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インソールのテスト

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


先日、8月17日にご紹介したスペシャルなインソールですが、3足分を用意させていただきまして、今のところ残りがあと2足となっています。

このインソールは、これまで使った中で特別に厚く特性が若干異なるので、一度試しにいろいろとやってからお客様の靴の製作に使用することにしています。



こうして上から見たらいたって普通のインソールですが、



横から見るとその厚さがわかります。

ちなみに、私たちシューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴は、写真のような形状のインソールを使用します。

「形状の」というよりも、そのように加工して使います。



上から見た形状は土踏まずの部分がほとんど細くなっていませんが、立体的な加工を施していて裏側は通常のインソールのように細くなっています。

それは、決して土踏まずの部分のフィッティングを求める為ではなく、靴自体のねじれ剛性を上げるためです。

比較的しっかりしているインソールなら、幅が広いほど靴の剛性が上がりますから。

そんなインソールですが、普段は適当な大きさに裁断して表面をバフして濡らしたものをラストにクギで打ち付け、

乾いたら土踏まずの部分を加工すればよいのですが、

今回のインソールはそれではさすがに厚すぎて、出来上がった靴がポッテリして見えてしまうデメリットや、

硬すぎて靴が曲がらないなどのデメリットが予想されるため、

土踏まずの部分を加工したら、さらに手を入れます。

それは、まずインソールの端の部分を3ミリほど薄く削ります。

端から2センチくらいのところを基準に、そこから端に向かってどんどん薄くなるようにしまして、

端の部分で3ミリくらい薄くなっているようにします。

これなら、インソールの必要な部分の厚さはそのままで、端だけ薄くなるので、靴となった時にことから見ても野暮ったく見えません。

そしてもうひとつは、ラスティングの前にインソールに曲がり癖をつけておきます。

特にヌメ革の場合、あらかじめ曲がるクセをつけておくとだいぶ曲がりやすくなって、靴となって歩くときには何もしていないよりも多少ですが楽に曲がってくれます。

そのほか、細かいことですがあといくつか手を加えていくつもりです。

ときどきお客様に訊かれるのは、インソールは厚ければ厚いほど良いのかということ。

答えは、NOです。

極端に厚ければ、良い部分もありますしあまり良くない部分もあります。

今回手を加えたのは、野暮ったく見えてしまうということと硬すぎて履きにくいということを解決するためのもので、

それらのデメリットを解決したうえで、厚いことのメリットを実感していただける仕様に仕上げるつもりです。

そうそう、あまり厚いインソールを使う時には、ボトムフィラーの量を多少抑え気味にします。

靴が屈曲するときに、インソールが厚いとそれだけソールやソールとの縫合部分に負担がかかるわけで、そのあたりのムリを解消するために、ボトムフィラーを少し抑え気味にするのです。

お知らせ

【お知らせ 1 】

2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。

履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。

詳細は、1月31日のブログをご覧ください。

インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。

ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。

ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。


【お知らせ 2 】

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。

ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、

前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。

靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。

こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。

詳細は、4月18日のお知らせをご覧ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

オーダーではなく、ちょっと話を聞いてみたいとかちょっと相談してみたいという場合には、リモート見学という方法もございます。

まずはメールやお電話でお問い合わせください。


【お知らせ 3 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。

私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

 

 






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