靴の飾りで、パーツの端に穴をあけるヤツがあります。
こんなヤツです。
日本ではこの穴のことを「親子穴」といい、私が行っていたイギリスの学校では「perforate」と言っていました。
この穴は、もともとは農作業やハンティングの際に湿地にワシャワシャと入って行って、濡れてしまった靴を早く乾かすための対策だと聞いたことがあります。
今はこのような靴で湿地に入っていくこともないでしょうから、完全な飾りだと言えます。
ストレートキャップ付きのオックスフォードがフォーマルな立ち位置であるのに対し、
このような穴飾りのついたデザインの靴は、どちらかというとカジュアルテイスト寄りのモノと言えます。
カジュアルテイスト寄りとは言え、黒のモノでしたら今では普通に仕事用として履くこともOKですし、実際にそうしている方もたくさんいらっしゃいます。
そんな穴飾りは、大量生産の靴では裁断するときの抜き型にあらかじめセットされていて、パーツが裁断された時に一緒に穴が開いているのですが、
私たちのような少量生産で、手作業で革を裁断するようなケースでは、ひとつひとつ穴をあけるということになります。
こういう作業が向いていない方には、きっとかなりキツイのではないでしょうか。
幸い、私は黙々と何かをこなしていくことが嫌いではないので、普通に穴あけの作業をしています。
ただ、結構時間がかかります。
どこに穴をあけるのかパターンにマークして、
その位置を裁断した革にマークして、
その後にひとつずつ穴をあけて(小穴は2個まとめてあけています)、
穴をあけたままではいけませんから、裏側にテープ状に切って薄く漉いた革を貼ります。
通常のギブソンブーツのクロージングが1時間弱なのに対し、フルブローグブーツの穴あけからクロージングまでは、約3時間くらいかかります。
そんな理由もあって、少しだけオプションの追加費用をいただいています。
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