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折れジワ対策

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


先日納品させていただきましたお客様のIさんより、靴を何度か履いたところ折れジワが当たって痛いので対策を教えてほしい旨のご連絡がありました。

折れジワとは、主に靴の屈曲する部分に上側から入るシワで、それが足の親指の付け根あたりに当たって歩くたびにすごく痛いのです。



Iさんがとってもわかりやすい写真を送ってくださいました。

経験上、このシワはいくつかのタイプの足に起こりやすいのですが、その他にも使用する革が硬めだったりするときにも起こることもあります。

いずれにしても、こういうタイプに起こるというよりも、それをどのように解決するかのほうが今は大切なので、その解決方法をお伝えしたいと思います。

過去にこのブログで書いたこともあるのですが、ずっと前でもう埋もれてしまっているので、改めて書かせていただきます。

対策は、簡単に言ってしまえばこの折れジワの頂点を柔らかくすることで、当たっても痛くないようにするという手法になります。

とはいえ、当たったら当然足の方は痛いので、足にも対策は必須です。

具体的には、折れジワが発生する部分のライニング(靴の内側の革)に柔軟効果のある薬品(レザーストレッチャー)、もしくは水を塗り、

足の方には絆創膏などを貼って対策をした上で、靴を履いて歩きます。

革は、水分を含んでいると柔らかくなるという性質があり、いつもと同じように折れジワが足に当たるのですが、その先端は柔らかくなっているので、

折れジワの頂点が分散し、その癖をつけることでそれ以降履いても痛くなくなるという理屈です。

しかしながら、1回や2回ではなかなか効果は出ず、4〜5回位そのような状態で履いていただく必要があります。

でも、必ず何度かやっていれば改善しますので、諦めずにやってみてください。

ちなみに、私達シューリパブリックの靴を含め、主なイギリス靴は靴の厚さに関して親指側と小指側を比べたときにほとんど厚さが変わらないというように作ってあります。



これはなぜかというと、足の厚さは親指側のほうが厚いので、当然に足の上側にできる隙間は親指側のほうが少なくなります。

むしろ、積極的にそうなるように親指側は厚さをギリギリ触れるくらいにしています。

その理由は、隙間がたくさんあると遠くの方から硬い折れジワが刺さってしまうのに対し、

隙間が少なければ屈曲したときにすぐに折れジワは当たるものの、小さいシワなので痛みが少なく、早く靴が慣れて解消するためです。

なので、せっかくそのように作ってある靴に厚みの有りすぎるシューツリーなどを入れて広げてしまわないよう、シューツリー選びはご注意ください。

イギリス靴は、永い歴史の中でいろいろと考えられ淘汰された結果です。

作りは古くても、よくできています。

お知らせ

【お知らせ 1 】

2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。

履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。

詳細は、1月31日のブログをご覧ください。

インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。

ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。

ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。


【お知らせ 2 】

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。

ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、

前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。

靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。

こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。

詳細は、4月18日のお知らせをご覧ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。


【お知らせ 3 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。

私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。



 




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2 responses to “折れジワ対策”

  1. MS says:

    私の場合、右足小指の付け根辺りにできた折れジワで痛い思いをした経験があります。黒色で皮はやや硬めのチャッカです。週1回はいて約2年位は痛かった覚えがあります。内側から押してシワを伸ばしたりを繰返し試してみましたが期待するほどの効果は得られませんでした。 しかしある時履いていて痛くないなと気付かされた時から痛みはありませんでした。 経験はこの1足です。 これ以外は快適に履いております。

    • shoe republic says:

      MSさん、コメントありがとうございます。
      以前に書いたコメントが手違いで消えてしまったようなので、改めて回答させていただきます。

      黒のチャッカブーツにおいて、小指のつけねあたりの折れジワで痛い思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。
      ただ、すでに解決されているとのことで、安心いたしました。

      折れジワの問題は、革やお客様の足の肉付きなどの条件よってお客様による解決が難しいこともありますので、お気軽にご連絡ください。
      解決に向けて対応させていただきます。

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