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接着剤の話

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


まず、ひとつお知らせがあります。

8月9日(日)と10日(祝)に予定しておりました長野市のIVY PRODUCTSさんでのイベントですが、

昨今の新型コロナウィルス感染拡大のため、延期とさせていただくことになりました。

イベント内容としては、非常に楽しみだったのですが、やはりこの状況では迷惑をかけてしまう可能性もあるということで、

IVY PRODUCTSの店長さんと相談し、このような結論に達しました。

楽しみにしてくださった皆様、申し訳ございません。

また状況が改善した時に開催させていただきます。

その時までしばらくお待ちください。

また、オーダーをご検討の方で過去に私どもでご注文いただいたことのあるリピーターのお客様におかれましては、

リモートで打ち合わせによるオーダーも可能ですので、その旨ご連絡ください。


さて、今日は接着剤の話です。

私たちシューリパブリックでは、3種類の接着剤を使っています。

それらの違いは、接着の強度です。

一番弱いものは、ミシンをかける時の仮どめ用として、

2番目のものは、ラスティングの際の仮どめとか、ミシンをかける時のやや強度が必要な仮どめ用など、

そして最も強いものは、プライマーの下処理をしたうえでヒールの積み上げやソールとヒールの接着(クギも併用します)などに使います。

最も強度の強いものは、しっかりと接着するのに対し、ほかの2つのものは仮どめに使います。

私たちの場合、接着したり仮どめをしたりする材料がほぼ決まっているので、この3種類の接着剤で済んでいますが、

じつは靴の接着剤に関しては、接着するものによって本当にたくさんの接着剤とプライマーがあり、

怪しい時などは接着剤のメーカーさんに材料を送って、試験をしていただくほどです。

そんなこともあって、ときどき地元の方が靴のソールが剥がれたからということで持っていらっしゃるのですが、申し訳ないのですが全然お役に立つことができません。

そんな感じで、接着剤の世界は非常に難しいのです。

話は変わって、私たちシューリパブリックではウェルテッドなどソールを縫う靴を作っていますが、

その際にはソールを貼り付けた状態で縫い屋さんに縫っていただきます。

その時の接着剤は、2番目に弱い仮どめ用のモノを使っています。



こういう接着剤で、本当に仮どめ用でしかないと言って良いでしょう。

でも、どうしてそんなに弱い接着剤を使うのかというと、ソールは将来的にすり減ったら交換するものであり、

その時にはがしにくい接着剤を使ってしまうと、作業が大変で場合によっては靴にダメージを与えてしまうからです。

じつはこれって考え方の問題で、ある会社ではソールをしっかりと接着することで音鳴りのリスクを減らすというところもあります。

また、ソールを縫っている糸が切れた時に剥がれないようにという会社もあるようです。

それはあくまでも考え方の問題で、私たちの場合は音鳴りに関しては今使っている接着剤でも問題ないですし、

糸切れの問題は稀につま先が剥がれるケースもありますが、修理をする頻度からすれば剥がれるケースは非常に少ないと言えます。

とりあえず、今のところはそんな考え方でやっていますが、今後何か考え方を変える必要があるようなら、柔軟に対応したいと思っています。



こんな感じに接着剤を塗ります。



そして、ソールにも。

これで貼り合わせて余分な部分をトリミングし、だし縫いをかけていただくという流れになります。

お知らせ

【お知らせ 1 】

2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。

履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。

詳細は、1月31日のブログをご覧ください。

インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。

ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。

ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。


【お知らせ 2 】

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。

ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、

前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。

靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。

こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。

詳細は、4月18日のお知らせをご覧ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

オーダーではなく、ちょっと話を聞いてみたいとかちょっと相談してみたいという場合には、リモート見学という方法もございます。

まずはメールやお電話でお問い合わせください。


【お知らせ 3 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。

私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

 

 

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