革の厚さを測るヤツ

Share

シューリパブリックは、日々を快適に過ごし、足元から健康になることを目的とした日常仕様のオーダーメイド靴を作っています。

しっかりとした作りを基本にしつつ85%のクオリティを目標とし、価格とクオリティのバランスを考えたモノづくりを進めていきます。

さて、普段革をご紹介する時に使っているあの革の厚さを測るヤツを、不注意で落として壊してしまいました。

oldengland

これです。

これがないととっても困るので、ネットでいろいろと探してみまして、最近話題のTemuでこちらを購入してみました。

革の厚さ

これまで使っていたものは、もう20年以上使っていまして、当時でも結構な値段だった記憶がありますが、今回Temuで購入したものはなんとひとつ1,000円でおつりがくるほど。

それってTemuが安いのか、時代がそうなったのか、もしくは原価はそんなものなのか、いずれにしても驚きの価格でした。

ただ、あまりにも安くてこれが使えないものだと困るので、

革の厚さ

念のために2つ同じものを購入してみました。

実際に商品が届いて、まず真っ先にビックリしたのが、この商品があまりにも小さいこと。

革の厚さ

私の手はどちらかというと大きい方ではありませんが、それでもこのスケール感なのです。

あまりにも小さすぎて、これでどうやって革を計測しようか考えてしまったほど。

まぁ、こういうものは慣れなので、使っているうちに何とかなるでしょう。

そして、問題の精度ですが、これは問題ナシでした。

細かいことを言ってしまえば、おそらく数%の誤差は出ているようですが、計測する相手が革なのでそこはあまり気になりません。

むしろ、測り方によってちょっとくらいは変わってしまうものですから、おおよその厚みがわかればそれで良しくらいで使うのが良さそうです。

そんな感じでせっかく新しいゲージを入手する事ができたわけですが、あの私が壊してしまったゲージはいろいろと試行錯誤するうちに幸いにも無事治りまして、結局のところ革を計測するゲージが3つになってしまいました。

まぁそれはそれで良しとしましょう。


ところで、革の厚さは靴の仕上がりに非常に大きな影響を及ぼす要素であることをご存知でしょうか?

私たちシューリパブリックで使っている革は、薄いもので1.4㎜厚から厚いもので2.2㎜厚くらいになります。

ただ、革の厚さはあくまでのひとつの要素であり、革には柔らかいものからパリッとした硬めのものまでありまして、パリッとした硬めの革であれば厚さが1.3㎜ほどでも問題なく革靴に使える反面、非常に柔らかい革だとデザインにもよりますが少し厚めの方が靴がキレイに仕上がります。

私が革のご紹介をするときに、この革は柔らかめとか硬めなどとお伝えしていますが、最近扱っている革は極端に柔らかいものはなく、厚さが1.5㎜ほどあれば全く問題ないものがほぼすべてです。

反対に稀に厚くて硬い革などを入荷することもありますが、そんなときはお客様の体格に合わせて革を多少薄く漉いたりして、必要に応じて調整をさせていただいています。

もうひとつこぼれ話的なことですが、型押しの革は元の革にハンコのようなものを押し当てて作るため、当然ながら元の革よりも少し薄くなります。

経験則としてだいたい元の革から15%くらい薄くなっているように感じます。

ということは、たとえばよく使っているELBAMATTの型押しの革はだいたいいつも1.6㎜厚くらいになるように仕上げていただいているのですが、元の厚さはだいたい1.9㎜厚くらいであり、さらに型押しすることで若干革が硬くなることもあって、イメージ的には1.6㎜の型押しの革は2㎜前後の厚さのELBAMATTと同じくらいの履き心地というイメージになります。

いつもこのブログで革をご紹介する時に、革の種類、厚さ、そして硬さをザックリですがご紹介させていただいておりますので、上記のような法則をイメージしていただいてお好みの革をお選びいただけると嬉しいです。


お知らせ

★「SR的リミテッドプラン(最高の靴を作るプラン)」受付中です。詳細はこちらをご覧ください。

★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。

★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。

★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。

★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。