今日は、昨日だし縫いが終わった靴たちのヒールの取り付けをしていました。
そして、仕上げが終われば1月納品予定の靴たちの完成です。
さて、私たちシューリパブリックの靴は、完成したばかりの時は平らなところに置いた時に安定しないでグラグラします。
この写真で分かりますでしょうか?
靴業界の呼び方で、ヒールの前側の部分をヒールのアゴと言うのですが、写真を見ていただくとヒールのアゴの部分が少し浮いています。
これが原因で、靴がグラグラするのです。
でも、これには理由が3つありまして、
まず、私たちの靴は主にダイナイトソールを使っているのですが、ダイナイトソールは前側の接地部分がひとつ、もしくは2つの突起であり、
履いているとすぐに(早ければ1週間くらいで)これが削れてしまって1~2ミリくらい前が下がります。
2つ目の理由として、靴の前の方にはボトムフィラーというコルクが入っていまして、これも靴を履いていると少しずつ潰れていきますので、やはりわずかですが前が下がります。
3つ目の理由として、靴は前方の接地部分とヒールが地面に接地する構造になっていますが、履いているうちに少しずつその間の部分が下がってきて、カカトのアゴの部分で接地するようになります。
これは、シャンクなどが入っているため、それほど極端に下がることはありませんが、経年変化としてわずかながら下がります。
靴はこのような変化が起こるため、あらかじめ少しだけアゴの部分を浮かせておいて、靴が馴染んでくる頃にヒール全体で接地するように計算しています。
ただ、その弊害としましては、コルクもダイナイトの突起もまだ潰れていない履き初めのわずかな間は、体重によってヒールのアゴが接地しようとするのに前の方はまだ潰れていないため、靴に若干の歪みが生じてシューズでは履き口が開いてしまうのです。
ちょっと経てば履き口が開いているのは解消するのですが、どうしても履き初めの馴染んでいない時に写真を撮る、と履き口が開いているダメな靴に見えてしまうのが悔しいことろです。
ご存知の方は、そういうことだからそれも計算のうちと理解してくださるのでしょうけれど、ご存じない方はダメな靴と思ってしまうかもしれないので、ここでお知らせいたします。
今回は、遠方のお客様が比較的多く、中には初シューリパブリックの方もいらっしゃるので、なおさらこれは知っておいていただきたいことなのです。
ともあれ、しっかりと計算して作っておりますので、お客様には安心して靴を履いていただきたいと思います。
★★★お知らせ★★★
①2018年1月より、工房でご注文いただく靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。
②只今、ダイナイトのトップピース(カカト)をお手ごろな価格で交換するプランを実施中です。詳しくは、11月22日の記事をご覧ください。
③2018年3月3日(土)と4日(日)には、長野市のIVY PRODUCTSさんにてイベントを開催いたします。IVY PRODUCTSにて開催するイベントは、今回が初めてとなります。足の計測、オーダーメイド靴のご注文をお受けするほかに、お客様に楽しんでいただけるようなこと只今思案中ですので、詳細が決まりましたらご案内させていただきます。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。