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子供靴の話

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


ウチの娘は今小学4年生で、この4月から5年生になります。

これくらいになると、みるみる成長していくのですが、誰かが気にかけてあげないといけないのが子供の靴のサイズです。

今日の夕方に家族で買い物に行った時に娘が・・・、

「靴がきついからちょっと見て。」

というので見てみたら、これはいけないというくらいに靴がきつくなっていました。

ちょっと前に見たときはまだ大丈夫だったのに、本当にあっという間に成長します。

子供靴

なので、出たついでに1足買ってきました。

写真右のアディダスが、今日買ってきたものです。

写真左のプーマは、以前にネットで値引きされていたものをたまたま見つけて買っておいたもので、

このプーマは、娘が以前から履いていてかなり気に入っているモデルなので、予め大きいサイズのものを買っておいたのです。

そのほかに、これまで履いているモノの中でラストの形状の関係でサイズはハーフサイズ小さいけれどまだ履けるものが1足あり、

明日からは新しい靴2足を含めた3足体制で臨むことになります。

 

ところで、子供靴のサイズはどのように選んだらよいのかということがイマイチ判断しにくいところですが、

靴のインソールが外せるものでしたらそれを外してみて、その上に足を乗せたときにつま先に1センチくらい余裕があるものが良いと言われています。

この1センチというのは、靴を新たに買う際のつま先の余裕(捨て寸と言います)であり、捨て寸が1センチよりも小さくなったら買い替えるということではありません。

あくまでも、足が成長することを考えてのことで、

買い替えるのは、私の場合はインソールで確認する際の捨て寸が6ミリくらいになった時を目安にしています。

ちなみに、ウチの娘の靴の捨て寸を測ってみたら、左側の水色のインソールではほとんどありませんでした。

捨て寸に関していうと、写真のように履いた靴の場合、ある程度の形跡が残りますので、今どれくらいだということも確認することができます。

履いた状態で確認することもできるのですが、ここが深いところで、子供の場合靴ヒモやベルクロをしっかりと締めていなかったり、もしくは靴の形状がちゃんと足に合っていなかったりして、

捨て寸はそこそこあるのに歩いたり走ったりすると、足が靴の中で前にズレてしまうこともあるのです。

なので、インソールを確認することも思いのほか重要なのです。

 

では、なぜ捨て寸があるのかということですが、人は歩く際にジョイントの部分で屈曲します。

その際に、靴のカカト側はしっかりとホールドされていますが、屈曲点から前側は数ミリほど前にズレます。

家の中で何も履かずに足を屈曲させても前にズレませんが、例えばつま先だけ開いた靴などを履いて屈曲させる実験をしてみるとよくわかります。

なので、人が靴を履いて歩くと、つま先は少し前にズレて、その際に靴の内側につま先がぶつかってしまうと指先や爪を痛めてしまいます。

そのため、靴には捨て寸が存在するのです。

 

ところで、今日娘の靴を探しているときに思ったのが、子供靴ってけっこういい値段するということ。

大人のスニーカーだってもっといい値段します。

靴の仕事をしていると、これまでの経験でいろいろと扱ってきているので工場からの出荷の価格がわかるため、さすがにこの値段を出すのはちょっと・・・と思ってしまうこともあります。

でも、だからと言って極端に安い靴はあまり勧められるようなものではないこともあります。

原価で言えば、ほんの数ドルくらいの違いでしょうけれど、名の通ったメーカーやブランドのものと、全く聞いたことのないブランドのものでは、全く作りが違います。

使っているウレタンの素材や、内部の作りや素材、さらには(これがとても大切なのですが)靴の基本設計が全く違うのです。

高くて良いのは当たり前ですが、そこそこの価格で良いものを選んであげたいものです。

あくまでも個人的な判断になりますが、一般的な子供靴では瞬足やバネのチカラはなかなか良く考えられているので、足の形に合うものを選んであげればよいかと思います。

今日も某量販チェーン店で瞬足がカゴに入って1,890円という価格で売られていて、型落ちだとは思いますがそのモデルが気に入ったなら良いのではないかと思いました。

 

インソール

そして、この写真のインソールはあまり良くないモノの例です。

ウレタンが完全に劣化していますし、靴の内部の作りやソールの素材もあまり良いとは思えませんでした。

緊急で室内履きが必要だったため、ネット通販で2,000円くらいで買ったのですが、いわゆるノーブランド商品で見た目は良かったけれどちょっと・・・という感じです。

 

それから、もしかしたらそれはとても贅沢な話だと感じられるかもしれませんが、上の方でも書いた通り私は娘には靴を3足体制で交代で履かせるようにしています。

あまり親の言うことを聞かないこともありますが、1足だけとなると衛生面や靴の耐久性の面で非常に良くありません。

毎日同じ靴を履いていると、靴がみるみる劣化していきますし、その劣化に合わせて足の形状が歪んでしまう可能性もあります。

そういう点からも、できれば違うモデルの靴を3足体制で履くようにするのが良いのではないかと思います。

 

お子さんがいらっしゃるに方は、少しでも参考になればと思います。

 

お知らせ

3月18日(日)には、自由が丘のRifare自由が丘店さんにて、恒例の「足の計測会&靴のオーダー会」のイベントを開催します。都内や神奈川県にお住いの方、ぜひいらしてください。

4月21日(土)には、大阪北堀江のRifare大阪店さんにて、恒例の「足の計測会&靴のオーダー会」のイベントを開催します。大阪近郊にお住いの方、ぜひいらしてください。

4月22日(日)には、神戸三宮のSUNさんにて、シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のオーダー会を開催いたします。神戸近郊の皆様、ぜひお越しください。

どのイベントも、オーダーするしないにかかわらず、靴に興味があるとか、靴のフィッティングに問題を抱えているとか、とにかく作り手である私たちに質問を投げかけたり、相談したりということも大歓迎です。
もしかしたら一緒に問題を解決ということになるかもしれませんが、何かしらお役に立てるのではないかと思います。
おばあちゃんが、ご近所のおうちの縁側にお茶を飲みに行くような感覚で、ぜひお気軽にお越しください。

 

シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。

スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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