今回の目的は、コージ製靴新潟工場さんで打ち合わせと、ちょうど新潟のお客様の靴が完成したところでしたので、直接お渡しするということです。 昨日の天気予報では、新潟の中越地方は雪とのことでしたので、それなりに準備をしてきましたが、予想以上の雪に見舞われました。 出発したのが朝の3時半。 雪なので速度規制を考え、更に途中で朝ごはんをゆっくり食べて9時過ぎくらいに到着する予定でこの時間にしましたが、結果的にほぼ予定通りになりました。 関越道の赤城高原SAからチェーン規制が始まり、うっすらと路面に雪がある程度だったのでチェーンの人は大変だなぁって思っていたら、 関越トンネルを抜けてしばらく走ると、視界はホワイトアウト状態になっていました。 50キロ位のスピードで走っていて、おそらくすぐ前にクルマがいるはずなのに、猛吹雪で前のクルマのテールランプが見えません。 予めYouTubeで雪道の事故動画を見て予習をしておいたので、こういうケースで追突して事故になるのかと思いながら、 無理のないスピードで時々見える前のクルマのテールランプと走路の端にある照明を頼りにを安全運転でサービスエリアへ向かいました。 まずは、越後川口SAで朝食&休憩です。 いつも新潟へ行く時には、ここで朝食を取ります。 特に何かがおいしいわけでもないのに、なんとなくここが好きなのです。   コージ製靴さんまでは、晴れていればここから約45分ほど。 こんな天気では、1時間ちょっとかかります。 ともあれ、無事にコージ製靴さんに到着し、3月のファミリーセールの靴の打ち合わせや、そのための試作の確認などをして、スムーズに打ち合わせが終了しました。 ちょっとだけ時間があったので、新潟に来るといつも立ち寄る原信(スーパー)に行き、 必要な物だけ買って次へ向かいました。   私は、これまで冬の新潟には何度か来たことがありますが、新潟の雪はこういう具合に降るのかと関心しました。 たまたま今日がそういう天気だったのかもしれませんが、すごい猛吹雪になったかと思えば、しばらく経ってうっすらと陽が出たり、また猛吹雪になって・・・。 新潟の冬はさぞかし大変なことでしょう。 新潟に限らず、北陸や東北の雪が多い地域の天気は、きっとこんな感じなのでしょう。   その後、靴の納品のためにお客様のTTさんお宅に伺いました。 今回は、グリーンのモンキーブーツをご注文いただいておりまして、時々お送りする制作過程の写真をご覧になって、 「ちょっと色が明るかったかなぁ・・・?」 と思っていらっしゃったそうですが、完成したブーツをご覧になって安心されたようでした。 実際に履いていただいて、フィッティングも上々。 まだ初めは靴全体が硬いため、これから時間をかけて少しずつ成長させてあげてください。 今日はありがとうございました。   靴のスペック デザイン: モンキーブーツ レザー: キップ ソール: リッヂウェイソール ラスト: マイサイズラスト(SRC+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド       ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月下旬に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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靴ヒモの交換

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

モンキーブーツ

今日は、午前中にクルマのディーラーさんへ行って、1年点検をしていただいてきました。 クルマを購入するときに、5年間のメンテナンスパックに入っていたので、基本的な点検と一部の消耗部品の交換は無料です。 今回は、点検に加えてエンジンオイルの交換、ワイパーブレードの交換、キーのバッテリーの交換、そしてウィンドウウォッシャー液の補充をしていただきました。 普段から乗っていて調子が良いなぁって思っていましたが、やはり点検の結果もすべて良好で、これでまた安心して乗ることができます。 最近のクルマは、素人では全くいじることができないくらい難しくなっていて、さらに専用の機械につないでエラーを確認することができるので、もうディーラーさんにお願いするしかないのだろうと思っています。   さて、靴も定期的なメンテナンスや点検が必要になります。 クルマに比べると価格的に安いことや、難しい機械を使っているわけではないので、ついつい自分で判断してしまいがちですが、 久しぶりにお持ちいただいた靴において、お客様自身はちゃんとメンテナンスをやっているとおっしゃっていても、私から見てそのメンテナンスは間違っていますということもまれにあります。 靴に使っている革は、気付かないくらいだけど少しずつ変化していますので、悪くする前に履き始めて一度くらいはメンテナンスにお持ちください。   そういうことで言えば、靴ヒモの状態は一目瞭然ですので結構皆さん気にしていただいているようです。 私のモンキーブーツ。 写真では、イマイチわかりづらいかもしれませんが、そろそろ靴ヒモの交換時期に来ています。 靴ヒモは、履く方の締め具合にもよりますが、だいたい1年~1年半くらいで交換するのが目安になります。 こうして見て頂けるとわかりますね。 ヒモの一部にダメージがあって、もう少しで切れるという状態です。 私の考えでは、靴ヒモは強すぎすとアッパーの革にダメージを与えてしまうので、あまり強すぎないものが理想です。 むしろ、消耗品とみて定期的に交換してください。 以前にクルマのディーラーのサービスの方が言っていましたが、ワーゲンではホイールを留めるボルト(ワーゲンはナットではなくボルトが外れる構造になっています)は消耗品なので、定期的に交換するという考えなのだそうです。 ずっと使うものと、交換して使っていくもののメリハリがあるようです。 理想はすべてずっと使えることなのですが、機械においても靴においてもそれは現実には難しいことです。 それなら、壊れると修理が難しいパーツよりも簡単に修理ができるパーツ、もしくは比較的安価に修理ができるパーツを消耗品として割り切って行くのが良いのでしょう。 靴ヒモを外したところです。 さすがに8年も履いていると、これくらいのダメージは仕方ないですね。 でも、やろうと思えばパッチを使って完全にキレイに修理をすることも可能です。 とりあえず、新しいヒモを通しました。 ですが、このモンキーブーツはちょっと時間をかけてメンテナンスをしてあげようと思っているので、しばらくお休みになります。 またメンテナンスが終わったてキレイになったら履いてあげようと思います。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月下旬に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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