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ラスト調整のロジック

カテゴリー: @ Work:アットワーク


私たちシューリパブリックでは、お客様からオーダーメイド靴のご注文をいただくと、お客様の足に合わせてラスト(木型)の調整を行います。

そのラストは、お客様専用のモノとなりますので、お客様の足に対して最適の形状になるよう削ったり肉付けしたりします。

完全なブロックからの削り出しではありませんが、足長と足囲のデータから最も近いサイズ(足長と足囲とも)のラストを木型屋さんに削り出していただき、さらにそのラストをシューリパブリックの工房で細かく調整するという流れになります。

それは、作業効率やコスト、さらにクオリティのバランスを考えた結果のシステムなのです。

でも、お客様からするとおそらく「最適な形状」ってなに?ということになるのではないでしょか?

宣伝広告などでも使い古されている「最適な状態に」というのは、はっきり言って具体的にどんなことをしているのかわかりませんし、そんな感覚的なことでは信憑性もありません。

作り手からすると、お客様ひとりひとりで足の形状に対してどのような形状にするのかが違ってきますし、言葉で説明するのもとっても大変です。

ただ、どのようにしようとしているのかという大まかな方向性ははっきりしていますので、お伝えすることができます。

ラスト調整

今日、調整をしたお客様のラストです。

ラスト調整

そして、こちらが足の計測をした時のデータ。

数値は、ここで説明するのがちょっと困難なので、今日は輪郭をご覧ください。

ラスト調整

ラストと計測データの輪郭を比べたところ。

ちょっと見づらいかもしれませんが、このお客様の場合は土踏まずの外側(業界の呼び方で外ふまずと言います)の部分は、少々タイト気味にセッティングしています。

基本的に、私たちシューリパブリックでは甲とカカトをしっかりと締めて、指先には若干のゆとりがあるセッティングにしています。

甲は、どこまででも締めればよいわけではありませんが、このお客様の場合はこれくらい締めてあげることで、履いた時に安心感や安定感が得られるようです。

あくまでもお客様ひとりひとりで異なるのですが、それはお客様の足の状態によって違ってくる要素であり、お客様のお好みによっても違ってくる要素でもあります。

ですので、お客様が快適に履いていただける靴を作るためには、靴のことをしっかりと勉強することも必要ですし、お客様のご意見やご希望をしっかりとうかがうことも必要になります。

まさにビスポーク(Be Spoken)ということですね。

 

お知らせ

#SRF×オックスフォードのオーダー受付は、 本日6月30日(木)までです。すぐにお越しいただくのが難しい場合は、その旨ご連絡いただければ革を確保してお待ちいたします。詳細はこちら

oxfordshoes

シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。

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