ハンドソーンウェルテッドである理由

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私たちシューリパブリックのオーダーメイドの靴は、ハンドソーンウェルテッドという製法で製作しています。

最近は、雑誌等でもハンドソーンウェルテッドに関して掲載しているものもあるので、靴の製法としてはかなり上級だということをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、

ハンドソーンウェルテッドがなぜ良いのか、ハンドソーンウェルテッドのどこが他の製法に比べて優れているのかということを理解しないで、単にハンドソーンだからという理由で靴を買ってしまうと、失敗してしまうこともあります。

例えるなら、フジフィルムのカメラはとってもキレイな写真が撮れるモデルが有りますが、フィジフィルムだからといって、どんなに安いモデルでもすべてがキレイな写真が撮れるかというと、そうではないといったところでしょうか?

フジフィルムでも、良いものもあればそうではないものもあります。

 

かつて私が見たことがある靴は、ハンドソーンウェルテッドだと言って、グッドイヤーウェルテッド用のリブ付きのインソールに手縫い(ハンドソーン)でウェルトが縫い付けられているというもの。

ハンドソーンは嘘ではありませんが、グッドイヤーウェルテッド用のリブ付きのインソールを使うのであれば、グッドイヤーウェルテッドで作ったほうが何倍も合理的でお客さまにとって親切な商品になります。

でも、その商品はハンドソーンウェルテッドという肩書を得るために、ムダに手間をかけてハンドソーンウェルテッドで作るというものでした。

ハンドソーンウェルテッドそのものが好きな方には良いかもしれませんが、ハンドソーンウェルテッドの効果を求めている方にはあまり適した商品ではありません。

 

ハンドソーンウェルテッドの靴が素晴らしいのは・・・、

革のインソールの裏側に加工したリブにウェルトを縫い付けていることで、屈曲が柔らかくとってもしなやかな履き心地になること、

そのために厚いインソールを使うことが絶対条件となり、結果としてしっとりとした優しい履き心地が得られること、

作り手がリブの素材感を確認しながらベストな状態になるよう力を加減し、機械で縫い上げたカチカチの靴とは違った懐の深い履き心地が得られることなどが挙げられます。

実際に履いていただくとすぐにお分かりになることなのですが、ハンドソーンウェルテッドの靴は、一言で言って「しなやか」なのです。

 

私たちが作る靴は、日常に履くための、とっても快適な靴です。

価格や売上のために中途半端に妥協した快適ではなく、作り手として自身を持ってお客様にお勧めできて、ずっとずっと永く愛用していただけるような、こだわりを形にした靴です。

それがちゃんと作り込んだハンドソーンウェルテッドなのです。

おそらく、この世の中に存在するハンドソーンウェルテッドの靴は、靴全体の0.1%にも満たないでしょうし、ハンドソーンウェルテッドの存在すら知らない方もいらっしゃるはずです。

でも、このブログを読んでくださった皆さまは、もうすでにハンドソーンウェルテッドのことをご存知なのです。

一度とれたてのアジのお刺身を食べてみようとか、とれたてのトビウオのお刺身を食べてみようというのと同じように、ぜひ一度ハンドソーンウェルテッドの靴を履いてみてください。

私たちがお客様のために丁寧に作り上げる靴は、一生のうち一度は履いてみる価値があるものです。

ハンドソーンウェルテッド

 

お知らせ

【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。

【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。

【お知らせ3】 3月31日(金)〜4月1日(日)に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。

 

シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。

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