初のトライアル企画【シューリパブリック トライアル】経過報告 No.5!!!
2015/10/18 納品時のご様子 | イタリア製のチェリントンという革を使い、 採寸、ラスト調整、パターン、クリッキング、クロージング、そして材料の準備はシューリパブリックでおこない、グッドイヤーウェルト製法でつり込みと底付けを新潟のお取引のある工場で製作していただいた靴です。 ラストは私たちが所有するモノの中からお選びいただくことができ、今日お越しいただいたHYさんは、SRDをお選びいただいておりました。 製法によって靴の雰囲気がだいぶ異なるものの、ラストは同じなのでホールドの感じはほぼ同じだと思います。 HYさん曰く、 「包みこまれるような履き心地&指先が自由に動く」 とのこと。 >>> 靴納品時の様子はこちらをご参照下さい。(http://blog.shoe-republic.com/?eid=1292147) |
2016/4/2 第1回 レポートメール | いつもお世話になっております。 トライアル靴を履いてみた感想を送らせていただきます。(6ヶ月使用時点) 1回目が、トライアル靴に対してのレポート。 2回目が、トライアル全体に対してのレポートと質問など。 で考えております。(2回目も近日中にご連絡予定です) よろしくお願いします。 以下、レポートです。 <トライアル靴 形状> ・外羽根プレーントゥ ・5アイレット ・ダイナイトソール ・ラストの調整あり <普段履いている短靴> ・アレンエドモンズ US9D、9.5C ・オールデン US8〜9.5 ・パラブーツ UK8 など、、、 <既製靴での悩み> 扁平足気味で、土踏まずに肉がついているため、履き口が笑ってしまう傾向がある。 (ローファーなど、紐無しの靴は合う靴が見つかりにくい) 紐靴でも履き口が大きいものは踵が抜けてしまい、あわないものが多い。 <使用状況> ・使用期間:10/18-3/31 ・使用回数:約30回 ・使用頻度:週1ー2回の使用(基本は週1ペース) ・着用時間:1日 12-16時間程度 ・使用環境:全天候(晴れでも雨でも) ・ケア方法: 毎回、履き終わった後のブラッシング。クリーム等はほぼ使用せず(期間中1回程度) ■ 感想(靴に対して) ■ 黒の外羽根プレーントゥのため、非常にシンプルでスッキリとした見た目でした。スーツの時に非常に使い勝手が良く、重宝しました。 履き心地は全体的に包まれているような感じで、指先は自由に動くが、土踏まずから足の甲、踵にかけてホールドされているので、嫌な圧迫感(靴擦れの予感)はありませんでした。 着用後の見た目としては、履きシワが左右同じ形で入っていたことが印象的でした。手持ちの靴を見ると左右不均一なものが多いため、足に合わせた木型の為、どちらの足にも同じようにフィットしたのかなと思います。 手持ちの既製靴との違いを感じた部分は、1日履いたあとでも足の蒸れ感がほとんどないことです。履いた際に、足に無理がかかりにくい為、このようになったのだと思っています。とても快適でした。 今回のトライアルで、自分用に調整した木型による靴の違い(良さ)を学びました。 1、トライアル靴を履き込んだ結果が、どのように二足目の作成に影響があるのか。(既製とオーダーの違い) 2、グットイヤーとハンドソーンの違いはどのようなものなのか。 この2点が非常に気になります。 以上を踏まえまして、2足目(ハンドソーン靴)を「試してみたい」と思えるようなトライアルとなりました。 ――― From Shoe Republic トライアルシューズのレポートありがとうございます。 靴の方はおおむね良好のようで、安心しました。 近日中にウェブサイトの方にアップさせていただきます。 きっと現在検討中のお客様にとって大いに参考になることと思います。 そして、ご質問に関しまして、以下の通り回答させていただきます。 1:トライアル靴を履き込んだ結果が、どのように二足目の作成に影響があるのか。(既製とオーダーの違い) → 靴のフィッティングは、言ってみれば正解はひとつではなく、作り手は採寸のデータをもとに現状の足に対してこのような方向で調整をするかを考えます。私もH.Y.さんの足の採寸結果に対して、これくらいで絞るとかこの部分は少し優しくフィットさせようという具合に調整しました。この調整は無段階の調整であって、その調整に対してH.Y.さんがどのように感じていらっしゃるか、もしくは靴の方にはどのような影響が出ているのかという結果を得ることができます。また、実際に履き込んでいただいた状態で、予想以上に負担がかかっている箇所があるのか否か、予想した通りの結果になっているのかなども確認することができます。規制靴の場合は、あくまでも規格どおりの靴になってしまいますので、ほとんどの方の場合でスタート地点がオーダーの靴よりもかなりうしろの方になってしまうと思います。 2:グットイヤーとハンドソーンの違いはどのようなものなのか。 → グッドイヤーとハンドソーンの構造的な違いは、機械でラスティングをおこなったグッドイヤーに対して手作業でラスティングを行ったハンドソーンということと、薄いインソールの裏側にリブテープを貼って厚いコルクをセットするグッドイヤーと厚いインソールの裏側にリブ加工を施して薄いコルクをセットするハンドソーンという違いになります。結果として、ハンドソーンの方が優しい履き心地であることと、履く方に応じた調整の範囲が広いのもハンドソーンのメリットとなります。 以上、よろしくお願いいたします。 |
2016/5/8 第2回 レポートメール | ≪感じたことなど…≫ オーダー靴の流れを体験する良い場になりました。 トライアルでは、使用する革の種類は決まっていたのでとてもスムーズでしたが、革サンプルを見せてもらったところ、迷ってしまうほど多くの種類がありました。 次にオーダーする時は、 どんな靴にしたいのか、使用したいシチュエーションなど、具体的なイメージをもって、臨みたいと思います。 また、採寸を通じて、自らの「足」について学ぶ良い機会にもなりました。 ≪今後のオーダーについての質問≫ ・紐靴以外のデザインは可能でしょうか? 個人的には紐靴が好きですが、仕事の都合上、脱ぎ履きが多いです。 実用性を考えると、脱ぎ履きが容易なスリッポンなどの必要性を感じます。 履き口が笑ってしまう足の形状の為、既製の靴ではカカトが抜けてしまうことが多いです。 フィット感を維持しつつ、脱ぎ履きが容易な靴は作れるものなのでしょうか? シングルやダブルのモンクストラップ、サイドエラスティックのシューズなどをイメージしています。 ――― From Shoe Republic トライアルシューズのレポートありがとうございます。 私どもでは基本的にスリッポンの靴は製作していませんが、ダブルモンクストラップやシングルモンクストラップ、サイドゴアのブーツの製作は承っております。 H.Y.さんの足には、脱ぎ履きを考えるとチャッカブーツが適しているように思います。 ただ、脱ぎ履きの環境によってチャッカブーツのヒモすらも結ぶのが難しいこともあるかと思いますので、そうなるとまた違うデザインになりますね。 ご相談いただければ、私どものできる範囲で対応させていただきます。よろしくお願い致します。 |